(施行期日)
第一条 本法は公布の日から一年以内に施行する。
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第一条(目的)
〈引用:食品安全基本法第1条〉この法律は、食品の安全性の確保に関する施策の基本となる事項を定め、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする。
〈審査コメント〉現行法の目的は「安全性の確保」を中心にしており、統合法ではこれを「食品供給体系の安全性及び信頼性の確保」と広げるのが適当。生産・加工・流通・消費・廃棄の全段階を含むことを明示し、第二編〜第五編との体系的接続を図る。
〈修正案〉この法律は、食品の生産、加工、流通、販売及び消費の各段階における安全性及び信頼性の確保に関する基本事項を定め、もって国民の健康の保護及び食料供給体系の持続的安定に資することを目的とする。
〈関連法令〉・食品衛生法第1条・食品表示法第1条・農産物検査法第1条
第二条(定義)
〈引用:食品安全基本法第2条〉この法律において「食品」とは、すべての飲食物をいう。ただし、医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品を除く。
〈審査コメント〉統合法では、食品衛生法・食肉衛生法等にまたがる「食品」定義を統一し、「原料・添加物・容器包装」を含む体系的定義へ拡張。
〈修正案〉この法律において「食品」とは、すべての飲食物(添加物を含む。)及びこれを容器又は包装により販売するものをいう。ただし、医薬品、医薬部外品、再生医療等製品並びに飼料を除く。
2 「食品安全」とは、食品が人の健康に対して有害な影響を及ぼさないよう、その生産から消費に至る全過程において必要な措置が講じられている状態をいう。
3 「事業者」とは、食品の生産、加工、流通、販売又は提供を行う者をいう。
〈関連法令〉・食品衛生法第4条・農産物検査法第2条・食鳥処理法第2条
第三条(基本理念)
〈引用:食品安全基本法第3条〉食品の安全性の確保は、国民の健康の保護を最も重視して行われなければならない。
〈審査コメント〉現行法の理念を「科学的知見」「リスクコミュニケーション」「持続可能性」まで拡張。第二編(衛生)・第三編(安全管理)との接続を意識し、持続的食品供給体系を理念に加える。
〈修正案〉食品の安全性の確保は、国民の健康の保護を最も重視し、科学的知見及びリスク分析に基づき行われなければならない。
2 食品の安全性の確保に関する施策は、国、地方公共団体、事業者及び消費者の協働の下に、社会経済の持続可能性及び環境保全に配慮して行われなければならない。
〈関連法令〉・環境基本法第3条・持続可能な開発目標(SDGs)国内実施指針
第四条(国の責務)
〈引用:食品安全基本法第4条〉国は、食品の安全性の確保に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。
〈審査コメント〉統合法では「リスク評価機関(食品安全センター)」の設置と連動させる。
〈修正案〉国は、食品の安全性及び信頼性の確保に関する総合的な施策を策定し、実施する責務を有する。この場合において、食品安全センターその他の専門機関を活用し、科学的評価及び緊急時対応体制の整備を図らなければならない。
〈関連法令〉・食品安全委員会設置法・危機管理特措法(第六編)
第五条(地方公共団体の責務)
〈引用:食品安全基本法第5条〉地方公共団体は、国の施策に準じて、地域の実情に応じた施策を策定し、及び実施するものとする。
〈修正案〉地方公共団体は、国の基本方針に基づき、地域の特性に応じた食品安全確保及び衛生管理の施策を策定し、実施するものとする。この場合において、関係機関、事業者団体及び消費者との連携を図らなければならない。
〈関連法令〉・地方自治法第2条第3項第5号・地域保健法第1条
第六条(事業者の責務)
〈引用:食品安全基本法第6条〉食品関連事業者は、自ら食品の安全性の確保について第一義的な責任を有する。
