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国土法 条文全文Lex50 · 43/50 · 私案条文

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第一章 目的及び基本原則

(目的)

第一条 この法律は、国土の総合的かつ計画的な利用、整備、保全及び再生に関する基本的事項を定め、国民の安全の確保及び生活の基盤の充実を図るとともに、自然との調和及び将来世代にわたる持続的発展を確保し、もって健全にして調和ある国土の形成を目的とする。

(基本理念)

第二条 国土は、国民の共有の財産として、地域の多様な自然的、社会的及び経済的条件に応じ、環境の保全及び生態系の維持を図りつつ、公共の福祉の増進に資するよう、計画的かつ合理的に利用されなければならない。

 国土の形成及び利用は、災害の防止及び軽減、気候変動への適応、並びに脱炭素社会の実現に資するものでなければならない。

 国土の整備及び保全は、国、地方公共団体、事業者及び住民の協働により行われ、土地、水、森林その他の自然資源の適正な管理及び利用を通じて、地域社会の持続的発展に寄与することを旨とする。

 国土の形成に関する施策は、国民生活の安定及び向上を図るとともに、国際社会における日本の均衡ある発展と責務の遂行に資することを基本とする。

(将来世代への配慮)

第三条 国及び地方公共団体は、国土の形成及び利用に関する施策の策定及び実施に当たり、将来世代に対する影響を考慮し、環境、資源及び財政の健全性の維持に十分配慮しなければならない。

第二章 定義

(定義)

第四条 この法律において使用する用語の意義は、次に掲げるところによる。

一 「国土」とは、国の領域に属する陸地及び内水並びにこれに連なる海域並びにこれらの上空をいう。

二 「国土形成計画」とは、国土の総合的かつ計画的な利用、整備及び保全に関する基本的指針として定められる全国計画、広域地方計画、都道府県計画及び市町村計画をいう。

三 「土地利用計画」とは、土地の利用及び保全に関する基本的方針その他の施策の総合的指針として定められる計画をいう。

四 「土地」とは、地表、地下及びその定着物を含む不動の地盤をいう。

五 「国土情報」とは、地形、地質、土地利用、地価その他国土の利用及び管理に関する基礎的情報をいう。

六 「国土調査」とは、土地の現況、地籍及び利用状況等を把握するために行う調査をいう。

 前項に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な用語の定義は、政令で定める。

第三章 国及び地方公共団体の責務

(国の責務)

第五条 国は、国土の総合的かつ計画的な利用、整備及び保全を推進するため、国土形成計画その他の国土に関する基本的な方針を定め、その実施に必要な施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

 国は、国土の均衡ある発展を図るため、地方公共団体の施策の調整及び支援を行うものとする。

(地方公共団体の責務)

第六条 地方公共団体は、国の基本方針に即し、地域の実情に応じて国土の形成及び利用に関する施策を総合的かつ計画的に推進する責務を有する。

 地方公共団体は、土地利用、都市計画、環境保全、防災その他の施策を相互に調和させ、地域の自立的発展に資するよう努めなければならない。

(事業者及び住民の役割)

第七条 土地、施設その他の国土資源を利用し、又は管理する事業者は、国土の適正な利用及び保全に寄与するよう努めなければならない。

 住民は、国土の形成及び利用に関する施策の推進に協力し、地域の自然環境及び生活環境の保全に努めるものとする。

第四章 国土形成計画

(国土形成計画の策定)

第八条 国は、国土の総合的かつ計画的な利用、整備及び保全に関する基本的指針として、国土形成計画(全国計画及び広域地方計画)を定めなければならない。

 都道府県は、国土形成計画に即し、地域の特性に応じて都道府県国土形成計画を定めるものとする。

 市町村は、都道府県国土形成計画に即し、地域の実情に応じて市町村国土形成計画を策定するよう努めるものとする。

(国土形成計画の内容)

第九条 国土形成計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

一 国土の利用、整備、保全及び再生に関する基本的方向

二 土地、水、森林、海岸その他の自然資源の利用及び保全に関する基本的事項

三 地域間の均衡ある発展及び人口、産業、交通その他の分布に関する基本的事項

四 防災、減災及び災害復興に関する基本的事項

五 環境の保全及び脱炭素社会の形成に関する基本的事項

六 その他国土の健全な形成を図るために必要な事項

(国土形成計画の手続)

第十条 国土形成計画は、関係行政機関の意見を聴くとともに、学識経験者その他の関係者の意見を反映し、国民に対し適切に公表しなければならない。

 国土形成計画を変更しようとするときも、前項と同様とする。

(国土形成計画の実施)

第十一条 国及び地方公共団体は、国土形成計画に基づき、各分野の施策を総合的かつ有機的に実施するよう努めなければならない。

 国は、国土形成計画の実施状況を定期的に点検し、その結果を公表しなければならない。

【国土法(統合整理・仮置き)第二編 土地利用】

第一章 国土利用計画

(目的)

第十二条 この章の規定は、土地の適正かつ合理的な利用及び計画的な保全を図るため、国土の利用に関する計画の策定及びその運用に関する基本的事項を定め、もって国土の均衡ある発展及び公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(国土利用計画)

第十三条 国は、全国的な土地利用の基本的方向を明らかにするため、国土利用計画(全国計画)を定めなければならない。

 都道府県は、国土利用計画(全国計画)に即し、地域の自然的及び社会的条件を考慮して、当該区域における土地の利用に関する基本的方向を定める都道府県土地利用計画を策定しなければならない。

 市町村は、都道府県土地利用計画に即し、地域の実情に応じて市町村土地利用計画を定めるよう努めるものとする。

(国土利用計画の内容)

第十四条 国土利用計画は、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 土地の区分及び利用の基本方向

二 都市的利用、農業的利用、森林的利用、自然保全的利用等の土地利用の区分及びその調整に関する事項

三 土地利用の制御及び転用の基準

四 土地取引、地価及び公共用地の取得に関する基本的事項

五 環境保全、防災及び資源保護に関する事項

六 その他土地の適正な利用及び保全に関する重要事項

(土地利用区分)

第十五条 都道府県土地利用計画における土地の区分は、次の各号に掲げる区域により行う。

一 都市地域

二 農業地域

三 森林地域

四 自然保全地域

五 その他政令で定める区域

 各区域における土地利用の指針は、国土形成計画及び環境基本計画その他の関連計画との整合を図りつつ定めなければならない。

(土地取引の届出)

第十六条 一定規模以上の土地取引を行おうとする者は、政令で定めるところにより、その契約締結前に当該土地の所在する都道府県知事に対して届出をしなければならない。

 都道府県知事は、届出に係る土地取引が計画に照らして不適当であると認めるときは、必要な助言又は勧告をすることができる。

第二章 土地利用調整

(利用調整の原則)

第十七条 土地の利用に関する各種の計画、事業及び規制は、国土利用計画及び国土形成計画との整合を図りつつ、相互に調和を保つよう調整されなければならない。

(鉱業及び開発行為との調整)

第十八条 鉱業その他地下資源の採取又は大規模な土地開発に係る行為を行う者は、国土利用計画に定める土地利用の方針に反しないよう、その計画を調整しなければならない。

 国は、鉱業権その他の地下資源利用に関する権利関係が土地利用に及ぼす影響を考慮し、土地利用計画及び環境保全計画との適合を図るため、必要な調整を行うものとする。

(調整協議会)

第十九条 国土交通大臣は、土地利用に関し国と地方公共団体又は関係機関の間に調整を要する事項があるときは、関係者をもって構成する土地利用調整協議会を設置することができる。

第三章 地価情報及び公示

(地価公示)

