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教育法 条文全文Lex50 · 46/50 · 私案条文

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第一条(目的)

〈引用:教育基本法第一条〉教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

〈審査コメント〉現行法の「人格の完成」「国家及び社会の形成者」という文理を維持しつつ、本統合法では「持続可能な公共社会」「次世代への継承責務」を明記することが望ましい。

また、「教育の目的」は「教育の理念」と分離されるべきであり、目的条文としては簡潔に保つ。

〈修正案〉教育は、人格の完成を目指し、公共の福祉の増進及び民主的かつ持続可能な社会の形成に寄与することを目的として行われるものとする。

〈関連法令〉日本国憲法第十三条(個人の尊重)

教育基本法第一条(現行)

国連SDGs目標四(質の高い教育)

第二条(教育の理念)

〈引用:教育基本法第二条〉教育の目標は、次に掲げる資質を養うことを旨として行われるものとする。

一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養うこと。

二 個人の価値を尊重し、自主及び自律の精神を養うこと。

三 職業及び生活に必要な能力を養うこと。

四 公共の精神を尊び、責任と協働を重んずる態度を養うこと。

五 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。

六 伝統と文化を尊重し、国と郷土を愛する態度を養うこと。

〈審査コメント〉理念条としての多項目列挙は現行法を踏襲する。ただし、教育を「生涯学習」「デジタル・情報環境」「国際理解教育」まで拡張する必要があるため、第七号・第八号を追加する。

〈修正案〉教育の目標は、次に掲げる資質を養うことを旨として行われるものとする。

一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養うこと。

二 個人の尊厳を尊重し、自主及び自律の精神を涵養すること。

三 職業及び社会生活に必要な能力を養うこと。

四 公共の精神を尊び、責任と協働を重んずる態度を育むこと。

五 生命を尊び、自然及び環境を保全し、持続可能な発展に寄与すること。

六 伝統と文化を尊重し、国及び地域社会を愛する心を育てること。

七 国際社会における相互理解と平和を重んずる精神を養うこと。

八 情報及び科学技術を適正に活用し、知識社会において創造的に生きる力を養うこと。

〈関連法令〉教育基本法第二条生涯学習推進法第二条情報教育推進法第一条(仮置)

第三条(教育の機会均等)

〈引用:教育基本法第四条〉すべて国民は、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける機会を与えられなければならない。

二 経済的理由によって教育上差別されないようにしなければならない。

三 国及び地方公共団体は、教育上における機会の均等を確保するため、奨学の措置その他の方策を講じなければならない。

〈審査コメント〉現行文を基礎としつつ、「デジタル環境下の教育アクセス」「障害及び多様性に基づく合理的配慮」を追加する必要がある。

また、「奨学の措置」を教育資金章(第七編)と接続。

〈修正案〉

一 すべて国民は、その能力及び意欲に応じて、等しく教育を受ける権利を有する。

二 経済的理由その他の事情により教育の機会を奪われることがないよう、国及び地方公共団体は必要な措置を講ずるものとする。

三 障害、性別、年齢、出自その他の事由による不当な差別的取扱いをしてはならない。

四 国及び地方公共団体は、情報通信技術その他の教育手段の整備を通じて、すべての者に学習機会へのアクセスを確保しなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第四条障害者基本法第十五条情報通信法第二条(教育アクセス条と連動)

第四条(義務教育)

〈引用:教育基本法第五条〉国民は、その保護する子に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

二 義務教育として行われる普通教育は、各個人の能力を伸ばし、健全な心身の発達を図ることを旨として行われなければならない。

三 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を維持向上する責務を負う。

〈審査コメント〉現行規定を維持。ただし、統合法では「義務教育機会確保法」との接続を踏まえ、「教育機会保障」の章見出しに連動させる。

「九年」の文言は憲法上の範囲に依存するため維持。

〈修正案〉

一 国民は、その保護する子に、九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

二 義務教育は、個人の能力を最大限に伸ばし、健全な心身の発達及び社会的自立を促すことを旨として行われなければならない。

三 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保するとともに、就学困難児その他の特別の事情に配慮した施策を講じなければならない。

〈関連法令〉日本国憲法第二十六条第二項義務教育機会確保法第一条学校教育法第十六条

第五条(男女共学)

〈引用:教育基本法第六条〉男女は、互いにその人格を尊重しつつ、共に学び、共に育つことを旨とする。

学校その他の教育施設は、原則として男女共学とする。

〈審査コメント〉現行法の理念を維持。ただし、「ジェンダー平等」「性自認・多様性」の表現を補う。

〈修正案〉男女その他性別の多様性を有する者は、互いにその人格を尊重しつつ、共に学び、共に育つことを旨とする。

学校その他の教育施設は、原則として男女共学とし、多様な性の尊重及び安心して学べる環境を確保しなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第六条男女共同参画社会基本法第四条学校教育法施行規則第百八条(施設環境基準)

第六条(学校教育と家庭・地域)

〈引用:教育基本法第七条〉家庭教育は、子の人格形成の基礎として重要な役割を有する。

保護者は、子の教育について第一義的責任を有する。

国及び地方公共団体は、家庭教育を支援する施策を講じなければならない。

社会教育は、家庭及び学校と相まって行われるものとする。

〈審査コメント〉本統合法では、「家庭」「地域」「統合公共施設」を含む生涯教育体系との接続を意識し、「教育共同体」の概念を導入する。

〈修正案〉家庭は、子の人格形成の基礎として重要な役割を有し、保護者は子の教育について第一義的責任を負う。

国及び地方公共団体は、家庭教育及び地域教育の支援に努め、学校、地域及び社会が相互に連携して教育を行う体制を整備しなければならない。

学校、家庭及び地域は、相互の理解と協力のもとに教育共同体を形成するものとする。

〈関連法令〉教育基本法第七条社会教育法第一条統合公共施設法(将来法)第二条(教育・文化連携条)