〈修正案〉食品関連事業者は、自ら食品の安全性及び品質の確保について第一義的な責任を有し、そのために必要な衛生管理及びリスク管理体制を整備しなければならない。
〈関連法令〉・食品衛生法第8条・HACCP管理基準(厚生労働省令)
第七条(消費者の役割)
〈引用:食品安全基本法第7条〉消費者は、食品の安全性の確保に関し、知識及び理解を深めるよう努めなければならない。
〈修正案〉消費者は、食品の安全性及び品質に関する正確な知識を得、適正な選択を行うよう努めるとともに、食品の安全に関する情報の提供及び意見表明を通じて施策の推進に協力するよう努めなければならない。
〈関連法令〉・消費者基本法第3条・消費者教育推進法
第八条(国民の権利)
〈新設〉国民は、安全で信頼できる食品を入手し、健康を保持する権利を有する。
国及び地方公共団体は、この権利が確実に保障されるよう施策を講じなければならない。
〈審査コメント〉現行法に明文の権利規定なし。統合法では社会権的性格を明示し、消費者基本法との接続を明確化。
〈関連法令〉・日本国憲法第25条(生存権)
・消費者基本法第2条
第九条(目的)
〈引用:食品衛生法第1条〉この法律は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止するために、飲食に関する営業及び食品の取扱いについて必要な規制を行い、もって公衆衛生の向上及び増進を図ることを目的とする。
〈修正案〉この編は、食品の生産、加工、販売及び提供に関する衛生上の危害を防止し、もって国民の健康の保護及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
第十条(適用範囲)
〈引用:食品衛生法第2条〉この法律は、食品、添加物、器具、容器包装、表示、営業、輸入等について適用する。
〈修正案〉この編の規定は、食品及び添加物のほか、器具、容器包装、食品の製造、加工、調理、保存、販売及び輸入に関する行為並びにこれらに従事する施設に適用する。
2 動物のと畜、食鳥処理、食肉加工その他食肉の衛生管理については、特に定めるところによる。
第十一条(定義)
〈引用:食品衛生法第4条〉「食品」「添加物」「器具」「容器包装」「営業」等の定義。
〈修正案〉
一 「添加物」とは、食品の製造若しくは加工の過程又は保存の目的で食品に添加、混和、浸潤その他の方法により使用する物をいう。
二 「営業」とは、食品又は添加物の製造、加工、調理、販売、提供その他これらに付随する行為を業として行うことをいう。
三 「と畜場」とは、食用に供するため家畜をと殺し又は解体する施設をいう。
四 「食鳥処理場」とは、食鳥をと殺し又は解体して食肉を得る施設をいう。
第十二条(営業許可)
〈引用:食品衛生法第52条〉一定の業種について営業許可を要する。
〈修正案〉食品又は添加物の製造、加工、調理、販売、提供その他政令で定める行為を業として行う者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可は、施設の構造設備及び衛生管理体制が基準に適合する場合に限り与えるものとする。
〈関連法令〉・食品衛生法施行規則第34条(営業許可業種)
第十三条(営業許可の基準)
〈引用:食品衛生法第52条第2項〉〈修正案〉営業許可の基準は、施設の構造、衛生設備、従事者の衛生教育、記録の保存その他必要な事項について厚生労働省令で定める。
2 特定施設(と畜場、食鳥処理場、食肉加工施設)については、環境及び動物由来感染症対策の基準を加味して定める。
第十四条(営業の届出)
〈引用:食品衛生法第55条〉営業のうち軽微なものは届出制とする。
〈修正案〉政令で定める軽微な食品関連営業を行う者は、あらかじめその旨を都道府県知事に届け出なければならない。
第十五条(衛生管理計画)
〈引用:食品衛生法第50条の2(HACCP義務化)〉〈修正案〉食品関連事業者は、食品の製造、加工又は調理に関し、危害要因の分析及び重要管理点(HACCP)に基づく衛生管理計画を作成し、これを実施しなければならない。
2 衛生管理計画の作成及び実施の状況は、行政機関の監督又は食品安全センターの指導を受けることができる。
第十六条(監視及び検査)