第二十条 国土交通大臣は、土地取引における適正な価格形成を図るため、毎年、標準地を選定し、これらの土地の正常な価格を公示するものとする。

 前項の価格は、一般の土地取引又は公共事業の用地取得における適正価格の指標として尊重されるものとする。

(地価情報の整備及び提供)

第二十一条 国は、地価、土地利用、取引動向その他の土地に関する情報を総合的に整備し、国民及び地方公共団体に提供するよう努めなければならない。

 地方公共団体は、地域における地価情報の収集及び公表に協力するものとする。

第四章 公有地の拡大及び管理

(公有地の拡大)

第二十二条 地方公共団体は、公共施設の整備その他公共の用に供する土地の計画的取得を推進するため、必要な土地の取得及び管理に努めなければならない。

 地方公共団体は、土地所有者が当該土地を譲渡しようとするときは、当該土地の優先取得に関し協議することができる。

(公有地の管理及び利用)

第二十三条 国及び地方公共団体は、保有する公有地を、国土形成計画及び土地利用計画の趣旨に即し、適正かつ効率的に利用するよう努めなければならない。

第五章 地下の利用

(大深度地下の利用)

第二十四条 国は、地下における公共的施設の整備を促進するため、地表の利用に著しい影響を及ぼさない大深度地下について、公共の利益の増進に資する利用を図るものとする。

 大深度地下の利用に当たっては、地表の土地所有権及び地下利用権との調整を図り、補償その他の必要な措置を講じなければならない。

(地下利用計画)

第二十五条 国土交通大臣は、地下空間の利用及び保全に関する計画を定め、関係行政機関及び地方公共団体と連携してこれを推進するものとする。

第六章 所有者不明土地等の利用及び管理

(所有者不明土地等)

第二十六条 この法律において「所有者不明土地等」とは、登記簿その他の方法によっても所有者又はその所在を確知することができない土地及び管理不全の土地をいう。

(利用計画の認可)

第二十七条 地方公共団体は、公共の用又は地域振興のために必要な場合において、所有者不明土地等を一時的に利用する計画を定め、国土交通大臣の認可を受けることができる。

 前項の計画に基づく利用に際しては、登記、補償及び管理の方法その他必要な事項を政令で定める。

(登記及び管理の適正化)

第二十八条 国は、土地に関する登記の適正化及び管理の合理化を図るため、所有者情報の共有化及び統合管理に関する制度を整備するものとする。

第七章 相続土地の国庫帰属

(国庫帰属の申請)

第二十九条 土地の相続人は、当該土地の利用又は管理が著しく困難である場合において、政令で定めるところにより、当該土地を国庫に帰属させることを申請することができる。

(審査及び帰属の決定)

第三十条 国土交通大臣は、前条の申請に係る土地について、利用状況、環境影響、管理費用等を審査し、国庫に帰属させるか否かを決定する。

 帰属が認められた土地は、国が管理し、公共の用又は環境保全のために活用するものとする。

(費用負担)

第三十一条 前二条の規定に基づく手続に要する費用のうち、政令で定めるものは、申請者の負担とすることができる。

【国土法(統合整理・仮置き)第三編 地籍・測量・基盤調査】

第一章 国土調査

(目的)

第三十二条 この章の規定は、国土の利用、整備及び保全に関する施策の基礎となる正確な地籍及び土地利用の実態を明らかにするため、国土調査の実施及び推進に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(国土調査の実施)

第三十三条 国は、全国的な地籍及び国土の現況を把握するため、総合的な国土調査を行うものとする。

 都道府県及び市町村は、国の定める基本方針に即して、地域の国土調査を実施しなければならない。

(国土調査の種類)

第三十四条 国土調査は、次の各号に掲げる区分により行うものとする。

一 地籍調査 土地の境界及び地積を明確にするために行う調査

二 土地利用調査 土地の現況及び利用区分を明らかにするために行う調査

三 国土基本調査 地形、地質、地盤及び環境等に関する総合的調査

四 その他国土の利用及び保全に資するために必要な調査

(地籍調査の実施主体)

第三十五条 地籍調査は、市町村が主体となって実施し、都道府県及び国はこれを助成し、技術的援助を行うものとする。

(地籍調査の成果)

第三十六条 地籍調査により確定された土地の境界及び地積は、登記簿の記載に準じて取り扱われるものとする。

 登記官は、地籍調査の成果に基づき、登記簿の地目及び地積を更新することができる。

(調査成果の活用)

第三十七条 国及び地方公共団体は、国土調査の成果を、土地利用計画、都市計画、防災計画その他の公共施策の基礎として活用しなければならない。

 民間事業者は、公共の利益に資する範囲において、国土調査の成果を利用することができる。

(国土調査の推進計画)

第三十八条 国土交通大臣は、国土調査の推進に関する基本方針及び目標を定め、全国的な調査計画を策定するものとする。

 国は、国土調査の円滑な実施のため、関係機関の協議体を設置し、技術の標準化及びデータの統合化を推進する。

第二章 測量

(測量の基本原則)

第三十九条 国土の正確な把握及び公共事業の円滑な実施を確保するため、測量は、統一された基準及び座標系に基づき、正確かつ効率的に行われなければならない。

(基本測量及び公共測量)

第四十条 国は、全国の地形及び地理情報を明確にするため、基本測量を行う。

 都道府県及び市町村その他の公共団体は、公共事業その他の公共目的のために公共測量を行うことができる。

 基本測量及び公共測量は、国土交通大臣が定める測量作業規程に従い、実施されなければならない。

(測量の基準)

第四十一条 測量に使用する座標系、基準点及び標高基準は、世界測地系その他国際的に承認された測地基準に基づくものとする。

 国は、測地基準の維持及び更新を行い、これを公示するものとする。

(測量の成果及び公表)

第四十二条 国は、測量の成果を整理し、国民の利用に供するため、測量成果を公表するものとする。

 地方公共団体及び事業者は、測量成果を地図情報として共有し、国土情報の整備に協力しなければならない。

(測量技術の発展)

第四十三条 国は、衛星測位、リモートセンシングその他の新技術を活用し、測量の高度化及び迅速化を図るものとする。

第三章 土地家屋調査士制度

(目的)

第四十四条 この章の規定は、不動産の表示に関する登記手続を適正に行うため、土地家屋調査士の業務及び資格に関する基本的事項を定めることを目的とする。

(土地家屋調査士の業務)

第四十五条 土地家屋調査士は、他人の依頼により、土地又は建物の表示に関する登記の申請手続について代理し、又はこれに必要な測量、調査若しくは図面作成を行うことを業とする。

 土地家屋調査士は、その業務を行うに当たり、誠実にして公正を旨とし、依頼者の正当な利益を保護しなければならない。

(資格及び登録)

第四十六条 土地家屋調査士となるには、土地家屋調査士試験に合格し、かつ国土交通大臣の登録を受けなければならない。

 登録を受けた者は、土地家屋調査士名簿に記載されるものとする。

(土地家屋調査士会)

第四十七条 土地家屋調査士は、土地家屋調査士会を組織し、業務の改善、倫理の保持及び研修の実施を図るものとする。

 土地家屋調査士会は、全国の連合体として日本土地家屋調査士会連合会を置くことができる。

(監督)

第四十八条 国土交通大臣は、土地家屋調査士の業務の適正を確保するため、必要な監督を行うことができる。

 土地家屋調査士が不正行為をしたときは、国土交通大臣は、戒告、業務停止又は登録の取消しを命ずることができる。

【国土法(統合整理・仮置き)第四編 土地収用及び補償】

第一章 土地収用

(目的)

