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保健医療法 条文全文Lex50 · 33/50 · 私案条文

原稿あり· 65 か条(枝条・附則含む)

原稿から機械抽出した私案の条文です。表・別表・書式は含みません。正本は原稿ファイルです。

(目的)

第一条 この法律は、国民の生命及び健康の保持増進を図り、医療、保健、福祉及び研究に関する制度を総合的に整備し、もって健康で安心して生活できる社会の実現に資することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「保健医療」とは、国民の心身の健康の保持及び増進を図るために行われる予防、治療、リハビリテーション、介護及び研究等に関する一切の活動をいう。

 この法律において「医療提供者」とは、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他政令で定める医療従事者をいう。

 その他この法律に定める用語の意義は、関係法令に定めるところによる。

(国及び地方公共団体の責務)

第三条 国は、保健医療に関する施策を総合的に企画及び実施する責務を有する。

 地方公共団体は、地域の実情に応じ、保健医療施策を実施する責務を有する。

 国及び地方公共団体は、相互に連携し、医療資源の均てん化及び地域格差の是正に努めなければならない。

(研究及び戦略推進)

第四条 国は、科学的根拠に基づく健康・医療戦略を策定し、研究及び技術開発を推進するものとする。

 健康危機管理及び医療研究に関する専門機関の設置及び運営について必要な措置を講ずる。

第二編 医療提供体制

(医療提供体制の基本)

第五条 医療は、地域における均てん化及び適正な役割分担を基礎として提供されなければならない。

(医療機関の設置及び管理)

第六条 医療機関は、厚生労働大臣又は都道府県知事の許可を受けて設置しなければならない。

 医療機関は、医療安全及び感染防止のための体制を整備しなければならない。

(地域医療及び介護連携)

第七条 国及び地方公共団体は、地域医療構想を策定し、医療及び介護の連携を推進するものとする。

(救急及び災害医療)

第八条 国及び地方公共団体は、救急搬送体制及び災害時医療体制を整備しなければならない。

(学校保健)

第九条 学校における保健及び安全に関する措置は、文部科学省令で定める基準により行う。

第三編 医療職及び人材養成

(医師及び歯科医師)

第十条 医師及び歯科医師は、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

(看護職員)

第十一条 保健師、助産師及び看護師は、法定の教育課程を修了し、免許を受けなければならない。

(医療技術職)

第十二条 診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士その他政令で定める者は、法定の基準に従い業務を行うものとする。

(医療人材確保及び研修)

第十三条 国及び地方公共団体は、医療従事者の確保及び養成を図るため、教育及び研修の機会を確保する。

第四編 公衆衛生及び生活衛生

(感染症の予防)

第十四条 国及び地方公共団体は、感染症の発生及びまん延を防止するために必要な措置を講じなければならない。

(予防接種)

第十五条 国及び地方公共団体は、予防接種を行い、その安全性及び有効性を確保する責務を有する。

(母子保健及び栄養)

第十六条 母子保健及び食生活の改善に関する施策は、母体の健康及び児童の成長を確保することを目的として行う。

(生活衛生)

第十七条 理容、美容、クリーニングその他の生活衛生関係営業は、衛生管理基準に適合しなければならない。

第五編 薬物規制及び安全対策

(麻薬及び向精神薬)

第十八条 麻薬、向精神薬及び覚醒剤の製造、所持及び使用は、法令に定める場合を除き、これを禁止する。

(毒物及び劇物)

第十九条 毒物及び劇物を取り扱う者は、厚生労働省令で定める基準に従わなければならない。

(依存症対策)

第二十条 国及び地方公共団体は、薬物、アルコール、ギャンブル等の依存症に関する予防、治療及び社会復帰支援を行う。

第六編 特定疾病及び健康対策

(目的)

第二十一条 がん、肝炎、難病、認知症その他の特定疾病及び自殺等に関する対策を総合的に推進し、国民の生命及び健康を保護する。

(基本理念)

第二十二条 疾病対策は、患者及び家族の人権を尊重し、医療、福祉、就労及び教育の支援を一体的に行うことを基本とする。

(がん対策)

第二十三条 国及び地方公共団体は、がんの予防、検診、治療及び緩和ケアを推進しなければならない。

(肝炎対策)

第二十四条 ウイルス性肝炎の検査、治療及び差別解消を推進する。

(難病及び希少疾病)

第二十五条 原因不明又は治療困難な疾病に対して、研究促進及び医療費助成を行う。

(循環器病及び生活習慣病)

第二十六条 循環器病、糖尿病等の生活習慣病の予防及び教育を推進する。

(認知症)

第二十七条 認知症の予防、介護連携及び共生社会の実現を図る。

(精神保健及び自殺対策)