〈引用:食品衛生法第23条〉都道府県知事は、食品の製造、加工、販売等に関し、監視及び検査を行うことができる。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品の製造、加工、販売等に関し、定期又は臨時の監視及び検査を行うものとする。
2 これらの検査は、食品安全センターその他の指定機関に委託して行うことができる。
第十七条(営業の停止及び廃止命令)
〈引用:食品衛生法第55条の2〉〈修正案〉都道府県知事は、営業者が衛生管理計画を実施せず又は著しく基準に違反したときは、その営業の全部又は一部の停止若しくは施設の使用停止を命ずることができる。
2 前項の命令に従わないときは、営業許可を取り消すことができる。
第十八条(回収及び廃棄命令)
〈引用:食品衛生法第63条〉〈修正案〉国又は都道府県知事は、食品が人の健康を害するおそれがあると認めるときは、当該食品の販売の停止、回収又は廃棄を命ずることができる。
2 事業者は、当該措置の結果を記録し、これを一定期間保存しなければならない。
第十九条(輸入届出)
〈引用:食品衛生法第27条〉〈修正案〉食品又は添加物を輸入しようとする者は、輸入ごとに、厚生労働大臣に対し、その種類、数量、製造者等を届け出なければならない。
第二十条(検査及び検疫)
〈引用:食品衛生法第28条〉〈修正案〉厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、輸入食品について検査又は検疫を行い、基準に適合しない場合はその輸入を禁止し、又は輸出国政府に通知することができる。
第二十一条(と畜場の設置及び管理)
〈引用:と畜場法第1条、第3条〉〈修正案〉と畜場は、都道府県又は指定市町村が設置し、又は指定管理者が管理するものとする。
2 と畜場の構造設備、処理工程及び衛生管理基準は、政令で定める。
第二十二条(検査及び証明)
〈引用:と畜場法第9条〉〈修正案〉家畜をと畜した場合には、獣医師によると畜検査を行い、その結果に基づき合格の証明を付して食肉として出荷しなければならない。
第二十三条(食鳥処理場の衛生管理)
〈引用:食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律第7条〉〈修正案〉食鳥処理場の設置者は、処理施設を衛生的に維持し、食鳥検査員による検査を受けなければならない。
第二十四条(食肉衛生基準)
〈引用:食肉衛生法(仮称、現行では散在規定)〉〈修正案〉食肉の加工、流通及び販売に関しては、衛生上の基準を厚生労働省令で定める。
2 動物由来感染症及び薬剤耐性菌対策については、農林水産大臣及び厚生労働大臣が共同して施策を講じる。
第二十五条(罰則)
〈引用:食品衛生法第68条以下〉〈修正案〉営業許可を受けずに営業した者、検査命令に従わない者又は有害食品を販売した者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2 法人に対しても、当該違反行為について罰金刑を科する。
第二十六条(目的)
〈引用:食品安全委員会設置法第1条〉食品の安全性に関する施策を総合的に推進し、もって国民の健康の保護を図ることを目的とする。
〈修正案〉この編は、食品の安全性及び信頼性を確保するため、リスク評価、事故防止及び緊急時対応に関する基本的事項を定め、もって国民の健康の保護並びに公衆衛生の維持向上に資することを目的とする。
〈関連法令〉・食品安全基本法第22条・毒物混入防止特別措置法第1条
第二十七条(定義)
〈引用:食品安全委員会設置法第2条〉「リスク評価」「リスク管理」「リスクコミュニケーション」などの定義。
〈修正案〉この編において使用する用語の意義は、次のとおりとする。
一 「リスク評価」とは、食品による健康への影響を科学的に評価することをいう。
二 「リスク管理」とは、リスク評価の結果に基づき、規制、監視、衛生措置その他必要な政策を講ずることをいう。
三 「リスクコミュニケーション」とは、国、地方公共団体、事業者、消費者その他関係者の間で食品の安全性に関する情報及び意見を相互に交換することをいう。