第四十九条 この章の規定は、公共の利益のために必要な土地の取得又は使用に関し、正当な補償を行いつつ、円滑かつ適正に実施されることを目的とする。

(公共事業)

第五十条 この法律において「公共事業」とは、道路、河川、港湾、空港、鉄道、水道、下水道、都市計画施設、農業用施設、教育・医療・福祉施設、エネルギー施設その他公共の利益に供する事業をいう。

 前項に掲げる事業の範囲は、政令で定めるところによる。

(収用権者)

第五十一条 公共事業を実施する者(国、地方公共団体その他政令で定める者をいう。)は、当該事業に必要な土地又は権利を取得し、又は使用するため、国土交通大臣の許可を受けて、土地を収用することができる。

(事業認定)

第五十二条 土地を収用しようとする者は、当該事業が公共の利益に適合し、かつその目的を達するために必要であることについて、国土交通大臣の認定(以下「事業認定」という。)を受けなければならない。

 事業認定に際しては、事業の目的、内容、土地利用計画との整合性、環境への影響、及び代替案の有無を審査しなければならない。

(縦覧及び意見聴取)

第五十三条 事業認定の申請があったときは、国土交通大臣は、その概要を公告し、関係人に対して縦覧の機会を与えなければならない。

 関係人は、公告の日から起算して政令で定める期間内に、意見書を提出することができる。

(収用裁決)

第五十四条 土地収用委員会は、事業認定を受けた事業について、関係人の意見を聴いた上で、収用又は使用の可否及び補償の額に関し裁決を行う。

 裁決は、関係人に送達したときから効力を生ずる。

(収用裁決の効力)

第五十五条 土地の収用の裁決があったときは、その土地の所有権は、裁決の日において収用権者に移転する。

 土地の使用の裁決があったときは、裁決に定める期間及び条件の範囲内で、収用権者は当該土地を使用することができる。

(明渡し及び引渡し)

第五十六条 収用権者は、補償金の支払又は供託をした後でなければ、収用した土地の明渡しを求めることができない。

 関係人は、補償金の支払を受けたときは、正当な理由がない限り、当該土地を明け渡さなければならない。

第二章 公共用地の取得

(協議による取得)

第五十七条 国又は地方公共団体は、公共事業の用に供するため土地を取得しようとするときは、原則として、当該土地の所有者との協議によって行わなければならない。

(先行取得及び仮使用)

第五十八条 公共事業の円滑な実施を確保するため、国又は地方公共団体は、土地収用の手続に先立ち、一定の期間、土地を仮に使用することができる。

 仮使用に関する補償については、政令で定めるところによる。

(公共用地先行取得制度)

第五十九条 地方公共団体は、将来の公共事業の実施に備え、必要な土地を計画的に先行取得することができる。

 前項の土地は、用途が確定するまでの間、暫定的な公共利用又は環境保全のために活用することができる。

(特定事業に関する特例)

第六十条 都市再開発、区画整理、災害復興その他政令で定める特定事業については、その円滑な実施を図るため、手続の一部を簡素化することができる。

第三章 補償制度

(補償の原則)

第六十一条 土地の収用又は使用に当たっては、当該土地の所有者その他関係人に対し、正当な補償を行わなければならない。

 補償は、収用又は使用によって生ずる通常損失及び特別損失を含むものとする。

(補償の基準)

第六十二条 補償の額は、収用の時における当該土地の正常な取引価格を基準として算定する。

 地価公示その他客観的資料を参酌して補償額を定めなければならない。

(移転及び営業補償)

第六十三条 土地収用により建物その他の工作物を移転し、又は営業を休止若しくは廃止する場合には、これに要する費用又は損失についても補償を行う。

(精神的損失の補償)

第六十四条 特別の事情により、土地収用が当該関係人に著しい精神的損失を与えると認められるときは、その程度に応じて相当の慰謝料を支払うことができる。

(補償金の供託)

第六十五条 関係人が補償金の受領を拒み、又は所在不明の場合には、収用権者は、補償金を供託することによって支払の義務を免れる。

(異議及び不服申立て)

第六十六条 関係人は、土地収用委員会の裁決に不服があるときは、行政不服審査法による審査請求又は行政事件訴訟を提起することができる。

(収用手続の簡素化)

第六十七条 国土交通大臣は、土地収用の手続が過度に長期化し、公共事業の進行に著しい支障を生じるおそれがある場合において、関係人の権利利益の保護を害しない範囲で、政令により手続の一部を簡略化することができる。

【国土法(統合整理・仮置き)第五編 都市計画及び地域整備】

第一章 都市計画

(目的)

第六十八条 この章の規定は、良好な都市環境の形成と公共の福祉の増進を図るため、都市の土地利用、施設及び市街地の整備改善に関する基本的事項を定め、もって持続可能な都市構造の実現を目的とする。

(定義)

第六十九条 この法律において「都市計画」とは、都市の土地利用、交通体系、公共施設及び防災構造に関する総合的計画をいう。

 「都市計画区域」とは、都市としての整備、開発及び保全を図るべき区域であって、国土交通大臣が指定する区域をいう。

 「市街化区域」及び「市街化調整区域」は、都市計画区域内において定められる区域区分とする。

(都市計画の決定)

第七十条 都市計画は、国土形成計画及び土地利用計画に即し、国土交通大臣又は都道府県知事が、関係市町村及び住民の意見を聴いた上で決定するものとする。

 都市計画の変更についても、前項の規定を準用する。

(都市施設)

第七十一条 都市計画において定める都市施設は、道路、公園、緑地、河川、下水道、学校、病院、官公庁施設その他公共の用に供する施設とする。

(建築及び開発の制限)

第七十二条 都市計画において定められた区域においては、当該計画に適合しない建築物の建築又は土地の形質の変更をしてはならない。

 前項の制限の内容及び手続は、政令で定める。

(都市計画事業の認可)

第七十三条 都市計画に定められた事業を施行しようとする者は、国土交通大臣又は都道府県知事の認可を受けなければならない。

 認可を受けた事業は、土地収用法の規定に基づく事業認定を受けたものとみなす。

第二章 区画整理

(目的)

第七十四条 この章の規定は、公共施設の整備及び宅地の利用増進を図るため、土地の区画を整え、換地及び造成を行う事業の施行に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(事業の施行者)

第七十五条 区画整理事業は、国、地方公共団体、土地区画整理組合又は施行の認可を受けた民間事業者が施行することができる。

(換地処分)

第七十六条 施行者は、換地計画に基づき、従前の土地に代えて新たに宅地を定めるものとする。

 換地計画は、関係人の意見を聴いた上で、都道府県知事の認可を受けなければならない。

(費用負担)

第七十七条 区画整理事業に要する費用は、原則として施行区域内の土地所有者が負担するものとし、公共施設の整備に要する部分については、国及び地方公共団体がこれを補助する。

第三章 都市公園及び緑地

(都市公園)

第七十八条 都市公園は、都市住民の休養及び防災のために設けられる公共施設であり、その設置及び管理は、原則として地方公共団体が行う。

 都市公園の設置、管理及び廃止に関する基準は、政令で定める。

(都市緑地及び生産緑地)

第七十九条 都市における緑地は、都市環境の保全、災害の防止及び地域の景観形成に資するものであり、地方公共団体は、都市緑地及び生産緑地の保全及び創出に努めなければならない。

 都市緑地法及び生産緑地法に相当する事項は、この法律の施行規則で定める。

第四章 都市再開発

(目的)

第八十条 この章の規定は、老朽化した市街地の再生、土地の高度利用及び都市機能の更新を図るため、再開発事業の実施に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(第一種及び第二種再開発事業)

