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総合企画法 条文全文Lex50 · 09/50 · 私案条文

原稿あり· 28 か条(枝条・附則含む)

原稿から機械抽出した私案の条文です。表・別表・書式は含みません。正本は原稿ファイルです。

第一編 総則

(目的)

第一条 この法律は、国家の施策に関する総合的な企画及び立案並びにその調整(以下「総合企画」という。)に関し、その基本的事項を定めることにより、国及び地方公共団体並びに学術機関及び民間団体の協働による長期的かつ横断的な政策体系を確立し、もって公共の福祉及び国民生活の持続的発展に資することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「総合企画」とは、国家の施策について、長期的、横断的及び包括的な観点から、複数の政策分野にわたる方針、目標及び施策の体系を企画し、又はこれを調整することをいう。

 この法律において「国家計画」とは、総合企画の結果として定められる、国家の基本的方向及び施策の体系を示す文書をいう。

 この法律において「政策シナリオ」とは、国家計画に掲げる方針の実現のために、想定される社会経済状況に応じた複数の代替的施策体系をいう。

(企画立案の基本原則)

第三条 総合企画は、次に掲げる原則に基づき行われなければならない。

一 将来世代にわたる公共の福祉及び社会経済の安定的発展に資すること。

二 科学的根拠及び客観的データに基づき、政策効果を合理的に予測し、又は評価すること。

三 国、地方公共団体、学術機関及び民間団体の協働の下に行われること。

四 国民に対し、総合企画の過程及び成果を明らかにし、その理解と参加を促進すること。

第二編 総合企画制度

(総合企画制度)

第六条 国家の施策に関する総合企画(以下「総合企画」という。)は、内閣を中心としつつ、国会、地方公共団体、学術機関及び民間団体その他の公共的主体の協働によって行われる制度(以下「総合企画制度」という。)に基づき実施されるものとする。

 総合企画制度は、国の基本的方向を定める国家総合計画及びこれに関連する各分野の基本計画を総合的に企画し、調整することを目的とする。

(総合企画会議)

第七条 総合企画制度を総合的に推進するため、内閣に総合企画会議(以下「会議」という。)を置く。

 会議は、内閣総理大臣を長とし、国務大臣、地方公共団体の代表者、国会の指名する者、学術機関及び民間団体の代表並びに必要に応じて国際機関の代表をもって組織する。

 会議は、国家の長期的目標及び重点分野を定め、各省庁その他の行政機関の計画を調整し、必要に応じて統合的指針を決定する。

 会議の運営に関し必要な事項は、政令で定める。

(地方総合企画会議)

第八条 各地方公共団体は、地域の特性に応じ、地方総合企画会議を設置することができる。

 地方総合企画会議は、地域計画の策定及び実施に関し、国の総合企画との整合を図り、地方間の連携及び民間との協働を推進するものとする。

 地方総合企画会議の構成、運営その他必要な事項は、条例で定める。

(事務局)

第九条 会議の事務を処理させるため、内閣に総合企画事務局を置く。

 事務局は、総合企画の立案、調整及び評価に関する専門的事務を行い、会議の決定に基づき、関係行政機関その他の主体との連絡調整を行うものとする。

 事務局の内部組織及び所掌事務の詳細は、政令で定める。

(専門委員会)

第十条 会議の下に、必要に応じ、専門的事項を調査審議するための専門委員会を置くことができる。

 専門委員会は、会議の定めるところにより、分野別又は課題別に設置することができる。

 専門委員会の構成及び運営に関し必要な事項は、会議の議決で定める。

(承継)

第十一条 旧企画院、経済安定本部、経済企画庁及び内閣府設置法に基づく政策統括官のうち、総合的な企画及び立案に関する事務は、すべてこの法律に基づく総合企画制度に承継されるものとする。

 前項に規定する承継に伴い、関係法令中における「経済企画庁」「政策統括官」等の文字は、これを「総合企画制度」に読み替えるものとする。

第三編 調査研究

(政策課題に関する調査研究)