第二十八条 精神障害者の支援及び自殺の予防並びに遺族支援を推進する。

(被爆者及びハンセン病関係)

第二十九条 被爆者及びハンセン病元患者並びに家族に対する医療、補償及び名誉回復を行う。

第七編 再生医療及び先端医療

(目的)

第三十条 臓器移植、再生医療及びゲノム医療等の先端医療を推進し、その安全性及び倫理性を確保する。

(臓器提供及び同意)

第三十一条 臓器の提供は本人の自由な意思に基づき、同意手続を政令で定める。

(再生医療の定義及び区分)

第三十二条 再生医療とは、細胞、組織又は遺伝子を用いて機能の再建又は修復を行う医療をいう。

(ゲノム医療)

第三十三条 個人の遺伝情報に基づく医療を推進し、差別防止及び情報保護を確保する。

(クローン技術等の規制)

第三十四条 ヒトクローン個体の作成を禁止し、生命倫理に基づく研究管理を行う。

(臨床研究)

第三十五条 被験者の安全及び人権を最優先とし、倫理審査及び情報公開を義務づける。

第八編 医療と司法・死因究明

(目的)

第三十六条 死因の科学的究明及び遺体の適正な取扱いを通じ、生命及び公衆衛生の向上を図る。

(死因究明の実施)

第三十七条 医療、法医、警察及び行政の連携により死因を究明し、統計化する。

(死体解剖)

第三十八条 司法解剖、行政解剖及び承諾解剖に区分する。

(遺体の取扱い)

第三十九条 遺体の損壊又は遺棄を禁止し、適正管理を義務づける。

(遺言及び臓器提供意思)

第四十条 遺言及び臓器提供意思の電子登録制度を整備する。

(情報及び司法連携)

第四十一条 死因情報を登録し、司法及び医療機関の間で安全に共有する。

第九編 健康危機及び災害時医療

(目的)

第四十二条 感染症、災害その他の健康危機に際し、国民の生命及び社会の安全を確保する。

(感染症危機管理)

第四十三条 感染症の発生防止及び緊急時の対応体制を整備する。

(緊急事態宣言)

第四十四条 内閣総理大臣は、全国的健康危機に際し、期間及び区域を限定して緊急事態を宣言できる。

(医薬品及び防護資材)

第四十五条 医薬品、防護具及び医療機器の備蓄及び供給体制を確保する。

(災害時医療)

第四十六条 災害医療拠点及び災害派遣医療チームの体制を整備する。

(被災者支援)

第四十七条 被災者に対する医療費公費負担及び生活支援金の給付を行う。

(テロ及び被害者給付)

第四十八条 化学、放射線又はテロ被害者に対して給付金及び医療支援を行う。

(事後検証)

第四十九条 健康危機後に検証を行い、再発防止策を講ずる。

(指揮体制)

第五十条 内閣に健康危機管理本部を置き、国と地方が連携する。

(国際協力)

第五十一条 国は、世界保健機関その他の国際機関と連携し、国際的健康危機管理を推進する。

第十編 研究及び推進体制

(目的)

第五十二条 健康及び医療の研究開発を推進し、科学的根拠に基づく政策形成を確立する。

(医療研究開発機構)

第五十三条 日本医療研究開発機構は、基礎から臨床に至る研究を総合的に推進する。

(健康・栄養研究所)

第五十四条 医薬基盤・健康・栄養研究所は、食品及び医薬の基盤研究を行い、その成果を普及する。

(健康危機管理研究機構)

第五十五条 感染症、放射線及び化学災害に関する研究及び支援を行う。

(研究資金)

第五十六条 国は、研究経費を重点的に配分し、透明性を確保する。

(研究倫理)

第五十七条 研究者は、人権を尊重し、利益相反管理を徹底する。

(成果の社会還元)

第五十八条 知的財産を保護しつつ、研究成果を迅速に社会に還元する。

(評価及び報告)

第五十九条 政府は施策を毎年度評価し、その結果を国会に報告する。

(国際連携)

第六十条 国及び研究機関は、国際的な共同研究及び標準化を推進する。

附則

(施行期日)

第六十一条 本法は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)

第六十二条 施行前に設置された医療機関、免許、研究機関、給付金制度その他の行為は、本法に基づく行為とみなす。

(廃止法)

第六十三条 次に掲げる法律は、本法の施行の日をもって廃止する。

一 医療法

二 感染症法

三 健康増進法

四 がん対策基本法

五 難病法

六 再生医療等安全性確保法

七 臓器移植法

八 健康・医療戦略推進法

九 その他政令で定める関連法

(見直し)

第六十四条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、その施行の状況を検討し、必要な措置を講ずるものとする。

(歴史特例)

第六十五条 旧優生保護法及びハンセン病関係の記録は、国立公文書館において永年保存し、教育及び再発防止に資する。