第八十一条 再開発事業は、次に掲げる区分によって行う。

一 第一種再開発事業 民間主体又は地方公共団体が行う共同建替え等による再開発事業

二 第二種再開発事業 都市計画に基づき公共性の高い再開発施設を整備する事業

(施行手続)

第八十二条 再開発事業を施行しようとする者は、都市計画に基づき、施行区域及び施行方法を定め、国土交通大臣又は都道府県知事の認可を受けなければならない。

(権利変換)

第八十三条 再開発事業の施行に伴い、従前の土地又は建物の所有権その他の権利は、権利変換計画に基づき、新たな敷地又は建物に移転する。

 権利変換計画は、関係権利者の同意を得て、認可を受けなければならない。

第五章 都市景観及び屋外広告物

(景観計画)

第八十四条 地方公共団体は、地域の特性に応じた良好な景観の形成を図るため、景観計画を定めることができる。

 景観計画においては、建築物の形態意匠、高さ、色彩、屋外広告物の設置等に関する基準を定めることができる。

(屋外広告物)

第八十五条 屋外広告物を表示し、又は設置しようとする者は、原則として、都道府県知事又は政令指定都市の長の許可を受けなければならない。

 屋外広告物は、公共の安全及び景観の保全に支障を及ぼしてはならない。

第六章 歴史的風致及び古都保存

(歴史的風致の維持向上)

第八十六条 地方公共団体は、歴史的建造物、町並み及び文化的景観の保存又は活用を図るため、歴史的風致維持向上計画を策定することができる。

(古都保存)

第八十七条 奈良市、京都市その他政令で定める古都においては、歴史的遺産の保存と都市生活との調和を図るため、古都保存計画を定めるものとする。

第七章 空家等対策

(空家等対策計画)

第八十八条 市町村は、地域の実情に応じて、空家等の適正管理及び活用を図るため、空家等対策計画を策定するものとする。

 国及び地方公共団体は、空家の除却又は再生のために必要な支援措置を講ずるものとする。

第八章 都市再生及び特定地域整備

(都市再生特別措置)

第八十九条 国は、都市の国際競争力及び災害対応力を強化するため、都市再生基本方針を定め、特定都市再生緊急整備地域を指定することができる。

 特定都市再生緊急整備地域においては、土地利用及び建築に関する特例を適用することができる。

(新都市基盤整備)

第九十条 国及び地方公共団体は、新都市の建設及び再編を推進するため、交通、上下水道、情報通信、エネルギーその他の基盤施設を総合的に整備するよう努めなければならない。

第九章 広域圏計画

(広域圏の指定)

第九十一条 国は、首都圏、近畿圏及び中部圏その他の主要都市圏における広域的な都市整備及び生活環境の向上を図るため、広域圏を指定することができる。

(広域圏整備計画)

第九十二条 広域圏については、土地利用、交通体系、産業配置及び環境保全に関する整備計画を定めるものとする。

 広域圏整備計画は、関係都府県及び市町村の協議により策定される。

(特例都市)

第九十三条 国は、広域的都市機能を担う特定の都市を指定し、特例的な都市再生事業を実施することができる。

【国土法(統合整理・仮置き)第六編 河川及び水資源】

第一章 総則

(目的)

第九十四条 この章の規定は、河川その他の水系の適正な管理及び利用を図り、洪水その他の災害を防止し、並びに水資源の有効利用及び環境の保全を確保することにより、公共の安全及び福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第九十五条 この法律において「河川」とは、自然の流水又は人工の流水であって、公共の用に供する水路をいう。

 「水系」とは、河川、湖沼、地下水及びこれに関連する水域の総体をいう。

 「河川管理者」とは、国土交通大臣又は政令で定める地方公共団体の長をいう。

(基本理念)

第九十六条 河川及び水資源の管理は、治水、利水及び環境の調和を基本とし、国土の保全と水循環の健全な維持を図ることを旨とする。

 国及び地方公共団体は、水系の一体的な管理及び利用を推進しなければならない。

第二章 河川管理

(河川区域の指定)

第九十七条 河川管理者は、政令で定めるところにより、河川区域及び河川保全区域を指定し、これを公告しなければならない。

(河川の整備及び維持)

第九十八条 河川管理者は、洪水、高潮その他の災害を防止し、流水の正常な機能を維持するため、河川整備計画を定め、これに基づき河川の改修、浚渫及び維持を行うものとする。

 河川整備計画は、水系ごとに、治水、利水及び環境の調和を図ることを基本として策定されなければならない。

(河川の占用)

第九十九条 河川区域内の土地を占用し、又は河川を改変しようとする者は、河川管理者の許可を受けなければならない。

 河川管理者は、許可に際し、公共の安全及び環境の保全を損なわないよう必要な条件を付することができる。

(河川の保全及び監督)

第百条 国土交通大臣は、全国の主要水系について、洪水・渇水の防止、環境の保全及び利用の調整を図るため、関係機関を調整し、必要な監督及び指導を行う。

第三章 運河及び水路

(運河の整備)

第百一条 国及び地方公共団体は、物流及び水上交通の円滑化を図るため、運河及び水路の整備を行うものとする。

 運河の新設、改修及び廃止については、国土交通大臣の認可を受けなければならない。

(運河管理)

第百二条 運河及び水路の管理者は、安全航行の確保及び施設の維持のため、必要な監督を行い、利用者に対し管理規程を遵守させなければならない。

第四章 ダム及び水資源開発

(特定多目的ダムの建設)

第百三条 国は、治水及び利水の両面から公共の安全及び国民生活の安定を図るため、特定多目的ダムの建設を推進するものとする。

 特定多目的ダムの建設及び管理は、国又は政令で定める法人が行う。

(水資源開発促進計画)

第百四条 国土交通大臣は、水資源の開発及び有効利用を促進するため、主要流域ごとに水資源開発基本計画を策定するものとする。

 前項の計画には、水需要の見通し、貯水施設及び導水施設の整備、再生水の利用その他の施策を含めるものとする。

(ダム貯水池の管理)

第百五条 ダムの管理者は、貯水池の水質保全及び安全確保のため、必要な監視及び維持管理を行わなければならない。

(関係地域の協議)

第百六条 ダム又は導水施設の建設により影響を受ける地域については、関係地方公共団体及び住民の意見を聴取し、適正な補償及び生活再建対策を講ずるものとする。

第五章 水源地域及びため池

(水源地域対策)

第百七条 国及び地方公共団体は、水源地域における住民の生活及び地域の振興を図るため、水源地域対策基本方針を定め、必要な事業を実施するものとする。

(ため池の安全管理)

第百八条 農業用ため池その他の貯水施設の所有者又は管理者は、決壊等による災害を防止するため、安全点検及び維持管理を行わなければならない。

 地方公共団体は、ため池の安全確保のため、必要な技術的援助及び財政的支援を行う。

第六章 海岸保全

(目的及び基本方針)

第百九条 この章の規定は、高潮、津波その他海水の侵入による災害を防止し、沿岸環境の保全を図るため、海岸保全施設の整備及び管理に関する基本的事項を定めることを目的とする。

(海岸保全施設の整備)

第百十条 国及び地方公共団体は、海岸保全施設の整備及び維持を行い、海岸の後背地の安全を確保しなければならない。

(海岸保全区域)

第百十一条 国土交通大臣は、海岸保全のため特に必要があると認める区域を海岸保全区域として指定し、公告するものとする。

 海岸保全区域内において、土地の形質変更その他の行為を行おうとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。

(環境との調和)

第百十二条 海岸保全施設の整備及び管理は、自然環境及び景観との調和を図りつつ行われなければならない。

【国土法(統合整理・仮置き)第七編 港湾及び空港】

第一章 総則

(目的)

