第一条(目的)
〈引用:交通政策基本法第1条〉この法律は、交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図ることを目的とする。
〈引用:交通安全対策基本法第1条〉この法律は、交通事故の防止の総合的な推進を図ることにより、国民の生命及び身体を保護し、もって社会の安全と秩序の維持に寄与することを目的とする。
〈審査コメント〉両法は「交通の総合推進」と「交通安全の確保」を目的としており、統合法では両者を一体の目的として整理する。
また、現代的には「モード横断」「デジタル化」「環境配慮」「移動権(モビリティ権)」の要素を加える必要がある。
〈修正案〉本法は、交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、交通の安全、円滑及び持続可能な発展を確保するとともに、国民の生命及び身体の保護、環境の保全並びに経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。
〈関連法令〉交通政策基本法第1条、交通安全対策基本法第1条
第二条(定義)
〈引用:交通政策基本法第2条〉この法律において「交通」とは、陸上、海上及び航空における人又は物の移動をいう。
〈引用:交通安全対策基本法第2条〉この法律において「交通事故」とは、道路、鉄道、海上及び航空における人又は物の移動に起因する事故をいう。
〈審査コメント〉両法の定義を統合し、「交通」「交通事故」「交通安全」「交通施設」「交通事業」の用語を包括的に定義する。
〈修正案〉
一 本法において「交通」とは、陸上、海上及び航空における人又は物の移動並びにこれを支える施設及び事業をいう。
二 「交通安全」とは、交通に伴う人身及び物的被害を未然に防止し、円滑かつ安心して移動できる状態をいう。
三 「交通事故」とは、交通の過程において生ずる人又は物の損傷を伴う事象をいう。
四 「交通施設」とは、道路、鉄道、港湾、空港その他交通の用に供する施設をいう。
五 「交通事業」とは、運送、整備、運航、管理その他交通の提供に関する事業をいう。
〈関連法令〉交通政策基本法第2条、交通安全対策基本法第2条、道路法第2条、鉄道事業法第2条、航空法第2条
第三条(基本理念)
〈引用:交通政策基本法第3条〉交通に関する施策は、安全で円滑かつ効率的な交通を確保し、国民の利便性の向上を図ることを基本として、総合的かつ計画的に推進されなければならない。
〈引用:交通安全対策基本法第3条〉交通安全対策は、人的要因、車両等の機械的要因及び環境的要因を総合的に考慮し、科学的知見に基づいて推進されなければならない。
〈審査コメント〉「安全」「利便」「環境」「多様性」「将来世代配慮」を加えた統合理念を提示。
〈修正案〉交通に関する施策は、安全で円滑かつ効率的な交通の確保を基本とし、環境への負荷の低減、国民の移動の自由及び利便の向上並びに将来世代への配慮の下に、科学的知見に基づき総合的かつ計画的に推進されなければならない。
〈関連法令〉交通政策基本法第3条、交通安全対策基本法第3条、環境基本法第4条
第四条(国の責務)
〈引用:交通政策基本法第4条〉国は、交通に関する施策の総合的な企画及び調整を行い、関係行政機関相互の連携を図りつつ、これを推進する責務を有する。
〈引用:交通安全対策基本法第4条〉国は、交通安全基本計画を定め、交通安全に関する施策を総合的に推進する責務を有する。
〈審査コメント〉両法を統合し、国家としての「交通安全計画」及び「交通政策計画」を一体化。
加えて「デジタル交通データ管理」及び「地方自治体支援」を明記。
〈修正案〉国は、交通及び交通安全に関する施策の総合的な企画、調整及び実施を行い、関係行政機関相互の連携を確保するとともに、地方公共団体及び事業者に対し必要な支援を行い、交通に関する統計及びデータを整備し、もって全国的かつ長期的な交通体系の構築に努めなければならない。
〈関連法令〉交通政策基本法第4条、交通安全対策基本法第4条、統計法
第五条(地方公共団体の責務)
〈引用:交通政策基本法第5条〉地方公共団体は、地域の実情に応じた交通に関する施策を策定し、国の施策と調和を保ちつつこれを推進する責務を有する。
〈審査コメント〉地域公共交通の再生・マイクロモビリティ・バリアフリー化等を含めた新たな責務を明示。
〈修正案〉地方公共団体は、地域の実情に応じ、交通及び交通安全に関する施策を策定し、国の施策と調和を保ちつつ、公共交通の維持及び再生、バリアフリー化、環境負荷の低減並びに交通安全教育の推進を図る責務を有する。
〈関連法令〉交通政策基本法第5条、交通安全対策基本法第5条、地域公共交通活性化再生法第3条
第六条(事業者及び国民の責務)
〈引用:交通政策基本法第6条〉交通に関する事業を営む者は、安全で円滑な交通の確保に努めなければならない。
〈引用:交通安全対策基本法第6条〉国民は、交通安全の確保に寄与するよう努めなければならない。
〈審査コメント〉両者を統合し、「データ提供義務」「教育・研修協力」「地域交通協働」などを加える。
〈修正案〉交通に関する事業を営む者は、関係法令を遵守し、安全確保及び環境保全に努めるとともに、国又は地方公共団体による交通安全施策に協力し、必要な情報の提供及び教育活動を行わなければならない。
国民は、交通の安全及び円滑の確保に寄与するよう努め、交通規範の遵守及び交通安全に関する理解の増進に努めなければならない。
〈関連法令〉交通政策基本法第6条、交通安全対策基本法第6条、道路交通法第70条(安全運転義務)
第七条(交通基本計画)
〈引用:交通政策基本法第8条〉政府は、交通に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、交通基本計画を定めなければならない。
〈引用:交通安全対策基本法第7条〉政府は、交通安全基本計画を定めなければならない。
〈審査コメント〉両計画を「交通基本計画」として一元化。計画対象を「安全・利便・環境・技術」に拡張。
〈修正案〉政府は、交通及び交通安全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、交通基本計画を定めなければならない。
2 交通基本計画には、交通の安全、円滑、環境保全、技術開発及び国際連携に関する目標並びに実施方針を定めるものとする。
3 政府は、少なくとも五年ごとに交通基本計画を見直すものとする。
〈関連法令〉交通政策基本法第8条、交通安全対策基本法第7条
第八条(国会への報告)
〈引用:交通安全対策基本法第8条〉政府は、毎年、交通安全に関する施策の実施状況を国会に報告しなければならない。
〈修正案〉政府は、毎年、交通及び交通安全に関する施策の実施状況を国会に報告しなければならない。
2 政府は、交通基本計画の進捗及び評価の結果を公表しなければならない。
〈関連法令〉交通安全対策基本法第8条、行政機関の保有する情報の公開に関する法律
第二編〔道路交通及び運転者規律〕
第一章 総則〔道路交通法中核〕
第一条(目的)
〈引用:道路交通法第1条〉この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする。
〈審査コメント〉現行目的を踏襲しつつ、交通モードの多様化と安全教育・デジタル化を明示。
〈修正案〉この編は、道路における交通の安全及び円滑を確保し、並びに交通に起因する障害を防止するための基本的事項を定め、もって公共の安全と秩序の維持に資することを目的とする。
第二条(定義)
〈引用:道路交通法第2条〉道路、車両、歩行者、運転者等の定義規定。
〈審査コメント〉「自転車」「電動キックボード」「自動運転車両」など新技術の法的位置づけを追加する必要あり。