第十二条 国及び地方公共団体は、国家の施策に関する政策課題について、科学的及び実証的な方法により、調査及び研究を計画的に実施しなければならない。

 調査研究は、社会経済の変化、科学技術の進展及び国際的動向を考慮し、総合企画制度の推進に資するよう行われるものとする。

 内閣は、調査研究に関する指針を策定し、関係機関に通知しなければならない。

(未来予測及びシナリオ分析)

第十三条 国及び地方公共団体は、総合企画の推進に当たり、将来の社会経済及び国際環境の変化を予測し、複数の可能な将来像に応じた政策シナリオを策定しなければならない。

 内閣は、人工知能、統計解析その他の科学的手法を活用して、長期的影響評価及びリスク分析を実施するものとする。

 前項の分析結果は、国家計画及び地方計画の策定に当たり考慮しなければならない。

(大学、研究機関及び民間団体との連携)

第十四条 国及び地方公共団体は、大学、研究機関、民間団体その他の知的資源を有する機関との連携を促進し、政策課題に関する共同研究及び人材交流を行うものとする。

 内閣は、前項の連携を推進するため、総合企画制度に基づき、研究成果の共有及び政策提言の制度的枠組みを整備しなければならない。

 政府及び地方公共団体は、研究成果を国民に公表し、その成果を政策に反映させるものとする。

(統計及び情報の活用)

第十五条 国及び地方公共団体は、統計法に基づく公的統計その他の行政情報を、総合企画の推進に必要な範囲で活用しなければならない。

 内閣は、統計データ、地理空間情報及び行政情報を相互に連携させるための統一基準を定め、データの相互利用及び国民への開示を推進するものとする。

 公的統計及び行政情報の活用に当たっては、個人情報の保護及び安全管理を確保しなければならない。

第四編 国家計画の企画立案

(国家総合計画の策定)

第十六条 内閣は、国家の基本的方向及び長期的目標を明らかにし、国の施策を総合的かつ計画的に推進するため、国家総合計画を策定しなければならない。

 国家総合計画は、社会経済、科学技術、教育、文化、環境、国土、人口、財政その他の施策に関する基本方針を包括的に定めるものとする。

 国家総合計画の策定に当たっては、国民意見の反映手続を経なければならない。

 国家総合計画は、閣議の決定をもって定め、これを国会に提出しなければならない。

(経済財政計画及び社会保障計画)

第十七条 内閣は、国家総合計画に基づき、経済及び財政に関する中期的計画並びに社会保障及び雇用に関する基本計画を策定しなければならない。

 経済及び財政に関する計画には、財政健全化及び持続可能な経済成長の両立を図るための方針を定めるものとする。

 社会保障に関する計画には、医療、福祉、年金、労働その他の制度の調整方針を含むものとする。

 これらの計画は、国家総合計画の実施に関する中期的行動計画として位置づける。

(横断政策計画)

第十八条 内閣は、国家総合計画の実施を補完し、複数分野にわたる施策を統合的に推進するため、人口、気候変動、情報通信、地方創生その他の横断的課題に関する政策計画を策定するものとする。

 横断政策計画は、国の基本法に基づく個別計画を統合し、施策間の整合及び資源配分の調整を図るものとする。

 横断政策計画の策定及び改定に関する手続は、政令で定める。

(危機対応計画)

第十九条 内閣は、災害、感染症、経済安全保障その他の国家的危機に備えるため、平時から危機対応計画を策定しなければならない。

 危機対応計画は、国家総合計画及び関係分野の横断政策計画と整合を図り、実施体制及び責任分担を明確に定めるものとする。

 危機対応計画は、関係行政機関及び地方公共団体に対して周知し、必要に応じて定期的に改定しなければならない。

(計画の提出及び公表)

第二十条 内閣は、前四条の計画を策定したときは、これを国会に提出し、報告しなければならない。

 前項の計画は、国民が閲覧し得る方法により公表しなければならない。

 政府は、計画の実施状況について毎年報告書を作成し、国会に提出するとともに、公表しなければならない。

第五編 外部評価の受容

(評価機関からの報告の受理)