第百十三条 この章の規定は、港湾及び空港の整備及び管理に関する基本的事項を定め、国際的な交通及び物流の円滑化、国土の均衡ある発展並びに地域経済の振興を図ることを目的とする。

(定義)

第百十四条 この法律において「港湾」とは、海上運送その他の公共の用に供するため、港湾区域を定め、港湾施設を整備し、管理する区域をいう。

 「空港」とは、航空機の離着陸の用に供するため、飛行場区域を定め、航空施設を設置し、運営する場所をいう。

 「港湾管理者」とは、国土交通大臣又は政令で定める地方公共団体若しくは法人をいう。

 「空港管理者」とは、国又は政令で定める法人若しくは地方公共団体をいう。

(基本方針)

第百十五条 港湾及び空港の整備及び運営は、国際競争力の強化、安全性の確保及び環境との調和を基本として行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、港湾及び空港の相互連携を図り、国土の総合的な交通体系の確立に努めなければならない。

第二章 港湾

(港湾区域の指定)

第百十六条 国土交通大臣は、航路、泊地その他の港湾施設を含む区域を港湾区域として指定し、これを公告しなければならない。

 港湾区域の指定又は変更は、関係地方公共団体の意見を聴いて行うものとする。

(港湾整備計画)

第百十七条 港湾管理者は、港湾の整備、利用及び保全に関する基本的方針を定めた港湾整備計画を策定しなければならない。

 港湾整備計画は、国土形成計画及び広域圏整備計画との整合を図りつつ策定しなければならない。

(港湾施設の整備)

第百十八条 港湾管理者は、港湾整備計画に基づき、岸壁、航路、防波堤、荷さばき施設、倉庫その他の港湾施設を整備しなければならない。

 港湾施設の整備に際しては、航行安全、環境保全及び景観への配慮を要する。

(港湾管理)

第百十九条 港湾管理者は、港湾施設を適正に維持管理し、港湾の円滑な運営を確保しなければならない。

 港湾管理者は、港湾の使用料、荷役料その他の料金を定め、これを公表するものとする。

(港湾運営の委託)

第百二十条 港湾管理者は、政令で定めるところにより、港湾運営を民間事業者に委託することができる。

 委託を受けた事業者は、公共性及び安全性を確保しつつ、効率的な管理運営に努めなければならない。

(港湾環境の保全)

第百二十一条 港湾管理者は、港湾における海洋汚染の防止及び廃棄物処理の適正化を図るため、環境保全計画を定め、必要な措置を講じなければならない。

第三章 外貿埠頭及び港湾管理法人

(外貿埠頭の整備及び管理)

第百二十二条 国は、国際貿易の円滑化及び物流拠点の整備を図るため、主要港湾に外貿埠頭を整備するものとする。

 外貿埠頭の整備及び管理は、国、地方公共団体又は政令で定める港湾管理法人が行う。

(港湾管理法人)

第百二十三条 港湾管理法人は、国土交通大臣の認可を受けて設立し、港湾施設の管理及び運営に関する業務を行う。

 港湾管理法人は、公共の利益を目的とし、その業務運営については国土交通大臣の監督を受ける。

第四章 空港施設及び管理

(空港区域の指定)

第百二十四条 国土交通大臣は、航空の安全及び円滑な運航を確保するため、空港区域を指定し、公告するものとする。

(空港整備計画)

第百二十五条 国は、航空交通の需要及び地域の発展状況を勘案し、全国の空港整備計画を定めるものとする。

 空港整備計画は、国土形成計画及び広域圏整備計画との整合を図りつつ策定されなければならない。

(空港施設の整備及び運営)

第百二十六条 空港管理者は、滑走路、誘導路、旅客ターミナル、貨物施設及び関連道路その他の空港施設を整備し、これを適正に管理しなければならない。

 空港施設の運営に当たっては、安全性、利便性及び経済性の向上を図るものとする。

(空港運営の民間委託)

第百二十七条 国は、国管理空港について、政令で定めるところにより、その運営を民間事業者に委託することができる。

 前項の事業者は、国の監督の下に、利用者サービスの向上及び施設の効率的活用を図らなければならない。

(特定空港に関する特例)

第百二十八条 成田国際空港及び関西国際空港については、特別会社により管理運営を行うものとし、その経営は国土交通大臣の監督に服する。

 特別会社は、公共性を確保しつつ、国際的競争力の強化及び利用者利便の向上を図るよう努めなければならない。

第五章 安全及び環境

(港湾及び空港の安全確保)

第百二十九条 港湾管理者及び空港管理者は、利用者及び施設の安全を確保するため、防災、防犯及び事故防止の措置を講じなければならない。

(環境保全及び騒音対策)

第百三十条 空港及び港湾における騒音、振動及び大気汚染の防止については、環境基本法その他の関係法令に基づき、必要な措置を講じなければならない。

【国土法(統合整理・仮置き)第八編 農地及び農業基盤整備】

第一章 総則

(目的)

第百三十一条 この章の規定は、農地の確保及び有効利用を通じて、食料の安定供給と国土の保全を図るとともに、地域の環境及び景観の維持に資することを目的とする。

(定義)

第百三十二条 この法律において「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいう。

 「採草放牧地」とは、家畜の放牧又は飼料作物の採取のために利用される土地をいう。

 「農地所有者」とは、登記上の所有権を有し、又は耕作者として当該農地を占有する者をいう。

(基本理念)

第百三十三条 農地の利用及び保全は、食料の安定供給及び国民生活の基盤維持のために行われるべきものであり、国、地方公共団体及び農業者は、その適正な管理及び利用の確保に努めなければならない。

 農地の転用は、公共の利益その他やむを得ない場合に限り、最小限の範囲で行わなければならない。

第二章 農地制度

(農地の権利移動の制限)

第百三十四条 農地又は採草放牧地の権利を取得し、又は賃借しようとする者は、農業委員会の許可を受けなければならない。

 前項の許可を受けないで締結された契約は、その効力を有しない。

(農地の転用の制限)

第百三十五条 農地を農地以外の用途に転用し、又は転用目的で権利を移転しようとする者は、国土交通大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならない。

 転用許可は、農業振興地域の整備計画及び土地利用計画に適合する場合に限り行うものとする。

(農地の集約化及び流動化)

第百三十六条 国及び地方公共団体は、農地の効率的利用を図るため、農地の集約化及び流動化を推進しなければならない。

 農地中間管理機構は、農地の貸付及び利用調整を行い、農地の円滑な利用を確保するものとする。

第三章 土地改良及び農業基盤整備

(目的)

第百三十七条 この章の規定は、農業の生産性の向上及び農業経営の安定を図るため、土地改良及び農業用施設の整備に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(土地改良事業)

第百三十八条 土地改良事業は、灌漑排水、区画整理、用排水施設、農道、ため池その他の施設の整備を行うものであり、国、地方公共団体又は土地改良区が施行するものとする。

(土地改良区)

第百三十九条 土地改良区は、土地改良事業を共同して施行するために設立される法人とし、国土交通大臣又は都道府県知事の認可を受けて設立する。

 土地改良区は、土地改良事業の計画、実施及び維持管理を行い、その費用を組合員が分担する。

(土地改良計画の認可)

第百四十条 土地改良区は、土地改良計画を作成し、関係権利者の同意を得て、都道府県知事の認可を受けなければならない。

(補助及び財政支援)

第百四十一条 国及び地方公共団体は、土地改良事業に対し、必要な補助又は財政上の支援を行うことができる。

第四章 農業振興地域の整備

(指定及び基本方針)