第七条(学校教育)

〈引用:教育基本法第六条〉学校は、教育の目的を実現するための基本的な機関として、体系的な教育を行うものとする。

二 学校の種類は、法律で定める。

三 学校は、教育の目的を実現するため、教育上の自主性、自律性及び創意を尊重して行われなければならない。

〈審査コメント〉現行条の趣旨は維持。ただし、統合法では「学校教育法」第二編との体系連続を明確にする必要がある。

また、教育課程の自主性・デジタル教材・地域連携の概念を補足する。

〈修正案〉

一 学校は、教育の目的を実現するための基本的な教育機関として、体系的かつ計画的に教育を行うものとする。

二 学校の種類及び設置基準は、法律で定める。

三 学校は、教育の自主性及び創意を尊重し、地域、家庭及び社会との連携を図りつつ、学習の成果を適正に評価しなければならない。

四 学校は、情報通信技術を活用し、すべての児童生徒等に教育の機会を確保するよう努めなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第六条学校教育法第一条学校情報化推進法第一条

第八条(大学)

〈引用:教育基本法第七条〉大学は、学術の中心として、広く知識を授け、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。

二 大学は、その目的を実現するため、自主性を尊重して運営されなければならない。

〈審査コメント〉本統合法では「高等教育・大学法人・研究機構法」等との整合を図り、憲法第二十三条「学問の自由」の接続を明示する。

また、「大学の社会的責務」および「産学連携・地域貢献」を付加する。

〈修正案〉

一 大学は、学術の中心として、知識を体系的に教授研究し、真理の探究を通じて人類の福祉と社会の発展に寄与することを目的とする。

二 大学は、その使命を達成するため、学問の自由を尊重し、教育研究上の自主性を保持しなければならない。

三 大学は、産業、行政及び地域社会との連携を通じ、知識の創造及び普及を推進するものとする。

〈関連法令〉教育基本法第七条国立大学法人法第一条日本国憲法第二十三条(学問の自由)

第九条(私立学校)

〈引用:教育基本法第八条〉私立学校は、公共の福祉に適合するよう、その特性に応じた教育を行うものとする。

国及び地方公共団体は、私立学校教育の振興に努めなければならない。

〈審査コメント〉「私学助成・私学共済」と連携するため、「公共性の確保」「経営の透明性」等を加筆。

現行の「私立学校法」体系に整合。

〈修正案〉私立学校は、その建学の精神に基づきつつ、公共の福祉に適合するよう教育を行うものとする。

国及び地方公共団体は、私立学校の自主性を尊重しつつ、その振興、教育条件の整備及び経営の健全性確保に努めなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第八条私立学校法第一条私学助成法第一条

第十条(教員)

〈引用:教育基本法第九条〉法律に定める学校の教員は、自己の使命を自覚し、不断に研究と修養に努めなければならない。

二 国及び地方公共団体は、教員がその職責を遂行するにふさわしい身分上の処遇を受けるよう努めなければならない。

〈審査コメント〉教職員制度(第三編)との接続条。

「専門職としての地位」「人事・研修・安全配慮」および「教員による教育安全義務(性暴力防止条)」への布石を加える。

〈修正案〉

一 教育職員は、教育の専門職としての使命を自覚し、人格の完成及び教育の質の向上を図るため、不断に研究と修養に努めなければならない。

二 国及び地方公共団体は、教育職員がその職責を誠実に遂行するために必要な研修及び環境を整備し、その身分、待遇及び安全を保障するよう努めなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第九条教育職員免許法第一条教員研修センター法第一条(廃止予定)

第十一条(政治教育)

〈引用:教育基本法第十四条〉良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。

学校は、特定の政党の支持に偏するなど、政治的中立性を逸脱してはならない。

〈審査コメント〉現行条の趣旨を保持しつつ、「政治的表現の自由」と「教育現場の安全保障的中立」を峻別。

「教育の自由」と「中立性確保法(第一編第三章)」に整合させる。

〈修正案〉

一 教育においては、民主主義の基礎となる政治的教養を尊重し、国民が公共の意思形成に主体的に参加する能力を育てなければならない。

二 学校その他の教育機関は、政治的中立を保持し、特定の思想又は政党の支持若しくは反対を目的として教育を行ってはならない。

〈関連法令〉教育基本法第十四条教育の政治的中立確保法第一条公職選挙法第百三十七条

第十二条(宗教教育)

〈引用:教育基本法第十五条〉宗教に関する寛容の態度及び宗教に関する一般的教養は、教育上尊重されなければならない。

学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。

〈審査コメント〉憲法第二十条との整合を保持。

「多文化共生・宗教理解教育」の理念を追加。

〈修正案〉

一 宗教に関する理解及び寛容の態度は、文化及び人権の尊重に資するものとして、教育上重視されなければならない。

二 学校及び教育機関は、特定の宗教のための宗教教育その他の宗教的活動を行ってはならない。ただし、宗教に関する文化的又は歴史的教育は妨げない。

〈関連法令〉教育基本法第十五条日本国憲法第二十条文化芸術推進基本法第一条(関連)