〈修正案〉
一 「道路」とは、道路法第2条第1項に規定する道路をいう。
二 「車両」とは、自動車、原動機付自転車、軽車両その他の陸上移動体をいう。
三 「自動車」とは、エンジン、モーターその他の動力により道路を走行するものをいう。
四 「自動運転車両」とは、情報通信技術を用いて自動的に走行することができる車両をいう。
五 「自転車」とは、人力又は電動補助によって走行する二輪又は三輪の車両をいう。
六 「歩行者」とは、道路を歩行し、又は車いすその他これに準ずる用具を用いて通行する者をいう。
〈関連法令〉道路交通法第2条、道路法第2条、自動運転実証特例法、自転車活用推進法
第三条(交通の基本原則)
〈引用:道路交通法第1条の趣旨〉交通の安全と円滑を図る。
〈修正案〉すべての道路利用者は、相互に他人の生命、身体及び財産を尊重し、譲り合いの精神の下に交通の安全と円滑を確保しなければならない。
2 道路利用者は、交通の安全を害する行為をしてはならない。
第四条(交通規制の基本)
〈引用:道路交通法第4条・第8条等〉警察署長による交通規制の権限。
〈審査コメント〉現行制度を維持しつつ、AI信号制御・自動運転ゾーン指定など新要素を想定。
〈修正案〉交通の安全及び円滑のため必要があるときは、公安委員会は、道路の区間又は区域について通行区分、速度制限、進入禁止その他の交通規制を行うことができる。
2 公安委員会は、情報通信技術を活用して交通規制を行うことができる。
〈関連法令〉道路交通法第4条、第8条
第二章 運転者の資格及び義務
第五条(運転免許)
〈引用:道路交通法第84条以下〉自動車等の運転には免許を要する。
〈修正案〉自動車又は原動機付自転車を運転しようとする者は、公安委員会の交付する免許を受けなければならない。
2 免許の区分、試験及び講習に関して必要な事項は政令で定める。
3 自動運転車両を監視又は制御する者についても、政令で定める基準に従い資格を要する。
〈関連法令〉道路交通法第84条以下、自動運転関連法制(令和4年改正)
第六条(運転者の義務)
〈引用:道路交通法第70条〉車両等の運転者は、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
〈修正案〉運転者は、周囲の交通の状況及び道路の状態を常に確認し、他人に危害を及ぼさないような速度及び方法で運転しなければならない。
2 運転者は、運転中に携帯電話その他の機器を使用してはならない。
3 運転者は、飲酒その他正常な運転を困難にするおそれのある状態で運転してはならない。
〈関連法令〉道路交通法第70条、第71条の5、第65条
第七条(運転者教育)
〈引用:道路交通法第108条〉運転免許取得者教育等。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、運転者教育を推進し、安全運転及び環境に配慮した交通行動の普及に努めなければならない。
2 学校教育、職業訓練及び地域活動においても、交通安全教育を行うよう努めなければならない。
第三章 駐車及び保管
第八条(駐車の規制)
〈引用:道路交通法第44条・45条等〉駐車禁止及び停車禁止の規定。
〈修正案〉公安委員会は、交通の安全及び円滑のため必要があるときは、道路の区間を指定して駐車又は停車を禁止することができる。
2 車両の運転者は、指定された禁止区域において駐車又は停車してはならない。
〈関連法令〉道路交通法第44条・第45条
第九条(自動車の保管場所)
〈引用:自動車の保管場所の確保等に関する法律第3条〉自動車の所有者は、保管場所を確保しなければならない。
〈修正案〉自動車の所有者は、その使用の本拠の位置において当該自動車を保管する場所を確保しなければならない。
2 保管場所の確保に関し必要な事項は政令で定める。
3 公安委員会は、保管場所の確認及び登録を行う。
〈関連法令〉自動車保管場所確保法第3条
第四章 自転車の安全利用及び駐輪対策
第十条(自転車の通行)
〈引用:道路交通法第17条・第63条の3〉軽車両としての自転車の通行位置。
〈修正案〉自転車は、車道通行を原則とし、道路の左側端に寄って通行しなければならない。
2 歩道に自転車通行可の標識がある場合に限り、歩道を通行できる。
3 自転車は、歩行者の通行を妨げてはならない。
第十一条(自転車安全利用五則)
〈引用:自転車安全利用促進法第3条〉安全利用の基本原則。
〈修正案〉国民は、次の事項を守らなければならない。
一 自転車は車道の左側を通行すること。
二 夜間はライトを点灯すること。
三 飲酒運転をしないこと。
四 ヘルメットを着用すること。
五 交通ルールを守り歩行者を優先すること。
〈関連法令〉自転車安全利用促進法第3条
第十二条(放置自転車の対策)
〈引用:自転車等の放置防止に関する法律第3条〉市町村による放置防止区域の設定。
〈修正案〉市町村は、駅前その他自転車等の放置により交通の障害が生ずるおそれのある区域を指定し、放置防止及び駐輪施設の整備を行うものとする。
〈関連法令〉自転車等放置防止法第3条
第五章 自動車運転代行業の規制
第十三条(定義及び許可)
〈引用:自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律第2条〉自動車運転代行業とは、依頼により自動車の運転を代行する事業をいう。
〈修正案〉自動車運転代行業を営もうとする者は、公安委員会の許可を受けなければならない。
2 運転代行業者は、乗車用自動車及び随伴車を適切に管理し、事故防止のための教育を行わなければならない。
〈関連法令〉代行業法第2条・第3条
第六章 交通事故調査
第十四条(交通事故の報告)
〈引用:道路交通法第72条〉交通事故発生時の警察官への報告義務。
〈修正案〉交通事故が発生したときは、当事者は直ちに車両の運転を停止し、負傷者の救護及び警察官への報告を行わなければならない。
2 報告は、電子的手段により行うことができる。
第十五条(事故調査)
〈引用:運輸安全委員会設置法第3条〉運輸安全委員会は、交通事故の原因を究明する。
〈修正案〉運輸安全委員会は、交通事故の原因及び再発防止に関する調査を行い、その結果を公表するものとする。
2 委員会は、道路、鉄道、航空及び海上の各交通に関する事故を統合的に扱う。
〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第3条
第三編〔道路及び道路事業〕
第一章 総則〔道路法中核〕
第一条(目的)
〈引用:道路法第1条〉この法律は、道路の構造の技術的基準その他道路に関する基本的事項を定め、もって公共の福祉を増進することを目的とする。
〈審査コメント〉現行法は「構造・管理」に重点。統合法では、安全・環境・防災・通信・地域開発の要素を明記し、「国家基幹インフラ」としての性格を明確化。
〈修正案〉この編は、道路の整備、管理及び利用に関する基本的事項を定め、もって交通の安全及び円滑、地域の発展、環境の保全及び国土の強靱化に資することを目的とする。
〈関連法令〉道路法第1条、無電柱化推進法第1条、交通政策基本法第1条
第二条(定義)
〈引用:道路法第2条〉この法律において「道路」とは、道路法第2条第1項に規定するものをいう。
〈修正案〉
一 「道路」とは、一般交通の用に供する道であって、道路法第2条第1項に規定するものをいう。
二 「道路管理者」とは、道路を設置し、及び管理する権限を有する国又は地方公共団体をいう。
三 「道路事業」とは、道路の新設、改築、修繕、維持及び交通安全施設の整備に関する事業をいう。
四 「有料道路」とは、通行の対価として料金を徴収して供用される道路をいう。
〈関連法令〉道路法第2条、道路整備特別措置法第2条