第二十八条(設置)
〈引用:食品安全センター法第1条〉〈修正案〉食品安全センターを設け、食品の安全性に関する科学的評価、分析及び情報の集約を行う。
2 センターは、独立行政法人として、厚生労働大臣及び農林水産大臣の共管の下に置く。
3 センターの名称、所在地及び組織に関する事項は、政令で定める。
第二十九条(業務)
〈引用:食品安全センター法第3条〉〈修正案〉センターは、次に掲げる業務を行う。
一 食品の安全性に関するリスク評価及び試験分析
二 食品関連事故及び健康被害の調査
三 食品に関する科学的情報の収集及び提供
四 緊急時対応及び危機管理支援
五 国際機関及び外国当局との情報交換及び協力
六 その他食品の安全性の確保に必要な業務
第三十条(職員及び専門家)
〈引用:食品安全委員会設置法第7条〉〈修正案〉センターには、理事長のほか、必要な職員及び専門委員を置く。
2 専門委員は、食品科学、獣医学、毒性学、公衆衛生学その他の分野に関する学識経験を有する者のうちから任命する。
第三十一条(評価及び報告)
〈修正案〉センターは、食品による健康影響に関する評価結果を取りまとめ、厚生労働大臣及び農林水産大臣に報告するものとする。
2 国は、当該報告を踏まえて必要な行政措置を講ずる。
3 報告は原則として公表するものとし、国民が容易に閲覧できる形で提供する。
第三十二条(事故の通報)
〈引用:食品衛生法第58条〉〈修正案〉食品関連事業者は、食品に起因して人の健康被害が発生し、又は発生するおそれがあることを知ったときは、直ちにその旨を都道府県知事及び食品安全センターに報告しなければならない。
2 報告を受けた機関は、速やかに相互に情報を共有し、必要な措置を講ずるものとする。
第三十三条(緊急時対応)
〈引用:毒物混入防止特別措置法第3条〉〈修正案〉国は、食品への毒物混入その他重大な危害発生のおそれがある事態が生じたときは、内閣に食品安全緊急対策本部を設置し、関係行政機関を総合的に指揮して対応するものとする。
2 本部長は内閣総理大臣とし、必要に応じて地方公共団体及び警察当局の協力を求めることができる。
第三十四条(警察及び関係機関との連携)
〈修正案〉食品への故意の有害物質混入その他刑事事件に該当するおそれがある場合には、警察庁、厚生労働省及び食品安全センターは相互に情報を共有し、捜査及び被害拡大防止のための措置を講ずる。
第三十五条(緊急回収命令)
〈修正案〉厚生労働大臣は、食品に関し重大な健康被害の発生又はそのおそれがあるときは、関係事業者に対し、当該食品の販売停止、回収又は廃棄を命ずることができる。
2 この命令は、地方公共団体に対しても緊急代行できるものとする。
第三十六条(健康被害の調査及び補償)
〈修正案〉食品に起因して多数の健康被害が発生した場合、国は、食品安全センターに調査を委託し、被害の原因、範囲及び再発防止策を明らかにしなければならない。
2 国又は地方公共団体は、被害の規模に応じて、被害者に対する医療費その他の補償について、政令で定める基準により支援を行うことができる。
第三十七条(情報公開)
〈引用:食品安全基本法第22条〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品の安全性に関する評価結果、事故報告、緊急時対応の状況その他国民の健康に関わる情報を原則として公表しなければならない。
2 公表に当たっては、個人情報及び営業秘密の保護に十分配慮するものとする。
第三十八条(国際連携)
〈修正案〉国は、国際連合食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)その他の国際機関及び外国の食品安全当局と連携し、食品安全に関する基準及び緊急通報体制の整備に努める。
2 センターは、国際的な食品安全ネットワークに参画し、情報共有及び共同調査を行うものとする。
第三十九条(罰則)
〈修正案〉次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
一 第二十五条又は第三十二条の報告義務に違反した者