第十三条(社会教育・生涯学習)

〈引用:教育基本法第十二条〉国及び地方公共団体は、社会教育の振興に努めるとともに、学校教育と社会教育が相互に連携するよう施策を講じなければならない。

〈審査コメント〉現行条を生涯学習推進法・統合公共施設法と接続。

また「生涯にわたる学習権」および「成人教育・地域教育施設」の概念を追加。

〈修正案〉

一 国及び地方公共団体は、生涯にわたる学習の機会を確保し、社会教育及び学校教育の連携を推進する施策を講じなければならない。

二 国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の教育文化施設を整備し、これらを相互に連携させることにより、地域における学習機会を充実させるものとする。

〈関連法令〉教育基本法第十二条社会教育法第一条統合公共施設法(将来法)第三条

第十四条(教育行政)

〈引用:教育基本法第十六条〉教育は、不当な支配に服することなく、法律の定めるところにより行われる。

国及び地方公共団体は、教育の振興を図るため、財政上、施設上その他必要な措置を講じなければならない。

〈審査コメント〉統合法では、教育行政組織(文部科学省・教育委員会・地方公共団体・大学法人)の全体原則条に位置付ける。

また、教育の「独立性」と「説明責任(アカウンタビリティ)」を両立する文言を追記。

〈修正案〉

一 教育は、不当な支配に服することなく、法律の定めるところにより行われる。

二 国及び地方公共団体は、教育の振興及び均衡ある発展を図るため、財政上、施設上及び人的措置を講じなければならない。

三 教育行政は、教育の自主性及び中立性を尊重しつつ、その成果及び方針について国民に説明する責務を負う。

〈関連法令〉教育基本法第十六条地方教育行政法第一条行政通則法第三条(説明責任)

第十五条(国際協力・国際理解教育)

〈引用:教育基本法第十条〉国及び地方公共団体は、教育の国際交流及び協力を推進するよう努めなければならない。

〈審査コメント〉現行条文を拡張し、「日本語教育推進法」「在外教育施設振興法」「留学生支援」を包括。

統合法における「教育外交・文化外交条」としての性格を持つ。

〈修正案〉国及び地方公共団体は、教育に関する国際交流及び協力を推進し、相互理解及び平和の維持に寄与するよう努めなければならない。

また、外国人のための日本語教育、留学生の受入れ、並びに在外教育施設の整備に関し、必要な施策を講じなければならない。

〈関連法令〉教育基本法第十条日本語教育推進法第一条在外教育施設振興法第一条

第十六条(情報教育及びAI時代への対応)【新設】〈審査コメント〉教育基本法には明文規定なし。統合法ではICT教育章(第二編第九章)への橋渡し条。

AI・情報社会における「リテラシー」「創造的利用」「倫理教育」を基本法レベルで定義する。

〈修正案〉国及び地方公共団体は、情報通信技術及び人工知能の進展に対応し、国民が主体的かつ倫理的に情報を活用し、創造的に学ぶ能力を育成するための教育施策を推進しなければならない。

〈関連法令〉学校情報化推進法第一条情報法第二十条(情報倫理教育)

共通試験法第三条(AI評価体系)

第十七条(施行及び経過措置)

〈引用:教育基本法第十七条〉この法律は、公布の日から施行する。

〈審査コメント〉統合法の附則に委ねるが、本編では経過規定へのリンクを明記する。

〈修正案〉この法律の施行期日及び経過措置は、附則に定める。

〈関連法令〉教育基本法第十七条教育法附則(統合法)

第二編 学校教育制度】

第一章 総則

(学校教育の体系)

第十八条 学校教育は、教育の目的を実現するため、幼児教育、小学校教育、中学校教育、高等学校教育及び大学教育の各段階において、体系的かつ連続的に行われるものとする。

 学校教育の各段階は、児童生徒等の心身の発達段階に応じ、人格の完成を目指す教育を行うことを旨とする。

(学校の種類)

第十九条 学校は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

 前項のほか、法律で定めるところにより、専修学校及び各種学校を設けることができる。

(教育課程の基準)

第二十条 学校教育における教育課程は、文部科学大臣が定める基準に従い、各学校の校長が編成し、児童生徒等の実情に応じて実施するものとする。

 教育課程は、知識、技能、思考力、判断力、表現力及び学びに向かう力を総合的に育成することを目的とする。

 教育課程の編成及び実施に当たっては、情報通信技術の活用並びに多様な学習形態を取り入れるよう努めなければならない。

(学校教育の原則)

第二十一条 学校教育は、政治的中立及び宗教的中立を保持し、差別のない教育環境を確保しなければならない。

 学校は、児童生徒等の人権を尊重し、いじめ、虐待、性暴力その他の不当な取扱いの防止に努めなければならない。

 学校は、地域及び家庭と連携して教育を行うものとする。

第二章 義務教育

(義務教育の範囲)

第二十二条 義務教育は、小学校及び中学校における九年の普通教育をいう。

(就学の義務)

第二十三条 国民は、その保護する子に、義務教育を受けさせる義務を負う。

 国及び地方公共団体は、義務教育を無償とし、教育の機会を確保する責務を負う。

(教育内容)

第二十四条 義務教育においては、児童生徒の基礎的能力を培い、個性を伸ばし、公共の精神及び社会的自立を養うことを旨とする。

(義務教育機会確保)

第二十五条 国及び地方公共団体は、就学困難な児童生徒その他特別の事情を有する者に対し、夜間中学、通信制課程その他適切な教育機会を確保するための施策を講じなければならない。