第二章 道路の構造及び管理
第三条(道路の構造)
〈引用:道路法第30条〉道路の構造の技術的基準。
〈修正案〉道路の構造は、安全で円滑な交通を確保し、自然環境及び景観に配慮し、災害に強いものとしなければならない。
2 構造の技術的基準は、政令で定める。
〈関連法令〉道路法第30条、道路構造令
第四条(道路の供用)
〈引用:道路法第9条〉道路は、供用の開始によって一般交通の用に供する。
〈修正案〉道路は、供用の開始の公告により一般の交通の用に供するものとする。
2 道路管理者は、供用を開始したときは、その旨を公示しなければならない。
第五条(道路の維持及び修繕)
〈引用:道路法第42条〉道路管理者は、常に道路を良好な状態に維持しなければならない。
〈引用:道路修繕特例法第1条〉道路修繕の実施に関する特例を定める。
〈修正案〉道路管理者は、常に道路を良好な状態に維持し、損傷、災害又は老朽化に対して必要な修繕を行わなければならない。
2 災害により道路が損壊した場合における修繕については、特別の財政措置を講ずることができる。
〈関連法令〉道路法第42条、道路修繕特例法
第三章 有料道路及び財源
第六条(有料道路事業)
〈引用:道路整備特別措置法第2条〉有料道路事業を実施することができる旨。
〈修正案〉国又は地方公共団体は、政令で定めるところにより、有料道路事業を行うことができる。
2 有料道路の通行料金は、建設及び維持管理に要する費用を基礎として算定しなければならない。
〈関連法令〉道路整備特別措置法第2条、第3条
第七条(道路整備特別会計)
〈引用:道路整備特別措置法第7条〉道路整備特別会計。
〈修正案〉政府は、道路整備及び維持管理に関する経費を明確に区分するため、道路整備特別会計を設けることができる。
2 会計の経理に関して必要な事項は別に法律で定める。
〈関連法令〉道路整備特別措置法第7条、財政法
第四章 高規格幹線道路及び高速道路
第八条(高規格幹線道路の整備)
〈引用:国土開発幹線自動車道建設法第1条〉国土の開発及び交通の円滑化を図るため、高規格幹線自動車道を建設する。
〈修正案〉政府は、国土の均衡ある発展及び国民経済の健全な成長を図るため、高規格幹線道路を計画的に整備しなければならない。
2 高規格幹線道路の路線及び延長は政令で定める。
〈関連法令〉国土開発幹線自動車道建設法第1条、第2条
第九条(高速自動車国道の供用及び管理)
〈引用:高速自動車国道法第3条〉高速自動車国道の供用及び管理。
〈修正案〉高速自動車国道は、政府又は指定法人がこれを管理するものとする。
2 通行料金の設定、減免及び変更は、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
〈関連法令〉高速自動車国道法第3条、第4条、高速道路会社法
第五章 踏切及び交差構造物
第十条(踏切道の改良)
〈引用:踏切道改良促進法第1条〉踏切道の改良を促進する。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、踏切道における交通の安全を確保するため、踏切道の除却又は立体交差化を推進しなければならない。
2 鉄道事業者は、踏切道の安全施設の整備に協力しなければならない。
〈関連法令〉踏切道改良促進法第1条、第2条
第六章 共同溝及び無電柱化
第十一条(共同溝の整備)
〈引用:共同溝法第1条〉道路の地下に共同溝を設けることにより、公共用施設の効率的整備を図る。
〈修正案〉道路管理者は、電気通信、電力、ガス及び水道その他の公共用施設を共同して収容するため、共同溝を整備することができる。
2 共同溝の設計及び維持管理に関して必要な事項は政令で定める。
〈関連法令〉共同溝法第1条、第2条
第十二条(無電柱化の推進)
〈引用:無電柱化推進法第3条〉国及び地方公共団体の責務。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、災害の防止及び景観の形成のため、電線類の地中化その他無電柱化の推進に努めなければならない。
〈関連法令〉無電柱化推進法第3条
第七章 交通安全施設及び自転車道
第十三条(交通安全施設の整備)
〈引用:交通安全施設等整備事業法第1条〉交通安全施設を整備する。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、交通の安全の確保のため、信号機、標識、防護柵その他の交通安全施設を計画的に整備しなければならない。
〈関連法令〉交通安全施設整備事業法第1条
第十四条(自転車道の整備)
〈引用:自転車道の整備等に関する法律第1条〉自転車道の整備を推進する。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、自転車の安全で快適な通行を確保するため、自転車道及び自転車歩行者道を整備しなければならない。
〈関連法令〉自転車道整備法第1条
第八章 沿道環境及び美観
第十五条(沿道環境の保全)
〈引用:沿道整備法第1条〉沿道の環境を整備する。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、道路の沿道における騒音、大気汚染及び景観の保全に関し必要な施策を講じなければならない。
〈関連法令〉沿道整備法第1条、環境基本法
第九章 道路公社及び高速道路会社
第十六条(地方道路公社)
〈引用:地方道路公社法第3条〉地方道路公社の設立。
〈修正案〉地方公共団体は、地域の道路整備を推進するため、地方道路公社を設立することができる。
2 公社は、地方公共団体の出資により設立し、道路の建設及び管理を行うものとする。
〈関連法令〉地方道路公社法第3条
第十七条(高速道路会社)
〈引用:高速道路株式会社法第3条〉高速道路会社の設立。
〈修正案〉政府は、高速道路の建設及び管理を行うため、高速道路株式会社を設立するものとする。
2 高速道路株式会社の経営及び監督に関する事項は別に法律で定める。
〈関連法令〉高速道路株式会社法第3条、高速道路保有機構法
第四編〔自動車及び運送事業(陸運)〕
第一章 総則〔道路運送法中核〕
第一条(目的)
〈引用:道路運送法第1条〉この法律は、道路における自動車運送事業の運営を適正かつ合理的にすることにより、公共の福祉の増進に資することを目的とする。
〈審査コメント〉現行法では「自動車運送」に限られるが、統合法では鉄道・軌道・タクシー・バスを含む「陸上運送全体」を対象とする。
目的には「安全」「環境」「公共性」「デジタル化」を追加。
〈修正案〉この編は、陸上における自動車、鉄道及び軌道による運送事業の適正かつ合理的な運営を確保し、交通の安全及び円滑、環境の保全並びに公共の福祉の増進に資することを目的とする。
〈関連法令〉道路運送法第1条、鉄道事業法第1条
第二条(定義)
〈引用:道路運送法第2条、鉄道事業法第2条〉〈修正案〉
一 「自動車運送事業」とは、自動車を使用して旅客又は貨物を有償で運送する事業をいう。
二 「鉄道事業」とは、軌道を敷設し、又は鉄道施設を用いて旅客又は貨物の運送を行う事業をいう。
三 「軌道事業」とは、主として道路上に敷設された軌道により旅客の運送を行う事業をいう。
四 「一般旅客自動車運送事業」とは、不特定多数の旅客を運送するバス事業をいう。
五 「特定旅客自動車運送事業」とは、特定の者の需要に応じて行う旅客運送をいう。
六 「貨物自動車運送事業」とは、自動車を使用して貨物を有償で運送する事業をいう。
七 「地域公共交通」とは、地域住民の生活及び経済活動に必要な移動の手段をいう。
〈関連法令〉道路運送法第2条、鉄道事業法第2条、地域公共交通活性化再生法第2条
第二章 自動車運送事業の許可及び運営
第三条(事業の許可)
