(目的)
第一条 本法は、電気通信、放送及び郵便に関する制度を総合的に整備し、通信の自由及び秘密の保護を確保しつつ、その円滑な運用及び発展を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。
原稿から機械抽出した私案の条文です。表・別表・書式は含みません。正本は原稿ファイルです。
(目的)
第一条 本法は、電気通信、放送及び郵便に関する制度を総合的に整備し、通信の自由及び秘密の保護を確保しつつ、その円滑な運用及び発展を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「情報通信」とは、電気通信、放送及び郵便を含む通信及び情報伝達の総称をいう。
2 「電気通信」「放送」及び「郵便」の定義は、それぞれ電気通信事業法第2条第1号、放送法第2条第1号及び郵便法第2条第1項の例による。
3 「情報通信設備」とは、電気通信設備、放送設備及び郵便物処理設備をいう。
(電気通信と郵便の基本原則)
第三条 電気通信及び郵便は、全国にわたり公平かつ能率的に提供されるとともに、国民の通信の自由及び秘密が侵されないように運営されなければならない。
2 放送は、表現の自由を保障し、公共の利益及び多様な意見の反映を確保するものとする。
3 国及び地方公共団体は、災害その他緊急時における通信及び郵便の確保のため必要な措置を講じなければならない。
(目的及び適用範囲)
第四条 本編は、電波及び電気通信の利用並びにこれを行う事業の適正かつ能率的な運営を確保し、通信の自由及び秘密を保障するとともに、公共の福祉の増進に資することを目的とする。
(通信の自由及び秘密)
第五条 通信の自由及び秘密は、何人もこれを侵してはならない。
2 電気通信事業者は、通信の秘密を保持し、その業務に関して知り得た他人の秘密を漏らしてはならない。
3 国及び地方公共団体は、通信の秘密の保護に関し、法令の定める場合を除いて、検閲その他これに類する行為を行ってはならない。
(公平な利用)
第六条 電波は、公共の資源として公平かつ能率的に利用されなければならない。
2 電気通信の利用は、いかなる者に対しても合理的な理由なく差別的に取り扱われてはならない。
(周波数の割当及び免許)
第七条 無線局の開設は、総務大臣の免許を受けなければならない。
2 周波数の割当は、電波の公平かつ能率的利用を確保するため、国際電気通信連合(ITU)の勧告に基づき行う。
3 免許の有効期間、更新及び取消しその他必要な事項は、政令で定める。
(技術基準適合証明)
第八条 無線設備の製造又は販売を行う者は、総務大臣の登録を受けた認証機関による技術基準適合証明を受けなければならない。
2 相互承認協定(MRA)に基づく外国認証を受けた設備については、これを国内の証明と同等にみなす。
(不法電波及び混信の防止)
第九条 何人も、不法に電波を発射し、又は混信を生じさせてはならない。
2 国は、周波数の監視及び不法電波の取締りを行うものとする。
(放送の自由及び公共性)
第十条 放送は、表現の自由を保障し、政治的に公平であり、事実を曲げてはならない。
2 放送番組は、公共の福祉及び多様な意見の反映を確保しなければならない。
3 国は、放送の編集権に介入してはならない。
(放送事業者の免許)
第十一条 放送を行う者は、総務大臣の免許又は登録を受けなければならない。
2 免許の有効期間、更新及び取消しは、政令で定める。
(電気通信事業の登録)
第十二条 電気通信事業を営もうとする者は、総務大臣の登録を受けなければならない。
2 登録申請者は、技術的能力、適正な業務体制及び反社会的勢力の排除措置を備えなければならない。
(利用者保護及び苦情処理)
第十三条 電気通信事業者は、利用者の利益を不当に害してはならない。
2 総務大臣は、必要があると認めるときは、当該事業者に対し必要な指導又は命令をすることができる。
3 事業者は、利用者からの苦情を処理する体制を整備しなければならない。
(有線電気通信の特例)
第十四条 有線電気通信設備を設置しようとする者は、構造及び敷設に関し、政令で定める基準に適合しなければならない。
2 公衆用有線電気通信設備を設置する場合は、総務大臣の許可を受けなければならない。
(携帯音声通信の不正利用防止)
第十五条 電気通信事業者は、携帯音声通信サービスの契約に際し、本人確認を行わなければならない。
2 他人の名義を用いて契約を締結してはならない。
(通信の安全確保)
第十六条 電気通信事業者は、通信設備の安全及び信頼性を確保するため、サイバー攻撃その他の障害防止措置を講じなければならない。
(日本電信電話株式会社)
第十七条 日本電信電話株式会社は、全国的かつ公共的な通信の提供を行い、国民生活及び経済活動に資することを目的とする。
(政府の出資)
第十八条 政府は、日本電信電話株式会社の発行済株式の三分の一以上を保有しなければならない。
(監督)
第十九条 総務大臣は、日本電信電話株式会社に対し、公共の利益に反する業務運営があると認めるときは、報告又は勧告をすることができる。
(目的及び適用範囲)
第二十条 本編は、郵便の円滑かつ安定的な提供を確保し、通信の秘密を保護するとともに、民間事業者による健全な競争を促進し、公共の福祉の増進に資することを目的とする。
(郵便の定義)
第二十一条 「郵便」とは、書状その他政令で定める郵便物を差し出し、これを受取人に送達することをいう。
(郵便の公共性)
第二十二条 郵便事業は、全国にわたり均一の料金及び水準を保持し、誰もが公平に利用できるものでなければならない。
(取扱義務)
第二十三条 郵便事業者は、正当な理由がない限り、郵便物の引受けを拒んではならない。