 前項の施策に当たっては、民間教育機関及び非営利団体との連携を図るものとする。

第三章 高等学校教育

(目的)

第二十六条 高等学校における教育は、義務教育の成果を基礎として、深い教養と専門的知識を培い、社会における自立及び創造的活動に資することを目的とする。

(教育課程の多様化)

第二十七条 高等学校における教育課程は、全日制、定時制及び通信制により行うものとする。

 国及び地方公共団体は、社会の変化及び学習者の多様な需要に応じ、高等学校教育の柔軟な運営を図る施策を講じなければならない。

(就学支援)

第二十八条 国は、経済的理由により高等学校等への就学が困難な者に対し、就学支援金その他の経済的援助を行うものとする。

 前項の措置の実施に当たっては、教育資金・学生支援に関する規定に基づくものとする。

第四章 特別支援教育

(目的)

第二十九条 特別支援教育は、障害のある児童生徒等がその能力及び可能性を最大限に伸ばし、自立と社会参加を実現することを目的とする。

(実施体制)

第三十条 国及び地方公共団体は、特別支援学校の設置及び運営に関し、専門的知識を有する教職員の配置及び教材の整備を行うものとする。

 学校は、障害のある児童生徒等に対し、合理的配慮を行い、教育を受ける機会を確保しなければならない。

(地域連携)

第三十一条 特別支援学校は、地域の学校、医療機関、福祉施設その他の関係機関と連携し、地域全体で障害児教育を支援する体制を整備するものとする。

第五章 学校給食及び保健

(学校給食)

第三十二条 学校給食は、児童生徒の健全な心身の発達及び正しい食習慣の形成を図ることを目的とし、学校教育の一環として実施するものとする。

 国及び地方公共団体は、学校給食の安全及び栄養管理の基準を定め、必要な経費の一部を負担するものとする。

(学校保健)

第三十三条 学校は、児童生徒等の健康を保持増進するため、定期の健康診断、感染症の予防及び環境衛生の管理を行わなければならない。

 国及び地方公共団体は、学校保健の充実のため、医療機関及び保健所との連携体制を整備するものとする。

第六章 学校の安全及び人権

(安全の確保)

第三十四条 学校は、災害、事故、犯罪及びいじめ等から児童生徒等を保護するため、施設、組織及び訓練の整備を行わなければならない。

(いじめ及び暴力の防止)

第三十五条 学校及び設置者は、いじめ、虐待、体罰その他の不当な行為を防止し、早期に対応するための方針及び体制を整備しなければならない。

 国及び地方公共団体は、必要な支援及び専門人材の育成を行うものとする。

(性暴力の防止)

第三十六条 教育職員その他の者は、児童生徒等に対し、性的行為その他これに類する不当な行為をしてはならない。

 学校設置者は、性暴力防止及び通報制度の整備、並びに被害者の保護に関する措置を講じなければならない。

第七章 教育の情報化

(ICT教育の推進)

第三十七条 国及び地方公共団体は、情報通信技術を活用した教育を推進し、児童生徒等の情報活用能力及び情報倫理の涵養を図るものとする。

 学校は、教育の内容及び方法に応じ、情報機器及び学習支援システムを適切に活用しなければならない。

(デジタル教材及び学習情報の保護)

第三十八条 学校は、デジタル教材及び教育データの取扱いについて、児童生徒等の個人情報の保護を確保するよう努めなければならない。

 国及び地方公共団体は、教育データの標準化及び安全な共有を促進するため、必要な基準を定めるものとする。

第八章 学校運営及び評価

(学校運営)

第三十九条 学校は、校長の管理の下において教育活動を行い、職員及び保護者との協働により教育の質の向上に努めなければならない。

 学校運営の基本方針は、教育委員会又は設置者が定める。

(学校評価)

第四十条 学校は、教育活動及び経営の状況について自己評価を行い、その結果を公表しなければならない。

 国及び地方公共団体は、学校評価に関する指針を策定し、成果の共有及び改善を図るものとする。

第九章 附則関係・経過規定

(既存法の整理)

第四十一条 この編の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止し、または本法に統合する。

一 学校給食法

二 義務教育機会確保法

三 高等学校就学支援金法

四 特別支援学校就学奨励法

五 いじめ防止対策推進法

六 学校情報化推進法

七 学校安全法

(経過措置)

第四十二条 この編の施行前に設立された学校及び教育課程に関する規定は、当分の間、旧法によるものとする。

 前項の学校は、本法に適合するよう、施行の日から五年以内に必要な措置を講じなければならない。

第三編 教職員制度】

第一章 総則

(目的)

第四十三条 この編は、教育職員の資格、任用、研修及び服務に関する基本事項を定め、教育の専門性及び公共性を確保するとともに、児童生徒等の学習権を保障することを目的とする。

(定義)

第四十四条 この法律において「教育職員」とは、法律に定める学校において教育に従事する教諭、助教諭、講師、校長、教頭その他これらに準ずる者をいう。

 大学及び高等専門学校において教育又は研究に従事する者を「大学教員」という。

 学校教育以外の社会教育施設等において教育に従事する者は、「社会教育職員」として別に定める。

(職責)

第四十五条 教育職員は、児童生徒等の人格の成長を支援し、その自立及び社会的責任を育成することを使命とする。

 教育職員は、教育の専門職としての自覚を持ち、誠実に職務を遂行しなければならない。

第二章 免許及び資格

(免許制度)