〈引用:道路運送法第3条〉自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
〈修正案〉自動車運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 許可は、事業計画、輸送安全管理及び経営基準を審査して行う。
3 事業の区域、運行系統及び運賃を変更するときも、同様とする。
〈関連法令〉道路運送法第3条
第四条(運行及び安全管理)
〈引用:道路運送法第27条、第29条〉運行管理者、整備管理者の配置義務。
〈修正案〉自動車運送事業者は、運転者の労働時間、車両整備、運行計画及び安全教育を適正に管理しなければならない。
2 事業者は、AI・GPSその他の技術を活用して輸送の安全を確保するよう努めなければならない。
〈関連法令〉道路運送法第29条、労働基準法
第五条(運賃及び料金)
〈引用:道路運送法第9条〉運賃及び料金の認可制度。
〈修正案〉自動車運送事業者は、運賃及び料金を設定し、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
2 運賃及び料金は、公共性、合理性及び利用者の負担能力を考慮して定めるものとする。
〈関連法令〉道路運送法第9条
第三章 道路運送車両及び整備
第六条(車両の登録)
〈引用:道路運送車両法第3条〉自動車は登録を受けなければ運行してはならない。
〈修正案〉自動車は、登録を受けたものでなければ、道路を運行してはならない。
2 登録は、所有者の申請により行う。
3 登録の事項は、車台番号、用途、構造その他政令で定めるものとする。
〈関連法令〉道路運送車両法第3条
第七条(保安基準)
〈引用:道路運送車両法第40条〉自動車は保安基準に適合しなければ運行してはならない。
〈修正案〉自動車は、国土交通省令で定める保安基準に適合しなければならない。
2 自動運転車両及び電動車両の保安基準は、国際基準と整合を保ちつつ定める。
〈関連法令〉道路運送車両法第40条、自動運転実証法
第八条(整備及び検査)
〈引用:道路運送車両法第48条〉自動車検査制度。
〈修正案〉自動車は、政令で定める期間ごとに定期点検及び検査を受けなければならない。
2 指定整備工場は、国の登録を受けて自動車の整備及び検査を行うことができる。
〈関連法令〉道路運送車両法第48条、第94条
第九条(リコール及び製造者責任)
〈引用:道路運送車両法第63条の2〉製造者は不具合があった場合にリコールを行う義務。
〈修正案〉自動車の製造者は、構造又は装置に安全上の欠陥があると認めるときは、直ちに当該車両の使用者に通知し、国土交通大臣に報告し、必要な回収又は改修を行わなければならない。
〈関連法令〉道路運送車両法第63条の2
第四章 自動車損害賠償及びターミナル
第十条(自動車損害賠償責任)
〈引用:自動車損害賠償保障法第3条〉運行供用者責任。
〈修正案〉自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2 運行供用者は、損害賠償を担保するため、政令で定める額の自動車損害賠償責任保険に加入しなければならない。
〈関連法令〉自賠法第3条、第5条
第十一条(自動車ターミナル)
〈引用:自動車ターミナル法第2条〉旅客又は貨物自動車の発着施設整備。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、道路運送の円滑を図るため、自動車ターミナルの整備を推進しなければならない。
2 自動車ターミナルの設置及び管理に関する基準は、政令で定める。
〈関連法令〉自動車ターミナル法第2条
第五章 鉄道及び軌道事業
第十二条(鉄道事業の許可)
〈引用:鉄道事業法第3条〉鉄道事業の経営は許可を要する。
〈修正案〉鉄道事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 許可は、施設、安全性、経営能力及び公共性の観点から審査して行う。
〈関連法令〉鉄道事業法第3条
第十三条(軌道事業)
〈引用:軌道法第1条〉軌道事業の目的。
〈修正案〉軌道事業は、主として都市地域において旅客輸送を行い、公共交通の利便性の向上に寄与することを目的とする。
2 軌道事業の許可及び監督は、政令で定める。
〈関連法令〉軌道法第1条、第3条
第十四条(新幹線及び都市鉄道)
〈引用:新幹線鉄道整備法第1条、都市鉄道利便増進法第1条〉〈修正案〉国は、高速鉄道及び都市鉄道の整備を推進しなければならない。
2 新幹線鉄道の建設及び運営は、国土交通大臣が基本計画を定めるものとする。
3 都市鉄道の利便性増進のため、鉄道事業者及び地方公共団体は相互に連携し、改札連絡、バリアフリー化その他の利便向上措置を講じなければならない。
〈関連法令〉新幹線整備法、都市鉄道利便増進法
第六章 地域公共交通及びバリアフリー
第十五条(地域公共交通計画)
〈引用:地域公共交通活性化再生法第4条〉地方公共団体による計画策定義務。
〈修正案〉地方公共団体は、地域における公共交通の維持及び再生のため、地域公共交通計画を策定しなければならない。
2 計画には、路線再編、乗合交通、オンデマンド交通及び自転車等との連携を含むものとする。
〈関連法令〉地域公共交通活性化再生法第4条
第十六条(バリアフリー及び移動支援)
〈引用:高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第3条〉移動等円滑化の基本理念。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、高齢者、障害者その他の移動に制約のある者が円滑に交通施設及び車両を利用できるよう、必要な施策を講じなければならない。
2 事業者は、交通施設及び車両のバリアフリー化、案内設備の整備並びに職員教育に努めなければならない。
〈関連法令〉バリアフリー法第3条、第4条
第五編〔海上交通〕
第一章 総則
第一条(目的)
〈引用:海上運送法第1条〉この法律は、海上運送事業の運営を適正かつ合理的にすることにより、公共の福祉の増進に資することを目的とする。
〈審査コメント〉現行法は「運送事業」に限定。統合法では、船舶・船員・港湾・水先・離島航路・海難防止を包括し、海上交通全体の安全・効率・環境を目的化。
〈修正案〉この編は、海上における交通の安全及び円滑を確保し、船舶、港湾及び航路に関する制度を整備し、もって国民生活及び経済活動の基盤を支える海上交通の発展に資することを目的とする。
〈関連法令〉海上運送法第1条、海上交通安全法第1条
第二条(定義)
〈引用:船舶法第1条、港則法第1条、水先法第2条〉〈修正案〉
一 「船舶」とは、水上を航行することを目的とする構造物であって、船舶法第1条に規定するものをいう。
二 「船員」とは、船舶に乗り組み、航海又は機関の運転その他の業務に従事する者をいう。
三 「港湾」とは、船舶の停泊、荷役及び旅客の乗降のための水域及び陸域をいう。
四 「航路標識」とは、航行の安全を確保するために設けられた標識をいう。
五 「水先人」とは、船舶の安全な航行を補助するため操船について助言を行う者をいう。
六 「海上運送事業」とは、船舶を使用して人又は物を有償で運送する事業をいう。
〈関連法令〉船舶法、港則法、水先法、海上運送法
第二章 船舶の国籍、登録及び測度
第三条(船舶の国籍)
〈引用:船舶法第2条〉日本船舶の要件。
〈修正案〉日本において登録を受けた船舶は、日本船舶とする。
2 日本船舶は、日本国旗を掲げる権利を有する。
3 外国人が所有する船舶は、日本において登録することができない。ただし、政令で定める特例を除く。
〈関連法令〉船舶法第2条
第四条(登録及び測度)