二 第三十五条の緊急回収命令に違反した者
三 虚偽の事故報告を行った者
2 法人に対しても、当該違反行為について罰金刑を科する。
第四十条(目的)
〈引用:食品表示法第1条〉この法律は、食品の表示に関し、消費者の適正な商品選択及び事業者の公正な取引を確保することを目的とする。
〈修正案〉この編は、食品の表示に関し、消費者が食品の安全性、品質及び原産地等に関する正確な情報を得て適正な選択を行うことを可能とし、もって公正な取引及び食品供給体系への信頼の確保を図ることを目的とする。
〈関連法令〉・消費者基本法第3条・食品衛生法第4条(衛生との連動)
第四十一条(定義)
〈引用:食品表示法第2条〉〈修正案〉この編において「表示」とは、食品又はその容器若しくは包装に記載、印刷、添付その他の方法により行われる事項をいう。
2 「表示責任者」とは、当該食品の製造者、加工者又は輸入者であって、政令で定める者をいう。
3 「誤認表示」とは、実際の内容又は品質と異なる表示、又は消費者に誤認を生じさせるおそれのある表示をいう。
第四十二条(表示の原則)
〈引用:食品表示法第3条〉〈修正案〉食品の表示は、次に掲げる原則に従わなければならない。
一 内容が真実であり、かつ、誤認を与えないこと。
二 消費者が容易に理解できる方法及び文字によること。
三 外国語を用いる場合は、その意味を明確にし、誤解を生じさせないこと。
四 健康被害防止及びアレルギー情報の適正な提供に資すること。
第四十三条(表示責任)
〈引用:食品表示法第4条〉〈修正案〉表示責任者は、その表示内容が真実かつ適正であることを確認しなければならない。
2 原材料、製造地又は輸入国に関する情報が変更されたときは、速やかに表示を更新しなければならない。
第四十四条(名称及び原材料)
〈引用:食品表示基準第3条〉〈修正案〉食品には、次の事項を表示しなければならない。
一 食品の名称
二 原材料及び添加物の名称
三 内容量又は数量
四 賞味期限又は消費期限
五 製造者、加工者又は輸入者の氏名又は名称及び所在地
第四十五条(原産地表示)
〈引用:食品表示法施行規則第9条〉〈修正案〉農産物、畜産物及び水産物については、主要原材料の原産地を表示しなければならない。
2 原産地が複数である場合は、その割合又は主たる原産地を明示するものとする。
3 原産地表示の方法及び例外は、農林水産省令で定める。
〈関連法令〉・農産物検査法第2条・原産地表示基準(JAS法)
第四十六条(栄養成分表示)
〈引用:食品表示法施行規則第17条〉〈修正案〉包装された一般消費者向け食品には、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物及び食塩相当量の栄養成分を表示しなければならない。
2 機能性表示食品その他特別用途食品については、別に定める基準に従うものとする。
第四十七条(アレルギー及び健康関連表示)
〈修正案〉食品に含まれる特定原材料(卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生その他政令で定めるもの)は、必ずその旨を表示しなければならない。
2 健康増進効果を示す表示(機能性表示、特定保健用食品表示その他)は、科学的根拠に基づき、消費者庁長官の確認を受けなければならない。
〈関連法令〉・健康増進法第26条・特定保健用食品制度(消費者庁告示)
第四十八条(有機表示及び格付)
〈引用:JAS法第4条〉〈修正案〉農産物、加工食品その他政令で定める食品について、有機農産物又は特定の格付を表示する場合は、登録認定機関による検査及び認証を受けなければならない。
2 虚偽の格付又は認証表示を行ってはならない。
〈関連法令〉・有機JAS制度(JAS法第15条)
第四十九条(表示の監督)
〈引用:食品表示法第6条〉〈修正案〉消費者庁長官は、食品の表示に関し、必要があると認めるときは、事業者に対し報告を求め、又はその業務若しくは財産に関して検査を行うことができる。
2 都道府県知事は、地域における監視及び指導を行い、必要に応じて消費者庁に報告するものとする。