第二十一条 内閣は、総合企画制度に基づく国家総合計画その他の計画の実施状況について、独立行政法人、大学、研究機関、国会その他の公共的機関からの政策評価報告を受け入れなければならない。

 前項の報告は、計画の有効性、効率性及び妥当性の観点から作成されるものとする。

 内閣は、受理した報告を整理し、その概要を公表しなければならない。

(評価結果の反映義務)

第二十二条 内閣は、前条の報告に基づき、国家総合計画及び関連計画の見直しその他必要な措置を講じなければならない。

 内閣は、評価結果を反映するための措置を講じたときは、その内容を国会に報告し、国民に公表しなければならない。

 評価結果の反映に関する具体的な手続は、政令で定める。

(企画局による自己評価の禁止)

第二十三条 内閣及びその附属機関は、自己の策定した国家総合計画その他の計画について、自ら政策評価を行ってはならない。

 前項の規定は、事務の進行状況又は実施結果に関する内部確認を妨げるものではない。

 計画に関する評価は、常に外部又は第三者の機関により実施されなければならない。

(評価結果の国会報告)

第二十四条 内閣は、前二条の規定により受理した評価結果及びその反映措置について、毎会計年度少なくとも一回、国会に報告しなければならない。

 国会は、前項の報告に基づき、必要があると認めるときは、総合企画会議又は関係行政機関に対して意見を付すことができる。

 内閣は、前二項の報告及び意見を国民に公表しなければならない。

第六編 国民参加と透明性

(国民意見の反映手続)

第二十五条 内閣は、国家総合計画その他の計画を策定し、又は改定しようとするときは、行政手続法第三十九条に準じて国民の意見を聴取しなければならない。

 前項の意見の聴取は、情報通信の技術を活用し、国民が容易に参加できる方法により行うものとする。

 内閣は、寄せられた意見の概要及びそれに対する政府の考え方を整理し、公表しなければならない。

(政策シナリオ及び影響分析の公開)

第二十六条 内閣は、国家総合計画その他の計画を策定するに当たり、想定される複数の政策シナリオ及びその社会的、経済的又は環境的影響に関する分析結果を公表しなければならない。

 前項の分析は、可能な限り定量的手法により行い、その根拠となる統計及び資料を併せて開示するものとする。

 公表に当たっては、国民が理解しやすい表現及び図表等を用いるよう努めなければならない。

(年次報告)

第二十七条 内閣は、毎会計年度の終了後、総合企画制度の実施状況、国家総合計画及び関連計画の進捗並びに外部評価の結果を取りまとめた年次報告書を作成しなければならない。

 年次報告書は、国会に提出するとともに、公表しなければならない。

 内閣は、前項の報告書をもとに、次期国家総合計画における改善方針を示さなければならない。

附則

(旧法令の廃止及び承継規定)

第一条 次に掲げる法律は、この法律の施行の日をもって廃止する。

一 経済企画庁設置法(昭和三十一年法律第百二十六号)

二 経済安定本部設置法(昭和二十二年法律第六十七号)

三 経済社会基本計画策定に関する閣議決定に基づく一切の命令及び訓令

四 内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)のうち、政策統括官(経済財政運営、社会保障、科学技術等)の設置及び所掌事務に関する規定(政令で定める部分)

 前項に掲げる法律及び命令に基づく権利義務は、この法律に基づく総合企画制度に承継されるものとする。

 前項の承継に伴い、関係法令中における「経済企画庁」「政策統括官」「経済社会基本計画」等の語は、文脈に応じ「総合企画制度」又は「国家総合計画」と読み替えるものとする。

(施行期日)

第二条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において、政令で定める日から施行する。

 この法律の施行前に作成された国家計画、経済財政運営方針その他これに類する計画は、この法律に基づく国家総合計画として取り扱うことができる。

 前項の計画の見直しは、この法律の施行後二年以内に行わなければならない。

(政令への委任)

第三条 この法律の施行に必要な事項は、政令で定める。

 前項に定める政令は、各省庁の所掌事務に関する命令その他の法令に優先して適用される。