〈引用:船舶法第6条、船舶トン数法第1条〉登録及びトン数測度の義務。
〈修正案〉船舶は、運航に供する前に登録を受け、総トン数その他主要事項について測度を受けなければならない。
2 登録及び測度の手続は、政令で定める。
〈関連法令〉船舶法第6条、船舶トン数法第1条
第三章 船舶の安全及び検査
第五条(安全基準)
〈引用:船舶安全法第1条〉船舶の安全性を確保するため必要な基準を定める。
〈修正案〉船舶は、航行の安全及び海洋環境の保全を確保するため、政令で定める構造、設備及び運航の基準に適合しなければならない。
2 外国船舶であって日本の港湾に入港するものについても、国際条約に基づく安全基準を適用する。
〈関連法令〉船舶安全法第1条、国際条約(SOLAS条約等)
第六条(検査及び証書)
〈引用:船舶安全法第3条〉船舶の検査義務。
〈修正案〉船舶は、政令で定める期間ごとに検査を受けなければならない。
2 検査に合格した船舶には、検査証書を交付する。
3 検査に合格しない船舶は、運航してはならない。
〈関連法令〉船舶安全法第3条
第四章 船員制度
第七条(船員の資格及び職務)
〈引用:船員法第1条、第3条〉船員の労働条件及び資格。
〈修正案〉船舶の船長、航海士及び機関士その他の船員は、政令で定める資格を有しなければならない。
2 船長は、船舶の安全運航及び船内秩序の維持について最高の責任を負う。
〈関連法令〉船員法第1条、第3条、海技士法
第八条(労働条件及び福祉)
〈引用:船員法第57条〉船員の労働条件及び休暇。
〈修正案〉船員の労働時間、休息及び賃金は、陸上労働者に準じて適正に定められなければならない。
2 国及び事業者は、船員の安全衛生及び福利厚生の向上に努めなければならない。
〈関連法令〉船員法第57条、労働基準法
第五章 港則及び航路標識
第九条(港則)
〈引用:港則法第1条〉港内の秩序維持。
〈修正案〉港長は、港内における船舶の入出港、停泊及び荷役の秩序を維持するため、必要な命令を発することができる。
2 港長の命令に違反してはならない。
〈関連法令〉港則法第1条、第3条
第十条(航路標識)
〈引用:航路標識法第1条〉航路標識の設置及び管理。
〈修正案〉国は、航行の安全を確保するため、航路標識を設置し、維持管理しなければならない。
2 航路標識の設計及び管理に関する基準は、政令で定める。
〈関連法令〉航路標識法第1条
第六章 水先制度
第十一条(水先業務)
〈引用:水先法第1条〉船舶の安全な航行のため水先人制度を設ける。
〈修正案〉一定の港湾又は水域に入出港する船舶の船長は、水先人の指導を受けなければならない。
2 水先人の資格及び免許に関しては、政令で定める。
〈関連法令〉水先法第1条、第2条
第七章 海上運送事業
第十二条(事業の許可)
〈引用:海上運送法第3条〉海上運送事業を経営しようとする者は許可を要する。
〈修正案〉海上運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 許可は、輸送の安全、経営の健全性及び需要の適正を考慮して行う。
〈関連法令〉海上運送法第3条
第十三条(運賃及び運航の管理)
〈引用:海上運送法第9条〉運賃の届出及び変更。
〈修正案〉海上運送事業者は、運賃及び料金を届け出て、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
2 事業者は、船舶の整備及び乗組員の教育を適正に行い、運航の安全を確保しなければならない。
〈関連法令〉海上運送法第9条、第11条
第八章 港湾運送及び内航海運
第十四条(港湾運送事業)
〈引用:港湾運送事業法第1条〉港湾運送事業の適正化。
〈修正案〉港湾における荷役、はしけ運送、旅客取扱等の港湾運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 港湾運送事業者は、安全及び効率を確保するため、労働環境及び設備の整備に努めなければならない。
〈関連法令〉港湾運送事業法第1条、第2条
第十五条(内航海運事業)
〈引用:内航海運業法第1条〉内航海運の秩序維持と輸送の安定。
〈修正案〉内航海運事業者は、輸送の安全及び輸送力の安定的確保に努めなければならない。
2 内航海運事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
〈関連法令〉内航海運業法第1条、第2条、内航組合法
第十六条(離島航路)
〈引用:離島航路整備法第1条〉離島航路の維持。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、離島住民の生活を確保するため、離島航路の維持及び運航の安定化を図らなければならない。
2 離島航路事業者に対しては、必要な財政支援を行うことができる。
〈関連法令〉離島航路整備法第1条、第3条
第九章 海上交通安全及び海難防止
第十七条(航行安全)
〈引用:海上交通安全法第1条〉航行の安全を確保する。
〈修正案〉国は、海上における船舶の安全な航行を確保するため、航行管制、水域区分、航路設定及び通信体制を整備しなければならない。
〈関連法令〉海上交通安全法第1条、第2条
第十八条(衝突予防)
〈引用:海上衝突予防法第1条〉船舶の衝突を防止する。
〈修正案〉船舶の運航者は、航行中他の船舶との衝突を避けるため、国際海上衝突予防規則に従い行動しなければならない。
2 国は、当該規則を周知し、教育及び訓練の普及を図るものとする。
〈関連法令〉海上衝突予防法第1条(COLREGS)
第十九条(海難調査)
〈引用:運輸安全委員会設置法第3条、海難審判法旧第1条〉〈修正案〉運輸安全委員会は、海難事故の原因を調査し、再発防止に資する勧告を行うものとする。
2 国は、調査の結果を公表し、国際的な安全基準の改善に反映させるよう努めなければならない。
〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第3条、海難審判法
第六編〔航空交通〕
第一章 総則
第一条(目的)
〈引用:航空法第1条〉この法律は、航空機の航行の安全を確保し、及び航空機の運航を秩序正しくすることを目的とする。
〈審査コメント〉現行法は「航行の安全・秩序」が中心。統合法では、教育・産業・国際連携・環境を含む航空総合法に拡張。
〈修正案〉この編は、航空に関する安全及び秩序を確保し、航空機の運航及び航空交通の円滑を図り、併せて航空産業の発展、環境の保全及び国際的協力を推進することを目的とする。
〈関連法令〉航空法第1条、航空機製造事業法第1条
第二条(定義)
〈引用:航空法第2条〉航空機、飛行場、空港等の定義。
〈修正案〉
一 「航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機及び飛行船その他これに類するものをいう。
二 「飛行場」とは、航空機の離着陸及び駐機に使用される陸上又は水上の区域をいう。
三 「空港」とは、公共の用に供される飛行場をいう。
四 「運航」とは、航空機を使用して有償又は無償で人又は物を輸送する行為をいう。
五 「操縦士」とは、航空機を操縦する資格を有する者をいう。
六 「整備士」とは、航空機の整備及び修理に従事する資格を有する者をいう。
七 「航空教育機関」とは、操縦、整備その他航空に関する教育を行う機関をいう。
〈関連法令〉航空法第2条、航空大学校法
第二章 航空の安全及び運航
第三条(航空の基本原則)
〈引用:航空法第3条〉航空の安全に関する基本規定。
〈修正案〉航空に関する事業及び活動は、安全の確保を最優先とし、国際的に調和の取れた基準に従って行われなければならない。
2 航空機の運航は、気象及び航空交通の状況を常に確認し、安全が確保される条件下で行わなければならない。