第百四十二条 都道府県は、地域の特性に応じて、農業の振興及び農地の確保を図るため、農業振興地域を指定し、農業振興地域整備基本方針を定めなければならない。

(農用地区域)

第百四十三条 農業振興地域内には、農業上特に重要な農地を農用地区域として指定するものとする。

 農用地区域における土地利用の変更は、原則として禁止する。

(整備計画)

第百四十四条 都道府県は、農業振興地域整備基本方針に基づき、農業振興地域整備計画を定める。

 整備計画には、農業基盤整備、経営改善、農村環境保全等に関する事項を含めるものとする。

第五章 農地の貸借及び利用調整

(都市農地の貸借)

第百四十五条 都市地域内において農地の貸借を行う場合には、都市農地貸借円滑化計画に基づき、農地の一時利用及び地域住民の参加による営農活動を促進するものとする。

(農地中間管理)

第百四十六条 農地中間管理機構は、農地の貸付又は受託を通じて、農地利用の最適化及び経営体の育成を図るものとする。

 国及び地方公共団体は、農地中間管理機構の活動に対し、財政及び技術上の支援を行うことができる。

(利用調整)

第百四十七条 農地の利用について紛争が生じた場合には、農業委員会が調停を行い、円滑な利用調整を図るものとする。

第六章 市民農園

(設置及び目的)

第百四十八条 地方公共団体又は認定事業者は、市民の農業体験及び地域交流を促進するため、市民農園を設置することができる。

 市民農園の設置及び管理に関する基準は、政令で定める。

(利用契約)

第百四十九条 市民農園の利用者は、当該農園の管理者との間で利用契約を締結し、契約の条件に従って農作物を栽培しなければならない。

第七章 特殊土壌地帯及び畜舎等建築特例

(特殊土壌地帯の振興)

第百五十条 国及び地方公共団体は、特殊土壌地帯において農業生産の改善及び農業経営の安定を図るため、排水改善及び土地改良事業その他必要な施策を講ずるものとする。

(畜舎等の建築特例)

第百五十一条 畜舎、堆肥舎その他の畜産関連施設については、農業経営上必要がある場合に限り、建築基準法その他関係法令の規定にかかわらず、一定の緩和を認めることができる。

【国土法(統合整理・仮置き)第九編 建築・住宅及び不動産取引】

第一章 総則

(目的)

第百五十二条 この章の規定は、宅地及び建築物の取引の公正を確保し、住宅市街地の健全な発展及び住生活の安定向上を図ることを目的とする。

(定義)

第百五十三条 この法律において「宅地」とは、建築物の敷地として利用される土地をいう。

 「宅地建物取引業」とは、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理若しくは媒介を業として行うことをいう。

 「宅地造成」とは、盛土又は切土その他の造成工事により土地の形状を変更する行為をいう。

第二章 宅地建物取引業

(免許)

第百五十四条 宅地建物取引業を営もうとする者は、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受けなければならない。

 免許の有効期間は五年とし、更新を受けることができる。

(取引士)

第百五十五条 宅地建物取引業者は、各事務所において、宅地建物取引士を設置しなければならない。

 宅地建物取引士は、国土交通大臣の登録を受けた者とする。

(重要事項の説明)

第百五十六条 宅地建物取引業者は、契約の締結に先立ち、取引の相手方に対し、土地及び建物の権利関係、法令上の制限、代金、契約条件その他重要な事項について、書面をもって説明しなければならない。

(契約の成立及び履行)

第百五十七条 宅地建物取引に関する契約は、書面によらなければならない。

 業者は、契約の履行に際して、預り金の分別管理及び手付金等の保全措置を講じなければならない。

(監督及び処分)

第百五十八条 国土交通大臣又は都道府県知事は、宅地建物取引業者に対し、業務の適正化を図るため必要な監督を行うことができる。

 業者が法令に違反したときは、免許の取消し又は業務停止の処分を行うことができる。

第三章 宅地造成及び盛土規制

(目的)

第百五十九条 この章の規定は、宅地造成及び盛土に関する安全性を確保し、崩壊、滑落その他の災害を防止することを目的とする。

(規制区域)

第百六十条 都道府県知事は、地形、地質その他の状況により災害の発生を防止するため必要があると認める区域を、宅地造成等規制区域として指定することができる。

(許可制度)

第百六十一条 宅地造成又は盛土等を行おうとする者は、あらかじめ都道府県知事の許可を受けなければならない。

 許可に際しては、排水施設、擁壁、地盤改良等に関する安全基準を満たさなければならない。

(管理及び監督)

第百六十二条 造成工事の完了後においても、土地所有者又は管理者は、災害防止のための維持管理を行う責務を負う。

 知事は、必要に応じて立入検査及び是正命令を行うことができる。

第四章 住宅市街地の開発及び供給

(目的)

第百六十三条 この章の規定は、計画的な住宅地の造成及び住宅供給を推進し、国民の良好な居住環境を確保することを目的とする。

(新住宅市街地開発事業)

第百六十四条 国及び地方公共団体は、新住宅市街地開発事業を実施することができる。

 前項の事業は、住宅、学校、公園、道路その他の施設を総合的に整備し、公共交通との連携を図るものとする。

(開発計画の認可)

第百六十五条 新住宅市街地開発事業を施行しようとする者は、国土交通大臣又は都道府県知事の認可を受けなければならない。

 認可に際しては、環境保全及び防災の観点から必要な審査を行うものとする。

(分譲及び管理)

第百六十六条 新住宅市街地開発により造成された宅地は、公共性を考慮し、公正な価格で分譲しなければならない。

 分譲後の共同施設の維持管理については、住民組合又は管理法人を設立して行うものとする。

第五章 不動産鑑定及び評価

(不動産鑑定士)

第百六十七条 不動産の鑑定評価を業として行おうとする者は、不動産鑑定士でなければならない。

 不動産鑑定士は、国土交通大臣の登録を受け、職業倫理及び公正中立の原則に従わなければならない。

(鑑定評価の基準)

第百六十八条 不動産の鑑定評価は、国土交通省令で定める基準に従い、正常価格及び適正な取引を反映するものでなければならない。

(鑑定業者の登録)

第百六十九条 不動産鑑定業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければならない。

第六章 農住一体及び田園住宅

(農住組合法)

第百七十条 農村地域において、農業と住宅の調和ある整備を図るため、農住組合を設立することができる。

 農住組合は、農地、住宅及び関連施設を一体的に整備し、地域の生活環境及び経済活動の調和を図るものとする。

(優良田園住宅)

第百七十一条 地方公共団体は、良好な自然環境のもとでゆとりある居住を実現するため、優良田園住宅の建設を促進する計画を定めることができる。

 優良田園住宅の建設に関しては、土地利用、交通及び景観に配慮し、地域の農業及び自然環境との調和を図らなければならない。

【国土法(統合整理・仮置き)第十編 防災及び復興まちづくり】

第一章 総則

(目的)

第百七十二条 この章の規定は、国土の安全を確保し、自然災害による被害を防止し、又は軽減するとともに、被災地域の早期復興及び生活再建を促進することを目的とする。

(基本理念)

第百七十三条 防災及び復興まちづくりは、国土の保全と調和を図りつつ、地域社会の自立的な安全確保を基本として行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、災害に強い土地利用構造を確立し、防災・減災・復興の各段階を一体的に推進する責務を負う。

(定義)

第百七十四条 この法律において「防災まちづくり」とは、災害の発生を未然に防止し、又はその被害を軽減するため、土地利用、施設整備及び建築物の配置を計画的に行うことをいう。

 「復興まちづくり」とは、災害によって被害を受けた地域について、再建及び再生を行う都市的整備をいう。

第二章 砂防

(目的)