第四十六条 教育職員として採用されるには、文部科学大臣又は都道府県教育委員会が付与する教育職員免許状を有することを要する。

 免許状は、学校の種類及び教科に応じて普通免許状、特別免許状及び臨時免許状に区分する。

(免許の要件)

第四十七条 免許状の授与を受けるには、所定の学位及び単位の修得並びに教育実習の履修を要する。

 特別免許状は、教育上特に優れた知識又は経験を有する者に対し、都道府県教育委員会が授与することができる。

(免許の有効期間及び更新)

第四十八条 免許状の有効期間は十年とし、教育職員は、当該期間ごとに更新講習又は研修を受けなければならない。

 更新講習の内容、方法及び手続は、文部科学省令で定める。

(免許の停止及び失効)

第四十九条 教育職員が法令に違反し、又は教育職員としての品位を著しく失う行為をしたときは、文部科学大臣又は都道府県教育委員会は、その免許状を取り消し、又は一定期間その効力を停止することができる。

 刑事事件により禁錮以上の刑に処せられた者は、その免許状を当然に失う。

第三章 任用及び人事

(採用)

第五十条 教育職員の採用は、能力主義に基づき、公正に行わなければならない。

 地方公共団体は、採用試験及び人物評価において、教育職員としての資質及び倫理性を重視しなければならない。

(人事異動)

第五十一条 教育職員の人事異動は、教育の均衡ある発展及び教職員の資質向上を目的として行われるものとする。

 教員の転任、転出及び出向は、児童生徒等の教育に支障を生じないよう配慮して行わなければならない。

(大学教員の任期)

第五十二条 大学教員は、学問の自由及び大学の自主性を尊重しつつ、教育研究上の成果に基づいて任期を定めることができる。

 大学教員の任期の基準及び再任手続は、大学の規程で定めるものとする。

第四章 勤務条件及び研修

(勤務時間及び休暇)

第五十三条 教育職員の勤務時間、休暇その他勤務条件は、教育の特性を考慮して定めるものとする。

 地方公共団体は、教職員の負担軽減及び教育活動の質の向上を図るため、勤務環境の改善に努めなければならない。

(研修)

第五十四条 教育職員は、常に教育及び専門に関する知識技能を研修により高める責務を負う。

 国及び地方公共団体は、教育職員の初任者研修、中堅者研修及び管理職研修の体系的実施に努めなければならない。

 大学及び民間教育機関は、教員研修の機会を提供し、教育人材の資質向上に協力するものとする。

(研究の自由)

第五十五条 教育職員は、教育上必要な研究及び創意工夫を行う権利を有する。ただし、その結果が児童生徒等の教育上の利益を害してはならない。

第五章 服務及び倫理

(服務の原則)

第五十六条 教育職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、法令、服務規律及び校長の職務上の命令に従わなければならない。

 教育職員は、政治的中立性を保持し、特定の政党のために教育活動をしてはならない。

(秘密の保持)

第五十七条 教育職員は、在職中はもとより退職後においても、職務上知り得た児童生徒等及び教職員に関する秘密を漏らしてはならない。

(倫理規定)

第五十八条 教育職員は、教育の公共性及び信頼を損なう行為をしてはならない。

 教育職員は、児童生徒等に対する体罰、ハラスメント、性的行為その他教育者として不適切な行為を行ってはならない。

 国及び地方公共団体は、教育職員の倫理確立のため、倫理指針を策定し、教育職員に周知しなければならない。

第六章 教育職員に対する安全及び救済

(職場の安全)

第五十九条 学校設置者は、教育職員の心身の健康を保持するため、安全な勤務環境の確保及び長時間勤務の是正に努めなければならない。

(性暴力及び不祥事への対応)

第六十条 教育職員による性暴力、児童生徒へのわいせつ行為その他の不祥事があった場合には、設置者は速やかに関係機関に通報し、再発防止のための措置を講じなければならない。

 文部科学大臣は、教育職員による不祥事の再発防止のため、情報共有制度を整備し、全国的な指導監督を行うものとする。

(教育職員の保護)

第六十一条 国及び地方公共団体は、教育職員が児童生徒等からの暴力、脅迫又は過度の苦情等により危険又は精神的負担を受けた場合において、必要な支援及び相談体制を設けなければならない。

第七章 定数及び配置基準

(教職員定数)

第六十二条 国は、教育水準の均衡を図るため、学校種別及び学級規模に応じた教職員の標準定数を定めなければならない。

 地方公共団体は、前項の基準を参酌し、当該区域の教育需要に応じて教職員を配置するものとする。

(少人数教育)

第六十三条 国及び地方公共団体は、児童生徒等の発達段階及び教育の効果を考慮し、少人数学級の編制及びチーム・ティーチングの推進に努めなければならない。

第八章 雑則及び経過措置

(資格喪失の通知)

第六十四条 教育職員が免許失効又は懲戒免職となった場合には、都道府県教育委員会は、その旨を文部科学大臣に報告し、全国的な情報管理制度に登録しなければならない。

(経過措置)

第六十五条 この編の施行前に授与された教育職員免許状は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 旧法に基づく教員研修又は任期制度に関する規定は、施行の日から五年以内に本法に適合するよう整備するものとする。

第四編 大学及び高等教育】

第一章 総則

(目的)

第六十六条 この編は、大学及びその他の高等教育機関の設置、運営及び教育研究に関する基本事項を定め、学問の自由及び教育研究の自律を確保するとともに、知識の創造及び人類社会の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第六十七条 この法律において「大学」とは、学術の中心として、学問の理論及び応用を教授研究し、深く専門の学芸を教授することを目的とする学校をいう。