〈関連法令〉航空法第3条、ICAO条約第37条(標準及び方式)
第四条(航空管制)
〈引用:航空法第96条〉航空交通管制の実施。
〈修正案〉国は、航空交通の安全及び円滑を確保するため、航空交通管制を行うものとする。
2 航空交通管制は、航空管制官により実施されるものとし、その業務の範囲及び方法は政令で定める。
〈関連法令〉航空法第96条
第五条(運航及び整備)
〈引用:航空法第19条、第20条〉運航及び整備に関する規定。
〈修正案〉航空機の運航者は、航空機の安全運航を確保するため、運航体制及び整備体制を適正に維持しなければならない。
2 運航及び整備の基準は、国際民間航空機関(ICAO)の基準に準拠して定める。
〈関連法令〉航空法第19条、第20条
第六条(事故報告及び調査)
〈引用:運輸安全委員会設置法第3条、航空法第76条〉〈修正案〉航空機の運航中に事故又は重大な事態が発生したときは、運航者は直ちに国土交通大臣に報告しなければならない。
2 運輸安全委員会は、当該事故の原因を調査し、その結果及び再発防止策を公表する。
〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第3条、航空法第76条
第三章 航空機の登録及び所有権
第七条(登録)
〈引用:航空法第11条〉航空機の登録義務。
〈修正案〉航空機は、運航に供する前に国土交通大臣の登録を受けなければならない。
2 登録事項には、航空機の種類、製造者、所有者及び用途を含む。
〈関連法令〉航空法第11条
第八条(航空機の所有及び担保)
〈引用:航空機抵当法第1条〉航空機に関する担保権設定。
〈修正案〉航空機は、登録により所有権が確定するものとする。
2 航空機に抵当権を設定する場合は、登記をもってその効力を生ずる。
3 航空機抵当権に関して必要な事項は政令で定める。
〈関連法令〉航空機抵当法第1条
第四章 航空教育及び資格
第九条(航空教育機関)
〈引用:航空大学校法第1条〉航空大学校の設置目的。
〈修正案〉国は、航空に関する教育及び研究を行うため、航空教育機関を設置することができる。
2 航空教育機関は、操縦、整備、航空管制及び安全に関する専門的教育を行うものとする。
3 航空教育機関の設置及び運営に関して必要な事項は、政令で定める。
〈関連法令〉航空大学校法第1条
第十条(資格及び訓練)
〈引用:航空法第26条、第27条〉操縦士及び整備士の資格。
〈修正案〉航空機の操縦士及び整備士は、国土交通大臣の免許を受けなければならない。
2 免許を受けるには、所定の教育及び訓練を修了し、技能検定に合格することを要する。
3 外国の免許を有する者については、相互承認により免許を付与することができる。
〈関連法令〉航空法第26条、第27条
第五章 空港及び航空施設
第十一条(空港の整備)
〈引用:空港整備法第1条〉空港整備の目的。
〈修正案〉国及び地方公共団体は、国民の移動及び物流の円滑化のため、空港及びその関連施設を計画的に整備しなければならない。
2 空港の整備に当たっては、環境への配慮及び地域社会との調和を図らなければならない。
〈関連法令〉空港整備法第1条、第2条
第十二条(空港会社)
〈引用:成田国際空港株式会社法第1条、関西国際空港株式会社法第1条〉〈修正案〉政府は、主要空港の建設及び管理を行うため、空港会社を設立することができる。
2 空港会社は、国又は地方公共団体の出資により設立し、空港の運営及び整備を行うものとする。
〈関連法令〉成田国際空港株式会社法第1条、関西国際空港株式会社法第1条
第十三条(航空施設の安全管理)
〈引用:航空法第43条〉飛行場施設の安全管理。
〈修正案〉空港管理者は、滑走路、誘導路、航空灯火及び通信設備の安全管理を行い、航空機の離着陸及び地上移動の安全を確保しなければならない。
2 空港管理者は、災害その他の緊急事態に際し、適切な避難及び救助体制を整備しなければならない。
〈関連法令〉航空法第43条
第六章 国際協力及び環境保全
第十四条(国際協力)
〈引用:航空法第132条の2〉国際民間航空条約の履行。
〈修正案〉国は、国際民間航空条約及びその他の国際協定に基づき、航空の安全及び環境保全に関する国際協力を推進しなければならない。
2 外国航空機の我が国領空の通過及び着陸については、相互主義の原則に従う。
〈関連法令〉航空法第132条の2、ICAO条約
第十五条(環境保全)
〈引用:航空機騒音防止特別措置法第1条〉航空機騒音対策。
〈修正案〉国及び空港管理者は、航空機の運航に伴う騒音、大気汚染及び温室効果ガスの排出を低減するための措置を講じなければならない。
2 事業者は、省エネルギー機材及び環境適合燃料の使用に努めなければならない。
〈関連法令〉航空機騒音防止法第1条、環境基本法第3条
第七編〔貨物運送・物流〕
第一章 総則
第一条(目的)
〈引用:貨物自動車運送事業法第1条〉この法律は、貨物自動車運送事業の運営を適正かつ合理的にすることにより、公共の福祉の増進に資することを目的とする。
〈審査コメント〉現行法はモード別(陸上中心)。統合法では、陸・海・空の物流を一体化し、デジタル化・環境配慮・災害対応までを包含する目的に拡張する。
〈修正案〉この編は、貨物の輸送及び保管に関する制度を総合的に整備し、陸上、海上及び航空における物流の安全、効率及び環境適合性を確保し、もって経済の健全な発展及び国民生活の安定に資することを目的とする。
〈関連法令〉貨物自動車運送事業法第1条、国際海上物品運送法第1条
第二条(定義)
〈引用:貨物利用運送事業法第2条、国際海上物品運送法第1条〉〈修正案〉
一 「貨物運送事業」とは、貨物を有償で運送する事業をいう。
二 「貨物自動車運送事業」とは、自動車を使用して貨物を運送する事業をいう。
三 「利用運送事業」とは、自ら運送を行わず、他の運送事業者に委託して貨物の運送を行う事業をいう。
四 「複合一貫輸送」とは、異なる輸送手段を組み合わせて貨物を一貫して運送する方式をいう。
五 「運送取次」とは、運送契約の締結を代理又は媒介する行為をいう。
六 「倉庫業」とは、貨物を保管し、受寄、仕分、出荷その他物流関連業務を行う事業をいう。
七 「物流情報システム」とは、貨物の輸送、保管及び通関に関する情報を電子的に処理する仕組みをいう。
〈関連法令〉貨物利用運送事業法第2条、国際海上物品運送法第1条、倉庫業法第2条
第二章 貨物利用運送事業
第三条(事業の許可)
〈引用:貨物利用運送事業法第3条〉貨物利用運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
〈修正案〉貨物利用運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 許可に当たっては、経営基盤、情報管理体制及び輸送安全管理を審査する。
3 事業者は、運送経路及び運賃の合理化並びに輸送の効率化に努めなければならない。
〈関連法令〉貨物利用運送事業法第3条
第四条(契約及び責任)
〈引用:貨物利用運送事業法第9条〉利用運送事業者の責任規定。
〈修正案〉利用運送事業者は、自己の名をもって運送契約を締結した場合には、委託先の運送事業者の行為について運送人としての責任を負う。
2 利用運送事業者は、貨物の滅失又は損傷について、故意又は過失がないことを証明しない限り、損害賠償の責任を免れない。
〈関連法令〉貨物利用運送事業法第9条
第三章 貨物自動車運送事業
第五条(許可及び管理)
〈引用:貨物自動車運送事業法第3条、第22条〉貨物自動車運送事業の許可と安全管理。