第百七十五条 この章の規定は、土砂の流出又は堆積による災害を防止し、国土及び公共施設の保全を図ることを目的とする。

(砂防指定地)

第百七十六条 国土交通大臣は、土砂の流出又は堆積により災害を生ずるおそれのある区域を砂防指定地として指定することができる。

 砂防指定地においては、土地の形質の変更その他砂防施設に影響を及ぼす行為をする場合、許可を受けなければならない。

(砂防施設)

第百七十七条 国及び地方公共団体は、砂防堰堤、砂防ダム、床固工等の砂防施設を整備し、これを維持管理しなければならない。

第三章 地すべり防止

(目的)

第百七十八条 この章の規定は、地すべりの発生を防止し、住民の生命及び財産を保護することを目的とする。

(地すべり防止区域)

第百七十九条 都道府県知事は、地すべりの発生又は拡大を防止するため、地すべり防止区域を指定することができる。

 指定区域内で土地の形質の変更を行う場合には、知事の許可を受けなければならない。

(防止工事)

第百八十条 都道府県は、地すべり防止区域において、排水工、擁壁、杭打ち等の防止工事を実施し、必要に応じ国の補助を受けることができる。

第四章 急傾斜地の崩壊防止

(急傾斜地崩壊危険区域)

第百八十一条 都道府県知事は、急傾斜地の崩壊により人家その他の施設に被害を及ぼすおそれがある区域を、急傾斜地崩壊危険区域として指定することができる。

(工事及び管理)

第百八十二条 都道府県は、崩壊防止のための擁壁、排水溝その他の施設を設置し、これを維持管理するものとする。

(行為の制限)

第百八十三条 急傾斜地崩壊危険区域内において、土地の形質変更、建築物の新築その他崩壊の危険を増す行為を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。

第五章 防災集団移転

(目的)

第百八十四条 この章の規定は、災害の発生が想定される区域に居住する者を安全な区域に移転させ、災害による被害を未然に防止することを目的とする。

(移転促進区域)

第百八十五条 市町村は、災害の危険性が高い区域を防災集団移転促進区域として指定しなければならない。

 移転促進区域の指定にあたっては、地形、地質及び過去の災害履歴を考慮するものとする。

(移転計画)

第百八十六条 市町村は、防災集団移転促進区域について、移転先の選定、住宅建設、生活再建支援その他必要な事項を定めた防災集団移転計画を策定するものとする。

(国及び地方の支援)

第百八十七条 国及び都道府県は、市町村が実施する防災集団移転事業に対し、財政上及び技術上の支援を行うものとする。

第六章 被災市街地の復興

(目的)

第百八十八条 この章の規定は、大規模災害により被害を受けた市街地の復興を迅速かつ計画的に行い、生活環境の再建を図ることを目的とする。

(復興計画)

第百八十九条 市町村は、被災区域について、土地利用、住宅建設、公共施設整備及び防災構造の再編を含む復興計画を策定するものとする。

 復興計画は、国土形成計画及び地域防災計画との整合を図りつつ、国土交通大臣の承認を受けなければならない。

(被災市街地復興事業)

第百九十条 市町村又は認定事業者は、復興計画に基づき、土地区画整理、共同建替え、道路・公園整備等の被災市街地復興事業を実施することができる。

 前項の事業には、土地収用法及び都市再開発法の特例を準用する。

(生活再建支援)

第百九十一条 国及び地方公共団体は、被災者の生活再建を支援するため、住宅再建助成、仮設住宅供与、雇用対策及び医療・福祉サービスの提供を行わなければならない。

第七章 都市水害対策

(目的)

第百九十二条 この章の規定は、都市部における浸水被害を防止し、国民の生命及び財産を保護するため、雨水排除施設の整備及び土地利用の調整に関する基本的事項を定めることを目的とする。

(浸水想定区域)

第百九十三条 都道府県知事は、降雨及び河川氾濫により浸水の恐れがある区域を浸水想定区域として指定し、公表しなければならない。

(雨水貯留及び排除施設)

第百九十四条 市町村は、下水道、貯留池、調整池その他の施設を整備し、雨水の貯留及び排除を行うものとする。

 建築物の設計にあたっては、雨水貯留施設の設置等、洪水対策への配慮を要する。

【国土法(統合整理・仮置き)第十一編 研究及び機関等】

第一章 総則

(目的)

第百九十五条 この章の規定は、国土の形成、保全及び再生に関する科学的研究並びにその成果の実施を推進するため、必要な研究機関及び事業機構の設置及び運営に関する基本事項を定めることを目的とする。

(国及び地方公共団体の責務)

第百九十六条 国及び地方公共団体は、国土に関する学術研究及び技術開発を推進し、その成果を防災、都市計画、農業基盤、建設技術及び環境保全に活用しなければならない。

(技術と人材の育成)

第百九十七条 国は、国土の計画及び整備に関する専門的知識及び技術を有する人材の養成及び研修を行う体制を整備しなければならない。

第二章 土木研究所

(設置及び目的)

第百九十八条 国は、土木技術に関する総合的研究を行うため、国土交通省の所管の下に、土木研究所を置く。

 土木研究所は、河川、道路、港湾、地盤、防災、建設材料その他の土木技術に関する研究を行い、その成果を公共事業の計画及び設計に反映させるものとする。

(業務)

第百九十九条 土木研究所は、次に掲げる業務を行う。

一 国土及びインフラに関する基礎的及び応用的研究

二 災害復旧及び防災技術の開発

三 地方公共団体への技術的助言及び支援

四 国内外の研究機関との連携及び情報交換

(運営及び組織)

第二百条 土木研究所は、独立行政法人として設立し、理事長、理事及び監事を置く。

 理事長は、国土交通大臣が任命する。

第三章 水資源機構

(設置及び目的)

第二百一条 国は、水資源の開発及び管理を総合的に実施するため、独立行政法人水資源機構(以下「機構」という。)を置く。

 機構は、河川、ダム、導水路、用水路その他の水資源施設の建設及び管理を行い、治水及び利水の調和を図るものとする。

(業務)

第二百二条 機構は、次に掲げる業務を行う。

一 多目的ダム及び導水施設の建設、管理及び運用

二 地域水資源開発事業の実施

三 水資源利用調整及び関係団体との協定

四 国又は地方公共団体からの受託業務

(資金及び監督)

第二百三条 機構の業務に要する経費は、自己資金及び国庫補助金をもって充てる。

 機構の業務運営は、国土交通大臣の監督を受ける。

第四章 下水道及び下水道事業団

(目的)

第二百四条 この章の規定は、公共用水域の水質保全及び衛生的な生活環境を確保するため、下水道の整備及び管理に関する基本的事項を定めることを目的とする。

(下水道事業)

第二百五条 地方公共団体は、都市計画及び水環境保全のため、下水道を整備し、これを管理しなければならない。

 下水道の整備に要する費用の一部については、国が補助を行うことができる。

(下水道事業団)

第二百六条 国は、地方公共団体が実施する下水道事業を支援するため、独立行政法人下水道事業団を置く。

 下水道事業団は、地方公共団体からの委託により、下水道施設の建設、改修及び技術支援を行う。

(維持管理及び環境保全)

第二百七条 下水道事業者は、施設の適正な維持管理を行い、汚泥の再資源化及び温室効果ガスの削減に努めなければならない。

第五章 都市再生機構

(設置及び目的)

第二百八条 国は、都市地域の再開発及び住宅供給を推進するため、独立行政法人都市再生機構(以下「都市再生機構」という。)を置く。

 都市再生機構は、老朽市街地の再開発、住宅及び都市施設の整備、並びに防災・環境型まちづくりを総合的に実施するものとする。

(業務)