(料金の原則)
第二十四条 郵便料金は、全国的に均一であり、総務大臣の認可を要する。
(郵便事業者の指定)
第二十五条 郵便事業を行う者は、総務大臣の指定を受けなければならない。
(信書便事業者の登録)
第二十六条 信書便事業を行う者は、総務大臣の登録を受けなければならない。
(指定事業者の義務)
第二十七条 指定郵便事業者は、全国で普遍的な郵便サービスを提供する義務を負う。
(郵便局の設置)
第二十八条 郵便事業者は、全国に郵便局を設置し、利用者の利便を確保するものとする。
(簡易郵便局)
第二十九条 郵便事業者は、政令で定めるところにより、簡易郵便局を設置し、地域住民に業務を委託することができる。
(郵便切手の発行)
第三十条 郵便切手及び葉書は、政府が発行するものとする。
(模造取締)
第三十一条 何人も、郵便切手又は郵便葉書を模造してはならない。
(日本郵政株式会社)
第三十二条 日本郵政株式会社は、郵便、貯金及び簡易保険事業を行う子会社を管理し、普遍的サービスを確保することを目的とする。
(日本郵便株式会社)
第三十三条 日本郵便株式会社は、指定郵便事業者として郵便業務を行い、郵便局の運営、郵便物の引受け、運送及び配達を担うものとする。
(監督)
第三十四条 総務大臣は、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に対し報告を求め、又は必要な指導を行うことができる。
(秘密侵害)
第三十五条 何人も、正当な理由なく他人の郵便物を開披してはならない。
(損害賠償の制限)
第三十六条 郵便物の滅失、き損又は遅延による損害について、郵便事業者は料金額を限度として賠償の責を負う。ただし、故意又は重大な過失がある場合を除く。
(虚偽申告等)
第三十七条 郵便物の差出しに際し、差出人又は受取人その他政令で定める事項について虚偽の申告又は記載をしてはならない。
2 前項の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(国際通信及び郵便の目的)
第三十八条 本編は、国際通信及び国際郵便の円滑な運行を確保し、万国郵便連合その他の国際機関との協調の下に、情報及び資金の国際的流通を促進することを目的とする。
(国際条約との整合)
第三十九条 国際郵便及び国際通信に関し条約に別段の定めがあるときは、その定めによる。
(国際郵便の基本原則)
第四十条 国際郵便は、加盟国間の相互主義に基づき、公平性及び信頼性を確保しなければならない。
(通信及び郵便の秘密保護)
第四十一条 国際通信及び国際郵便に係る通信の秘密は、これを侵してはならない。
2 政府は、条約又は法律に別段の定めがある場合を除き、通信の内容を検閲し、又は閲覧してはならない。
3 国際郵便物の検査その他国境手続は、関係法令の範囲内において、通信の秘密の保護に最大限配慮して行わなければならない。
(国際郵便交換局)
第四十二条 総務大臣は、国際郵便物の交換及び検査を行うため、国際郵便交換局を設置する。
(国際郵便貯金及び送金)
第四十三条 国際郵便による貯金、送金又は小切手交換は、加盟国との協定に基づき行う。
(郵便貯金・簡易保険管理機構)
第四十四条 独立行政法人郵便貯金・簡易保険管理機構は、旧郵便貯金及び簡易保険に係る債権・債務を管理し、資産保全を図るものとする。
(国際郵便保険)
第四十五条 日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社は、政令で定めるところにより、国際郵便物の滅失又は毀損に対する保険契約を締結することができる。
(金融法との連携)
第四十六条 郵便貯金、簡易保険その他郵便に附帯する金融業務は、金融法第十七条に定めるところによる。
(災害時通信・郵便特例)
第四十七条 災害その他非常の事態において、国又は地方公共団体は、国際通信及び国際郵便の途絶又は遅延を防止するため必要な措置を講じなければならない。
(罰則及び監督)
第四十八条 国際郵便又は国際通信に関し虚偽申告、模造文書作成又は違法送金を行った者は、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内で政令で定める日から施行する。
(廃止法令)
第二条 電波法、放送法、電気通信事業法、有線電気通信法、郵便法、郵政民営化法、信書便法、日本郵政株式会社法、日本郵便株式会社法、日本電信電話株式会社法、携帯音声通信不正利用防止法、郵便切手模造取締法、簡易郵便局法、その他政令で定める関連法は廃止する。
(読み替え)
第三条 他の法令において旧法の名称を用いるときは、それぞれこの法律の該当条項を指すものとする。
(組織及び財産の承継)
第四条 旧法に基づく総務省所管の通信・郵政行政の権限及び公社の権利義務は、この法律に基づく所掌官庁及び新会社に承継される。
(免許・登録の存続)
第五条 施行前の免許、登録、指定又は許可は、この法律の相当規定に基づくものとみなす。
(特例法の効力)
第六条 MRA実施法その他の特例法の規定は、当該協定の効力が存続する限り、その効力を有する。
(罰則経過)
第七条 旧法により行われた行為に対する罰則の適用については、従前の例による。ただし、新法の罰則が軽いときは新法を適用する。
(政令委任)
第八条 この附則の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討条項)
第九条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、通信及び郵便の国際的接続状況、技術革新及び民営化の効果を勘案し、必要な措置を講ずるものとする。