 この法律において「高等教育機関」とは、大学、高等専門学校、短期大学、専門職大学及び専門職短期大学をいう。

 大学院は、大学に附属して設けるものとする。

(基本理念)

第六十八条 大学及び高等教育は、学問の自由を基礎として、真理の探究、知識の継承及び社会への貢献をその使命とする。

 大学は、教育研究の成果を社会に還元し、国際的視野に立って人材を養成するものとする。

 大学は、公共性及び自律性を調和させつつ、学生及び教職員の自由と責任のもとに運営されなければならない。

第二章 設置及び運営

(設置)

第六十九条 大学は、国、公立又は私立により設置することができる。

 大学の設置は、文部科学大臣の認可を受けなければならない。

 大学の設置認可に当たっては、教育研究の目的、施設設備、財務基盤及び教員組織が基準に適合することを要する。

(法人の設立)

第七十条 国立大学は、国立大学法人として設置する。

 国立大学法人は、法人格を有し、教育研究その他大学運営に関する事務を自らの責任において行うものとする。

 国立大学法人の組織及び運営に関する事項は、政令で定める。

(大学の組織)

第七十一条 大学には、学部、大学院、附置研究所、附属学校その他教育研究に必要な組織を置くことができる。

 大学は、教育研究の特性に応じて、学際的又は分野横断的な組織を設置することができる。

 大学には、学長、教授、准教授、講師、助教及び職員を置く。

(運営の原則)

第七十二条 大学は、学長を中心とするガバナンス体制の下に運営されなければならない。

 学長は、大学を代表し、教育研究及び経営を統括する。

 大学は、教職員、学生及び学外有識者の参加による合議体を設け、運営の透明性を確保するものとする。

(大学評価)

第七十三条 大学は、その教育研究の状況及び経営の成果について、自己点検及び評価を行い、その結果を公表しなければならない。

 文部科学大臣は、大学の評価結果に基づき、必要な助言又は指導を行うものとする。

第三章 教育及び研究

(教育の目的)

第七十四条 大学における教育は、学問の理論及び応用を教授し、広い視野と深い専門性を有する人材を育成することを目的とする。

 大学の教育課程は、全人的教養教育及び専門教育の調和を図るものとする。

(研究の自由)

第七十五条 大学における研究は、学問の自由の下に行われる。

 大学は、研究の成果を公開し、学術の進展及び社会的課題の解決に資するよう努めなければならない。

(産学官連携)

第七十六条 大学は、産業界、行政機関及び地域社会との連携を図り、教育研究の成果を社会実装することにより、国民経済及び地域の発展に寄与するものとする。

 大学は、産学官連携活動に関し、学術の独立性及び公共性を損なわないよう留意しなければならない。

(学位の授与)

第七十七条 大学は、学位授与の基準に従い、所定の課程を修了した者に学士、修士又は博士の学位を授与する。

 独立行政法人大学改革・学位授与機構は、大学以外の教育機関で一定の学修を修了した者に対して、審査の上、学位を授与することができる。

 学位の授与及び取消しに関する手続は、政令で定める。

第四章 大学院教育

(目的)

第七十八条 大学院は、学術の理論及び応用を深く教授研究し、高度な専門的能力及び研究能力を有する人材を養成することを目的とする。

(課程)

第七十九条 大学院には、修士課程、博士課程及び専門職学位課程を置く。

 専門職学位課程は、職業上高度の専門的能力を養成することを目的とする。

(大学院の連携)

第八十条 大学院は、国内外の大学、研究機関及び企業との連携の下に、共同教育及び共同研究を行うことができる。

 国及び地方公共団体は、大学院の国際的共同教育・研究を推進する施策を講じなければならない。

第五章 特別の高等教育機関

(高等専門学校)

第八十一条 高等専門学校は、中学校教育の基礎の上に、工業、商業その他の実践的技術を教授し、創造的技術者を養成することを目的とする。

 高等専門学校は、五年一貫の教育課程をもって行う。

(放送大学学園)

第八十二条 放送大学学園は、放送及び通信を利用して教育を行い、生涯学習及び高等教育の普及を図ることを目的とする。

 放送大学学園は、通信教育に係る学士及び修士の学位を授与することができる。

(沖縄科学技術大学院大学)

第八十三条 沖縄科学技術大学院大学は、自然科学の基礎研究及び応用研究を通じて、国際的な学術の発展及び地域振興に寄与することを目的とする。

 前項の大学院大学の組織及び運営に関する特例は、別に定める。

第六章 財政及び助成

(国の財政措置)

第八十四条 国は、大学及び高等教育の振興を図るため、予算の範囲内で経費の一部を負担又は補助することができる。

 財政上の支援は、教育研究の自主性及び学問の自由を損なわないように行われなければならない。

(私立大学等の助成)

第八十五条 国及び地方公共団体は、私立大学等に対し、その教育研究の質の向上及び経営の安定を目的として、補助金その他の支援を行うことができる。

 私立大学等は、助成を受けるに当たって、教育及び財務に関する情報を公表しなければならない。

(寄附及び基金)

第八十六条 大学は、教育研究の目的に資する寄附金を受け入れ、又は基金を設置することができる。

 寄附及び基金の運用は、透明かつ公正に行わなければならない。

第七章 国際交流及び留学生教育

(国際連携)