第五十条(是正命令)
〈引用:食品表示法第7条〉〈修正案〉消費者庁長官又は都道府県知事は、食品の表示が虚偽又は誤認を招くものであると認めるときは、表示の是正、回収又は廃棄を命ずることができる。
第五十一条(緊急公表)
〈修正案〉虚偽又は有害表示により国民の健康又は消費者利益に重大な影響を及ぼすおそれがある場合には、消費者庁長官は、当該事実を直ちに公表しなければならない。
2 この場合において、事業者の意見を聴取することを要しない。
第五十二条(罰則)
〈引用:食品表示法第9条〉〈修正案〉次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
一 虚偽の表示を行い、又は表示を改ざんした者
二 第五十条の命令に従わなかった者
三 認証を受けずに有機表示又は格付を行った者
2 法人に対しても、当該違反行為について罰金刑を科する。
第五十三条(目的)
〈引用:食品ロス削減推進法第1条〉この法律は、食品ロスの削減を総合的かつ効果的に推進することを目的とする。
〈修正案〉この編は、食品の生産、流通、販売及び消費の各段階における取引の合理化及び食品ロスの削減を図り、もって持続可能な食料供給体系の確立及び環境負荷の低減に資することを目的とする。
〈関連法令〉・循環型社会形成推進基本法第3条・消費者基本法第2条
第五十四条(定義)
〈引用:食品流通合理化法第2条/食品ロス削減推進法第2条〉〈修正案〉この編において使用する用語の意義は、次のとおりとする。
一 「食品流通」とは、食品の生産から消費に至るまでの輸送、保管、販売及び提供の過程をいう。
二 「食品ロス」とは、まだ食べられるにもかかわらず廃棄される食品をいう。
三 「流通事業者」とは、食品の卸売、運送、保管又は販売を業として行う者をいう。
四 「フードバンク活動」とは、食品ロスの削減を目的として、余剰食品を生活困窮者支援団体等に提供する活動をいう。
第五十五条(基本方針)
〈引用:食品流通合理化法第3条〉〈修正案〉国は、食品の流通の合理化及び取引の公正化に関する基本方針を定めなければならない。
2 基本方針には、次の事項を定めるものとする。
一 流通経路の簡素化及びデジタル化の推進
二 物流の効率化及び環境負荷の低減
三 食品ロスの削減及びリユース・リサイクルの促進
四 公正な取引慣行の確立及び中小事業者の取引環境の改善
第五十六条(流通合理化計画)
〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品流通合理化の推進に関する計画(以下「流通合理化計画」という。)を策定するものとする。
2 流通合理化計画は、次に掲げる事項を含まなければならない。
一 食品の供給網の最適化及び情報化
二 輸送及び保管設備の近代化
三 小売・外食分野における在庫及び発注の共同管理
四 災害時における食料供給の継続体制
第五十七条(電子取引及び情報共有)
〈引用:流通構造改善促進法第8条〉〈修正案〉流通事業者は、取引、在庫及び需給に関する情報を電子的に共有する体制を整備しなければならない。
2 国は、これを支援するため、標準的データフォーマット及びAPI仕様の策定を行うものとする。
3 個人情報及び営業秘密の保護については、情報法(第26法)に定めるところによる。
第五十八条(不当な取引制限の禁止)
〈引用:独占禁止法第19条、下請法第1条〉〈修正案〉流通事業者は、優越的地位の濫用その他不当な取引制限をしてはならない。
2 国は、農林水産大臣及び公正取引委員会が連携して監視及び是正指導を行うものとする。
第五十九条(食品ロス削減の推進)
〈引用:食品ロス削減推進法第3条〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品ロスの削減を推進するための施策を講じなければならない。
2 消費者、事業者及び団体は、食品の適正購入、在庫管理及び提供に努めるものとする。
3 食品ロスの削減に関する目標及び評価指標は、内閣が定める基本計画において明示する。
第六十条(フードバンク活動の支援)