第二百九条 都市再生機構は、次に掲げる業務を行う。

一 都市再開発及び住宅建設事業

二 賃貸住宅の供給及び管理

三 都市基盤施設の整備

四 地方公共団体又は民間事業者との共同施行

五 研究開発及び国際協力

(監督及び財務)

第二百十条 都市再生機構は、国土交通大臣の監督を受け、毎事業年度の収支予算及び事業計画を承認を受けなければならない。

 都市再生機構の業務に要する経費の一部は、国が助成することができる。

第六章 連携及び総合管理

(機関連携)

第二百十一条 土木研究所、水資源機構、下水道事業団及び都市再生機構は、相互に連携し、研究成果及び技術情報を共有しなければならない。

 前項の機関は、国土形成計画及び災害復興計画の実施に際し、相互に協力してその円滑な遂行を図るものとする。

(研究成果の公開及び活用)

第二百十二条 各機関は、研究成果及び技術情報を広く公表し、学術機関及び民間事業者による利用を促進しなければならない。

(評価及び監査)

第二百十三条 国土交通大臣は、各機関の業務運営について定期的に評価を行い、その結果を公表するものとする。

 各機関は、内部監査を実施し、経営の透明性及び効率性を確保しなければならない。

承知しました。

以下に、「国土法(統合整理・仮置き)」附則(全体)を提示します。

本附則は、全十一編を通じて統合された法律群の廃止・読み替え・経過措置・施行期日・整合条文を一体的に定めたものです。

戦後の土地・都市・建築・防災・水資源関連の個別法を完全に体系化する最終条文です。

【国土法(統合整理・仮置き)附則】

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 各編の施行期日は、政令で別に定めることができる。

(準備行為)

第二条 国土交通大臣は、この法律の施行に必要な準備行為を、施行日前に行うことができる。

 前項の規定により行われた行為は、この法律の施行の日に行われたものとみなす。

(経過措置)

第三条 この法律の施行の際、現に存する次の法令に基づく指定、認可、登録、免許その他の行為は、この法律の相当規定に基づくものとみなす。

一 国土利用計画法

二 土地収用法

三 都市計画法

四 都市再開発法

五 公有地拡大推進法

六 大深度地下の公共的使用に関する特別措置法

七 河川法

八 港湾法

九 空港法

十 農地法

十一 土地改良法

十二 宅地建物取引業法

十三 不動産鑑定評価法

十四 防災集団移転促進法

十五 被災市街地復興特別措置法

十六 下水道法

十七 都市再生機構法

 前項に掲げる法令に基づく権利義務及び手続は、この法律の相当規定に従うものとする。

(読み替え規定)

第四条 他の法律、政令、条例又は規則中において、次に掲げる語句を用いるときは、当該語句は、それぞれ次の表の左欄に掲げる旧法に基づく語句を右欄に掲げる語句に読み替えるものとする。

旧称読み替え後の称国土利用計画法国土法第二編(国土利用)

土地収用法国土法第四編(土地収用及び補償)

都市計画法国土法第五編(都市計画及び地域整備)

河川法国土法第六編(河川及び水資源)

港湾法国土法第七編(港湾及び空港)

農地法国土法第八編(農地及び農業基盤整備)

宅地建物取引業法国土法第九編(建築・住宅及び不動産取引)

砂防法国土法第十編(防災及び復興まちづくり)

下水道法国土法第十一編(研究・機関等)

(地方公共団体の条例との関係)

第五条 この法律の施行により、地方公共団体が制定した条例又は規則であって、この法律の趣旨に反しないものは、当分の間、その効力を有する。

 前項の条例又は規則は、この法律の施行の日から二年以内に、この法律の規定に適合するよう整備されなければならない。

(既存の公法人の取扱い)

第六条 この法律の施行の際、現に存する次の法人は、それぞれこの法律に基づく法人とみなす。

一 独立行政法人土木研究所本法第十一編第二章(土木研究所)

二 独立行政法人水資源機構本法第十一編第三章(水資源機構)

三 独立行政法人下水道事業団本法第十一編第四章(下水道事業団)

四 独立行政法人都市再生機構本法第十一編第五章(都市再生機構)

(既存計画の効力)

第七条 この法律の施行前に定められた国土形成計画、都市計画、農業振興地域整備計画その他これに類する計画は、この法律に基づく計画とみなす。

 前項の計画の変更又は更新は、この法律の定める手続によって行う。

(罰則に関する経過)

第八条 この法律の施行前に行われた行為については、なお従前の例による。

 この法律の施行後においては、旧法に基づく罰則規定に相当するものは、この法律の規定によるものとする。

(特例法の整理)

第九条 次に掲げる特例法は、この法律の施行の日において廃止する。

一 公有地拡大推進法

二 地価公示法

三 歴史的風致維持向上法

四 都市緑地法

五 都市再生特別措置法

六 首都圏整備法

七 近畿圏整備法

八 中部圏開発整備法

九 農住組合法

十 優良田園住宅促進法

十一 防災集団移転促進法

十二 被災市街地復興特別措置法

十三 港湾整備促進法

十四 外貿埠頭公団法

十五 関西国際空港特別措置法

十六 国管理空港運営法

(国土データ・地籍整備の統合)

第十条 この法律の施行にあわせ、国土交通大臣は、地籍、土地利用、建築、災害、水資源、交通及び農業基盤に関するデータを統合管理する「国土統合データベース」を整備しなければならない。

 前項のデータベースは、国・地方公共団体・独立行政法人が共同して利用できるものとする。

(国土計画及び国会報告)

第十一条 国土交通大臣は、この法律の施行後五年ごとに、国土の利用、保全及び再生の状況について評価を行い、その結果を国会に報告しなければならない。

 評価に基づき、国土形成計画の改定を行う場合には、国会への報告及び公表を経るものとする。

(委任)

第十二条 この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

別表第一 一括廃止法令一覧(計45法)

分野廃止される現行法名国土基本国土利用計画法、土地基本法、国土形成計画法土地制度土地収用法、公有地拡大推進法、大深度地下法都市計画都市計画法、都市再開発法、都市公園法、景観法、古都保存法、都市緑地法水資源河川法、運河法、水資源開発促進法、特定多目的ダム法、水源地域対策特措法、海岸法農地農地法、土地改良法、農業振興地域整備法、農地中間管理事業法、市民農園法建築・取引宅地建物取引業法、宅地造成規制法、不動産鑑定評価法、新住宅市街地開発法、優良田園住宅法防災砂防法、地すべり防止法、急傾斜地崩壊防止法、防災集団移転促進法、被災市街地復興特措法、都市河川浸水対策法港湾・空港港湾法、港湾整備促進法、外貿埠頭法、空港法、成田空港会社法、関空特措法、国管理空港運営法機関土木研究所法、水資源機構法、下水道法、下水道事業団法、都市再生機構法

(題名の整理)

第十三条 この法律は、「国土法」と称する。

【制定趣旨(附帯解説)】本法は、土地、都市、水、農地、建築及び防災に関する諸制度を一体化し、国土を「統合的に設計・運営・再生するための基本法」として制定するものである。

これにより、戦後の個別法体系を包括的に再編し、国土を空間・時間・資源の三軸で運営する国家OS法体系が確立される。

これをもって、国土法(統合整理版)全文構造:第一編〜第十一編+附則完結です。

次段として、必要に応じて「【統合改正リスト】(他法への読み替え・関連法修正)」または「【新旧対照条文】(例:都市計画法・農地法)」を作成し、立法審査フェーズに移行可能です。