第八十七条 大学は、国際的な教育研究の交流を推進し、外国の大学等との共同教育及び学位授与を行うことができる。

 国は、国際連携教育に必要な法的枠組みを整備し、教育の国際的互換性を確保しなければならない。

(留学生教育)

第八十八条 大学は、留学生の受入れ及び教育に当たり、その学習機会の保障及び生活支援に配慮しなければならない。

 国及び地方公共団体は、留学生の受入促進及び在留支援に関する施策を講じなければならない。

(日本人学生の海外留学支援)

第八十九条 国及び地方公共団体は、日本人学生の海外留学を促進するため、奨学金、協定校交流及び単位互換制度の整備を行わなければならない。

第八章 附則関係・経過規定

(統合)

第九十条 この編の施行に伴い、次の法律は廃止し、又は本法に統合する。

一 国立大学法人法

二 学位授与機構法

三 放送大学学園法

四 沖縄科学技術大学院大学学園法

五 大学設置基準及び大学院設置基準(省令に移行)

(経過措置)

第九十一条 この編の施行前に設置された大学及び大学院に関する認可その他の処分は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 前項の大学は、本法に適合するよう、施行の日から五年以内に必要な措置を講じなければならない。

第五編 私立学校制度】

第一章 総則

(目的)

第九十二条 この編は、私立学校の設置、運営及び振興に関する基本事項を定め、教育の自由及び多様性を保障するとともに、公共性及び健全な発展を図ることを目的とする。

(定義)

第九十三条 この法律において「私立学校」とは、学校教育法に定める学校のうち、私人又は私法人が設置する学校をいう。

 この法律において「設置者」とは、学校法人その他の私立学校を設置し運営する法人をいう。

 この法律において「私立大学等」とは、大学、短期大学又は高等専門学校であって私立のものをいう。

(公共性の原則)

第九十四条 私立学校は、建学の精神に基づきつつ、公共の福祉に適合するよう教育を行い、教育の機会均等の実現に寄与しなければならない。

 国及び地方公共団体は、私立学校の自主性を尊重し、その振興及び教育条件の整備に努めなければならない。

第二章 設置及び運営

(設置)

第九十五条 私立学校は、文部科学大臣又は都道府県知事の認可を受けなければ設置することができない。

 設置認可の申請には、教育課程、施設設備、財務計画及び教職員体制を明らかにした設置計画書を添付しなければならない。

 認可に当たっては、教育の目的、財務の健全性及び公共性の確保を基準として審査するものとする。

(学校法人)

第九十六条 私立学校を設置する者は、学校法人でなければならない。ただし、特別の法律により設置が認められる場合は、この限りでない。

 学校法人は、教育研究の自由及び自主性を尊重しつつ、適正な会計及び管理を行わなければならない。

(役員)

第九十七条 学校法人には、理事長及び理事を置き、理事会をもって法人の業務を執行する。

 監事は、法人の業務及び会計を監査する。

 理事及び監事は、教育の公共性を損なう行為をしてはならない。

(運営の透明性)

第九十八条 学校法人は、毎事業年度の決算書、事業報告書及び財務情報を作成し、公表しなければならない。

 文部科学大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、報告を求め、又は指導若しくは助言をすることができる。

(大学の特例)

第九十九条 私立大学等の設置及び運営については、第四編(大学及び高等教育)の規定を準用する。

第三章 教職員及び共済制度

(教職員の地位)

第一〇〇条 私立学校の教職員は、教育の公共性を体現する者として、その身分及び職務上の地位が尊重されなければならない。

 学校法人は、教職員に対し、教育の目的を達成するために必要な勤務条件及び研修の機会を確保しなければならない。

(共済制度)

第一〇一条 日本私学振興・共済事業団は、私立学校教職員の福祉及び生活の安定を図るため、共済制度を運営する。

 共済制度は、退職手当、年金、医療、災害補償その他の給付を行うものとする。

 前項の給付に要する費用は、国、学校法人及び教職員の負担により賄う。

(安全配慮義務)

第一〇二条 学校法人は、教職員の心身の健康を保持し、安全で働きやすい環境を確保しなければならない。

 国及び地方公共団体は、私立学校における労働安全及びメンタルヘルス対策に関する支援を行うものとする。

第四章 財政及び助成

(国及び地方の助成)

第一〇三条 国及び地方公共団体は、私立学校の教育水準の維持向上及び経営の安定を図るため、予算の範囲内で補助金その他の財政的援助を行うことができる。

 助成は、教育の自主性を損なわないように行われなければならない。

(経常費補助)

第一〇四条 国は、私立学校の経常経費の一部を補助することができる。

 経常費補助の基準及び配分に関する事項は、文部科学省令で定める。

(設備費補助)

第一〇五条 国及び地方公共団体は、教育施設及び設備の整備に要する費用について、補助金又は貸付金を交付することができる。

 前項の補助又は貸付は、教育環境の改善及び災害復旧を目的として行うものとする。

(財務の適正化)

第一〇六条 学校法人は、補助金その他の公的資金の交付を受けた場合において、その経理を区分して管理し、目的外使用をしてはならない。

 国又は地方公共団体は、必要があるときは、当該資金の使途について監査を行うことができる。

第五章 監督及び罰則

(監督)

第一〇七条 文部科学大臣又は都道府県知事は、私立学校の運営が法令又は認可条件に適合しないと認めるときは、改善を命ずることができる。

 前項の命令に従わない場合において、教育上重大な支障があるときは、設置の認可を取り消すことができる。

(罰則)

第一〇八条 虚偽の申請その他不正の手段により設置認可を受けた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