〈修正案〉貨物自動車運送事業を営もうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2 事業者は、運転者の労働時間及び運行計画を適正に管理し、安全運送を確保しなければならない。
3 車両の整備及び輸送記録の電子化に努めなければならない。
〈関連法令〉貨物自動車運送事業法第3条、第22条
第六条(適正化及び監督)
〈引用:貨物自動車運送事業法附則、貨物運送事業適正化法〉〈修正案〉国は、貨物運送の安全及び取引の公正を確保するため、貨物運送事業の適正化を図るものとする。
2 不当な取引制限又は過積載その他安全を害する行為を禁止する。
〈関連法令〉貨物自動車運送事業法、貨物運送事業適正化法
第四章 複合一貫輸送及び運送取次
第七条(複合一貫輸送の推進)
〈引用:国際輸送関連通達・複合輸送特例〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、鉄道、道路、港湾及び空港を一体的に連携させ、複合一貫輸送の推進に努めなければならない。
2 事業者は、貨物の積替え、保管及び通関に係る手続を合理化し、輸送効率及び環境負荷の低減を図らなければならない。
3 国は、電子的通関及びデジタル物流システムの整備を推進する。
〈関連法令〉貨物利用運送事業法第10条、通関業法、電子帳簿保存法
第八条(運送取次事業)
〈引用:旧運送取次業法、貨物利用運送法関連〉〈修正案〉貨物運送の取次を業とする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。
2 取次業者は、運送契約の条件、運賃及び責任の範囲を明確にしなければならない。
第五章 国際海上物品運送
第九条(定義及び適用)
〈引用:国際海上物品運送法第1条〉国際海上輸送に関する規律。
〈修正案〉この章は、船舶により国際間で物品を運送する場合に適用する。
2 運送人は、航海の全期間を通じて貨物の受寄、運送及び引渡しに関し、善良な管理者の注意をもって行わなければならない。
〈関連法令〉国際海上物品運送法第1条
第十条(責任及び免責)
〈引用:国際海上物品運送法第3条〉運送人の責任。
〈修正案〉運送人は、貨物の滅失又は損傷について、船舶の航行又は取扱いに関して過失がなかったことを証明しない限り、損害賠償の責任を負う。
2 責任の限度額は、政令で定める額を超えない。
3 戦争、天災その他不可抗力による損害については、責任を負わない。
〈関連法令〉国際海上物品運送法第3条、船主責任制限法
第六章 船主責任及び保険
第十一条(責任の制限)
〈引用:船主責任制限法第1条〉船主は一定の範囲で責任を制限できる。
〈修正案〉船主は、航行中に発生した損害について、故意又は重大な過失がない限り、その責任を制限することができる。
2 責任の制限額及び手続は、国際条約に基づき政令で定める。
〈関連法令〉船主責任制限法第1条、LLMC条約
第十二条(海上保険及び貨物保険)
〈引用:商法第663条以下(海上保険)〉〈修正案〉貨物運送事業者及び荷主は、貨物の損害又は遅延に備え、必要に応じて保険契約を締結することができる。
2 国は、災害時又は非常時における保険制度の円滑な運用を確保しなければならない。
第七章 物流施設及び情報化
第十三条(物流拠点の整備)
〈引用:総合物流施策大綱、物流拠点法制〉〈修正案〉国及び地方公共団体は、物流の効率化及び災害対応力の強化を図るため、物流拠点、貨物ターミナル及び保管施設を整備しなければならない。
2 これらの施設は、鉄道、港湾及び空港と一体的に連携して運用されるものとする。
第十四条(物流情報システム)
〈修正案〉国は、貨物の追跡、通関、検査及び配送に関する情報を一元的に管理する物流情報システムを整備する。
2 事業者は、当該システムを利用して貨物の動態情報を共有し、輸送の透明性及び効率性を確保するよう努めなければならない。
第十五条(環境負荷の低減)
〈引用:グリーン物流法関連〉〈修正案〉国及び事業者は、貨物運送及び物流におけるエネルギー効率の向上及び二酸化炭素排出の削減に努めなければならない。
2 鉄道輸送、内航海運その他環境負荷の小さい輸送手段の利用を促進する。
〈関連法令〉地球温暖化対策推進法、エネルギー使用合理化法
第八編〔研究・支援機関〕
第一章 総則
第一条(目的)
〈引用:運輸安全委員会設置法第1条〉運輸に関する事故等の原因を究明し、再発防止に資することを目的とする。
〈審査コメント〉現行法は「事故調査」に限定。統合法では、安全調査+技術研究+教育+支援機構の統合目的を明確化。
〈修正案〉この編は、交通に関する安全の確保、技術の研究開発及び教育の振興並びに交通施設の整備及び運営に対する支援を総合的に推進し、もって交通の安全性及び効率性の向上を図ることを目的とする。
〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第1条、鉄道建設・運輸施設整備支援機構法第1条、海技教育機構法第1条
第二条(定義)
〈修正案〉
一 「運輸安全調査機関」とは、交通に関する事故の原因を調査し、安全向上のための勧告及び提言を行う独立機関をいう。
二 「交通研究機関」とは、鉄道、港湾、道路及び航空等に関する技術及び政策の研究開発を行う法人をいう。
三 「交通教育機関」とは、交通に関する技術者及び操縦者の教育訓練を行う国立又は公的教育機関をいう。
四 「交通支援機構」とは、交通施設の建設、整備、管理又は運営に関する支援及び融資を行う法人をいう。
第二章 運輸安全委員会
第三条(設置及び独立性)
〈引用:運輸安全委員会設置法第3条〉国土交通省に運輸安全委員会を置く。
〈修正案〉国は、交通に関する事故その他安全に係る事象の原因を調査するため、内閣府に独立行政委員会として運輸安全委員会を置く。
2 運輸安全委員会は、他の行政機関から独立して、その職権を行う。
〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第3条、国家行政組織法第3条の2
第四条(所掌事務)
〈引用:同法第4条〉運輸安全委員会は、鉄道、航空及び船舶に係る事故を調査する。
〈修正案〉運輸安全委員会は、交通に関する次の事務を所掌する。
一 鉄道、道路、海上及び航空における事故及び重大インシデントの原因調査
二 事故再発防止に関する提言及び勧告
三 安全データの収集及び分析
四 国際機関への報告及び協力〈関連法令〉運輸安全委員会設置法第4条
第五条(報告及び公表)
〈引用:同法第9条〉調査結果の報告義務。
〈修正案〉運輸安全委員会は、事故等の調査結果をまとめた報告書を公表しなければならない。
2 報告書には、原因の分析及び再発防止のための提言を付すものとする。
3 国は、提言の実施状況を毎年国会に報告しなければならない。
第三章 交通研究機関
第六条(設置)
〈引用:鉄道総研法、港湾技研法、航空技術研究所関連法〉〈修正案〉国は、交通の安全、効率及び環境の改善に資するため、鉄道、港湾、道路及び航空に関する研究を行う交通研究機関を設置することができる。
2 交通研究機関は、独立行政法人として設置し、研究成果を公表しなければならない。
第七条(研究分野)
〈修正案〉交通研究機関は、次の事項について研究を行う。
一 交通安全技術及び事故防止技術
二 自動運転、航行支援及び交通制御システム
三 インフラ維持管理技術及び建設材料の改良
四 災害時交通ネットワークの復旧及び代替ルート設計
五 環境負荷の低減及びエネルギー効率化技術
第八条(成果の普及)
〈修正案〉交通研究機関は、その研究成果を速やかに公表し、学術機関及び民間事業者に提供しなければならない。
2 国は、研究成果を交通施策及び国際基準の改定に反映させるよう努める。
第四章 交通教育機関
第九条(海技教育機構)
〈引用:海技教育機構法第1条〉海技教育機構は、海技士の教育を行う。