〈引用:食品ロス削減推進法第7条〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、フードバンクその他の余剰食品の有効利用を行う活動に対し、情報提供、施設整備及び財政的支援を行うものとする。
2 フードバンク事業者は、提供食品の安全性及び衛生管理を確保しなければならない。
〈関連法令〉・社会福祉法第2条(生活支援活動との連動)
第六十一条(再資源化)
〈引用:食品リサイクル法第3条〉〈修正案〉事業者は、食品廃棄物を肥料、飼料又はエネルギー資源として再生利用するよう努めなければならない。
2 国は、食品リサイクルの技術開発及び再資源化施設の整備を支援するものとする。
3 食品廃棄物の再資源化率に関する目標を設定し、進捗を公表する。
第六十二条(地方公共団体の役割)
〈修正案〉地方公共団体は、地域の実情に応じ、食品流通の合理化及び食品ロス削減に関する計画を定め、地域の事業者、学校、福祉施設その他の関係者と連携して施策を実施するものとする。
第六十三条(事業者の責務)
〈修正案〉事業者は、食品流通の効率化及び食品ロス削減のため、発注量の調整、賞味期限前販売の促進、未利用食品の提供及び廃棄食品の適正処理に努めなければならない。
第六十四条(教育及び啓発)
〈引用:食品ロス削減推進法第8条〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、学校教育、社会教育その他の場を通じ、食品ロス削減に関する教育及び普及啓発を行うものとする。
2 食品安全センターは、啓発用教材の作成及び提供を行うことができる。
第六十五条(報告及び検査)
〈修正案〉農林水産大臣及び消費者庁長官は、食品流通事業者に対し、流通量、廃棄量及び再資源化状況について報告を求め、又は必要な検査を行うことができる。
第六十六条(罰則)
〈修正案〉次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第六十五条の報告を怠り、又は虚偽の報告をした者
二 是正命令に従わない者
2 法人に対しても、当該違反行為について罰金刑を科する。
第六十七条(目的)
〈引用:危機管理特措法第1条〉この法律は、緊急時における国及び地方公共団体の責務を明らかにし、国民の生命及び健康の保護を図ることを目的とする。
〈修正案〉この編は、食品に関する事故、感染症、自然災害又はその他の緊急事態が発生した場合における国及び地方公共団体の対応、情報伝達、供給確保及び被害拡大防止の措置を定め、もって国民の生命及び健康の保護を図ることを目的とする。
〈関連法令〉・災害対策基本法第1条・感染症法第1条・国民保護法第2条
第六十八条(定義)
〈修正案〉この編において使用する用語の意義は、次のとおりとする。
一 「食品危機」とは、食品の安全性又は供給に重大な支障が生じ、又は生じるおそれのある事態をいう。
二 「危機管理機関」とは、国、地方公共団体、食品安全センターその他政令で定める機関をいう。
三 「緊急対応措置」とは、食品の製造、流通又は消費の停止、回収若しくは代替供給、情報発信その他の措置をいう。
第六十九条(国の責務)
〈引用:食品安全基本法第4条〉〈修正案〉国は、食品危機の発生を予防し、又は発生時において迅速かつ的確に対応する責務を有する。
2 内閣は、食品危機に関する施策の総合調整を行うため、食品危機管理本部を設置するものとする。
第七十条(地方公共団体の責務)
〈修正案〉地方公共団体は、地域の実情に応じ、食品危機発生時における監視、情報提供及び住民支援の体制を整備しなければならない。
2 地方公共団体は、必要に応じて国及び他の地方公共団体に支援を要請することができる。
第七十一条(食品安全センターの役割)
〈修正案〉食品安全センターは、食品危機に関する科学的評価、リスク分析、検査及び情報集約を行い、国及び地方公共団体に対して助言を行う。
2 センターは、国際機関及び外国当局との情報共有を行い、感染源特定及びリスク伝播の防止に協力するものとする。
第七十二条(危機情報の収集及び通報)