〈修正案〉国は、船員及び海技士の教育を行うため、海技教育機構を設置する。
2 海技教育機構は、実地訓練及び海上実習を行い、資格試験に必要な技能を修得させることを目的とする。
第十条(航空教育機関)
〈引用:航空大学校法第1条〉航空に関する教育を行う。
〈修正案〉国は、航空の安全運航に必要な知識及び技能を教授する航空教育機関を設置する。
2 航空教育機関は、操縦、整備、管制及び安全管理に関する総合教育を行う。
第十一条(陸上交通教育)
〈修正案〉国及び地方公共団体は、鉄道及び道路交通に関する専門教育を行う公的教育機関の設置を推進しなければならない。
2 運転者教育、交通安全教育及び輸送管理教育を一体的に行うものとする。
第五章 交通支援機構
第十二条(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
〈引用:鉄道・運輸機構法第1条〉鉄道、船舶及び港湾施設の整備支援を行う。
〈修正案〉国は、交通施設の建設、整備及び運営を支援するため、鉄道建設・運輸施設整備支援機構を設立する。
2 機構は、鉄道、港湾及び道路に関する施設整備の資金貸付、補助及び技術支援を行うものとする。
第十三条(高速道路保有機構)
〈引用:高速道路保有・債務返済機構法第1条〉高速道路資産の保有及び債務の返済を行う。
〈修正案〉国は、高速道路の資産を適正に管理し、債務の返済及び維持管理費の安定的確保を図るため、高速道路保有機構を設置する。
2 機構は、高速道路会社に貸付けを行い、その収益をもって債務を返済するものとする。
第十四条(空港会社及び港湾公社との連携)
〈修正案〉交通支援機構は、空港会社及び港湾公社その他の交通関連法人と連携し、施設整備及び安全管理に関する情報を共有しなければならない。
第六章 災害対応及び復旧支援
第十五条(災害時支援)
〈修正案〉交通支援機構及び関係機関は、災害時において交通施設の被害状況を迅速に把握し、緊急復旧及び代替輸送の確保を行わなければならない。
2 国は、交通復旧に必要な資材、労力及び資金を優先的に配分するものとする。
第十六条(復旧基金)
〈修正案〉国は、災害その他の非常事態に備え、交通施設復旧のための基金を設けることができる。
2 基金は、道路、鉄道、港湾及び空港の復旧に充てるものとする。
第七章 情報公開及び国際協力
第十七条(情報公開)
〈修正案〉運輸安全委員会、交通研究機関及び交通支援機構は、その活動及び財務に関する情報を公表しなければならない。
2 国は、透明性及び説明責任を確保するため、統一的な報告様式を定めるものとする。
第十八条(国際協力)
〈修正案〉国は、交通安全、研究及び教育に関し、国際機関及び外国政府との協力を推進しなければならない。
2 交通研究機関及び教育機関は、国際的な人材交流及び共同研究を行うものとする。
【附則】交通法(統合版)
第一条(施行期日)
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
2 ただし、附則第六条から第九条までの規定は、公布の日から施行することができる。
〈審査コメント〉施行期日を柔軟に設定し、交通分野の多層的改正を段階的に実施可能とする。道路・鉄道・海運・航空の各分野で個別施行政令を予定。
第二条(経過規定)
一 本法施行の際、現に旧法(道路交通法、道路運送法、鉄道事業法、海上運送法、航空法その他交通関係法令)の規定によりされた許可、認可、届出、登録その他の処分は、それぞれ本法の相当規定によりされたものとみなす。
二 旧法に基づく行政文書、記録、証明書その他の書類は、本法の相当規定に基づくものとして有効とする。
三 旧法に基づき設立された法人又は機関は、政令で定めるところにより本法に基づく機構又は法人に引き継がれるものとする。
〈審査コメント〉従前の許可・認可関係の継続を保証するため、「相当規定みなし」を基本構造とする。
既存事業者の手続上の空白を防止する。
第三条(命令への委任)
本法に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
2 本法に基づく安全基準、運賃制度及び施設整備に関する技術的細目は、国土交通省令で定める。
〈審査コメント〉政令委任範囲を「制度運用」「技術基準」「安全監督」に限定し、過度な省令委任を回避。
基本方針(交通基本計画)との整合を明記予定。
第四条(特別法の存続)
次に掲げる法律は、特別の目的のもとに存続するものとする。
一 自動車損害賠償保障法(交通事故被害者保護の特別法)
二 道路運送車両法(登録・検査制度の細部規定)
三 船員法(労働関係法との調整上、別法として存置)
四 空港整備特別会計法
五 特定国際観光旅客税法(航空・海運特例)
〈審査コメント〉安全・損害賠償・財政特別措置等は他法体系(社会保障法・財政法)との重複を避け、存置する方針。
第五条(読み替え規定)
一 他の法令において、「道路交通法」「道路運送法」「鉄道事業法」「海上運送法」「航空法」その他交通関係法を引用する部分は、それぞれ本法の相当規定を引用するものとみなす。
二 本法施行前に制定された命令、告示その他の法令で、旧法を根拠とする部分は、政令で定めるところにより読み替えるものとする。
〈審査コメント〉横断的な引用整備を要するため、国土交通省令・内閣府令による逐次改訂を想定。
旧法名を残す特例は「交通史上の経過」として附則別表に整理。
第六条(旧法の廃止)
次に掲げる法律は、この法律の施行の日をもって廃止する。
一 交通政策基本法
二 交通安全対策基本法
三 道路交通法
四 自動車保管場所確保法
五 自転車の安全利用促進法
六 道路法
七 道路整備特別措置法
八 道路運送法
九 鉄道事業法
十 軌道法
十一 新幹線鉄道整備法
十二 海上運送法
十三 港湾運送事業法
十四 内航海運業法
十五 航空法
十六 航空機抵当法
十七 航空大学校法
十八 貨物利用運送事業法
十九 貨物自動車運送事業法
二十 船主責任制限法
二十一 運輸安全委員会設置法
二十二 鉄道建設・運輸施設整備支援機構法
二十三 海技教育機構法
二十四 高速道路保有・債務返済機構法〈審査コメント〉各法の機能を完全吸収したため、「交通法」に統合。
実質的に50本以上の交通関連個別法を一本化。
第七条(経過法人及び特例会社)
一 日本道路公団、JR各社及び高速道路会社その他旧制度に基づく特別会社は、本法施行後も当分の間、現行法による法人格を維持する。
二 政府は、これらの法人の業務を三年以内に評価し、本法に基づく支援機構又は交通事業体としての再編成を行うものとする。
〈審査コメント〉既存特殊法人(NEXCO・JR・港湾・空港会社等)の円滑な法的継承のため、3年以内の整理期間を設ける。
第八条(罰則に関する経過措置)
旧法に基づき施行日前に行われた違反行為については、従前の例による。
2 本法施行後においても、施行前に開始された訴訟又は行政処分に係る手続は、なお従前の例による。
〈審査コメント〉刑事訴追・行政処分の法的安定性を確保。
行政手続法・刑法附則に準ずる定型。
第九条(附則別表)
〈附則別表(抄)〉本法により廃止又は統合された旧法及び新旧対応条文の対照表は、別表として政令で定める。
第十条(検討条項)
政府は、本法の施行後五年を目途として、その施行の状況を勘案し、交通の安全、環境、デジタル化及び地方交通再生に関する施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じなければならない。
〈審査コメント〉AI交通制御、EVインフラ、交通データの国際連携など将来要素を見据えた再検討条項。
次期改正は2050年交通システムの前提法令として計画的更新を想定。