〈引用:食品衛生法第58条〉〈修正案〉食品関連事業者、医療機関及び消費者は、食品に起因する健康被害又は異常を知ったときは、直ちにその旨を都道府県知事又は食品安全センターに通報しなければならない。
2 都道府県知事は、通報を受けたときは、速やかに国及び関係機関に報告するものとする。
第七十三条(緊急調査及び分析)
〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品危機が発生した場合において、食品安全センター及び関係研究機関に調査を委託し、原因の究明及び影響評価を行うものとする。
2 センターは、分析結果を公表し、再発防止策を提言しなければならない。
第七十四条(緊急措置命令)
〈引用:食品衛生法第63条/毒物混入防止特措法第3条〉〈修正案〉内閣総理大臣又は厚生労働大臣は、食品危機に際して必要があると認めるときは、事業者に対し、食品の製造、輸入、販売若しくは提供の停止、又は当該食品の回収若しくは廃棄を命ずることができる。
2 当該命令は、必要に応じて地方公共団体に代行を委任することができる。
3 命令を受けた者は、直ちに履行し、結果を報告しなければならない。
第七十五条(供給確保)
〈引用:食料安全保障関連閣議決定〉〈修正案〉国は、食品危機により特定の食品の供給が著しく不足するおそれがあるときは、在庫、備蓄及び輸入調整により代替供給を確保するための措置を講ずるものとする。
2 農林水産大臣は、必要に応じて民間倉庫及び物流施設を活用し、緊急配送を行うことができる。
〈関連法令〉・食料・農業・農村基本法第7条(供給安定)
・災害対策基本法第105条(物資配給)
第七十六条(国際連携)
〈修正案〉国は、国際連合食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)及び国際獣疫事務局(WOAH)その他の国際機関と連携し、食品危機の情報を共有し、国際的な措置の調整に努めるものとする。
第七十七条(復旧計画)
〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品危機が終息した後、被害状況を踏まえた復旧計画を策定し、事業者及び消費者に対する支援、施設の再開、信頼回復措置を講ずるものとする。
第七十八条(再発防止)
〈修正案〉国は、食品危機の発生原因及び対応過程を検証し、法令、基準又はマニュアルの改善を行うものとする。
2 食品安全センターは、検証結果を年次報告書として公表しなければならない。
第七十九条(教育及び訓練)
〈修正案〉国及び地方公共団体は、食品危機に対応するため、事業者及び関係職員を対象とする訓練及び教育を定期的に実施するものとする。
2 教育及び訓練の内容には、感染症対策、リコール対応、国際連携、通信網確保等を含むものとする。
第八十条(罰則)
〈修正案〉次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第七十四条の命令に違反した者
二 第七十二条の通報を怠った者
三 虚偽の報告をした者
2 法人に対しても、当該違反行為について罰金刑を科する。
(施行期日)
第一条 本法は公布の日から一年以内に施行する。
(旧法の廃止)
第二条 次に掲げる法律は、廃止する。
一 食品安全基本法(平成十五年法律第四十八号)
二 食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)
三 と畜場法(昭和二十八年法律第百十四号)
四 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律(昭和二十五年法律第二百四十二号)
五 食品表示法(平成二十五年法律第七十号)
六 食品ロス削減推進法(令和元年法律第十九号)
七 食品安全センター法及び毒物混入防止特別措置法
(経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に許可を受けている営業は、当該許可を受けたものとみなす。
(委任)
第四条 この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。