 補助金又は貸付金を目的外に使用した者も、前項と同様とする。

第六章 附則関係・経過規定

(統合)

第一〇九条 この編の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止し、又は本法に統合する。

一 私立学校法

二 日本私学振興・共済事業団法

三 私学共済法

四 私学助成法

(経過措置)

第一一〇条 この編の施行前に設立された学校法人及び共済契約は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 旧法による手続及び認可は、本法の規定に適合する限り、その効力を有する。

第六編 社会教育及び生涯学習】

第一章 総則

(目的)

第一一一条 この編は、社会教育及び生涯学習に関する基本事項を定め、国民が生涯にわたり学習の機会を享受し、個人の充実及び公共の発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第一一二条 この法律において「社会教育」とは、学校の教育課程によらず、広く国民の自主的及び社会的な学習活動をいう。

 この法律において「生涯学習」とは、すべての人が生涯にわたって自己の能力を開発し、生活の向上及び社会の発展に資する学習をいう。

 この法律において「社会教育施設」とは、公民館、図書館、博物館、文化会館その他社会教育を行う施設をいう。

(基本理念)

第一一三条 社会教育及び生涯学習は、個人の尊厳及び多様な生き方を尊重し、自主性、創造性及び公共性を重んずるものとする。

 社会教育は、学校教育と相互に補完し、地域及び職場を通じて行われなければならない。

 生涯学習は、国及び地方公共団体、事業者及び住民が協働して推進するものとする。

第二章 社会教育

(国及び地方公共団体の責務)

第一一四条 国及び地方公共団体は、社会教育の振興を図るため、施設の整備、指導者の養成及び学習機会の提供に関する施策を総合的に推進しなければならない。

 国は、全国的な社会教育の基準及び指針を定めるものとする。

(社会教育主事等)

第一一五条 地方公共団体は、社会教育の専門的職員として、社会教育主事及び社会教育士を置くものとする。

 社会教育主事は、地域における教育活動の企画及び指導に従事する。

(公民館)

第一一六条 公民館は、地域住民の学習活動、文化活動及び交流活動を支援し、地域の教育、福祉及び防災の拠点として機能するものとする。

 地方公共団体は、地域の特性に応じて公民館の設置及び運営を行わなければならない。

(博物館・文化施設)

第一一七条 博物館、文化会館その他の文化施設は、教育及び文化の振興を目的として設置され、展示、講座及び体験活動を通じて国民の学習機会を拡充するものとする。

 国及び地方公共団体は、文化施設の連携及びネットワーク化を推進するものとする。

第三章 生涯学習

(推進体制)

第一一八条 国及び地方公共団体は、生涯学習の推進に関する計画を策定し、必要な施策を実施しなければならない。

 生涯学習施策の策定及び実施に当たっては、地域住民、教育機関、企業、NPO等の意見を聴取するものとする。

(学習機会の提供)

第一一九条 国及び地方公共団体は、生涯学習に資する講座、通信教育、放送教育及びオンライン教育の機会を提供しなければならない。

 生涯学習に関する情報は、デジタル技術を活用して広く提供されなければならない。

(学習成果の認定)

第一二〇条 国は、生涯学習によって得られた知識及び技能を客観的に評価し、資格その他の形で認定する制度を整備するものとする。

 生涯学習の成果の認定は、共通試験法及び大学教育体系と接続して行われるものとする。

(地域学習施設)

第一二一条 地方公共団体は、地域住民が学び、交流し、文化活動を行うための施設(統合公共施設を含む)を整備し、これを生涯学習の拠点として活用しなければならない。

 前項の施設には、図書館、情報センター、学習室及び文化ホールを置くことができる。

第四章 図書館及び読書活動

(図書館の役割)

第一二二条 図書館は、知識及び文化の普及並びに学習活動の支援を目的として設置される。

 図書館は、資料及び情報を収集し、整理し、及び提供することにより、国民の知的活動を支えるものとする。

(設置)

第一二三条 国及び地方公共団体は、公共図書館、学校図書館及び大学図書館を整備し、その連携及び相互利用を促進しなければならない。

 学校図書館は、児童生徒の読書習慣の形成及び学習支援を目的とし、司書教諭を置くものとする。

(子どもの読書活動)

第一二四条 国及び地方公共団体は、子どもの読書活動を推進するため、家庭、学校及び図書館の協力体制を整備しなければならない。

 学校及び図書館は、子どもの年齢及び発達段階に応じた読書機会を提供するよう努めなければならない。

(視覚障害者等への対応)

第一二五条 国及び地方公共団体は、視覚障害者その他読書に困難を有する者に対し、点字図書、録音図書、電子書籍等を通じて読書機会を確保しなければならない。

 図書館は、バリアフリーな情報提供体制を整備しなければならない。

第五章 日本語教育

(目的)

第一二六条 日本語教育は、日本語を母語としない者が社会の構成員として自立し、文化の多様性を尊重しつつ共生することを目的として行われる。

(推進体制)

第一二七条 国は、日本語教育の総合的推進に関する基本方針を定め、日本語教育機関及び関係機関の認定、支援及び監督を行うものとする。

 地方公共団体は、地域の外国人住民に対し、日本語教育の機会及び相談支援体制を整備するものとする。

(教育機関の認定)

第一二八条 日本語教育を行う機関は、文部科学大臣の認定を受けなければならない。

 認定に当たっては、教育課程、教員資格、施設及び経営基盤が基準に適合することを要する。

(在外教育施設)

第一二九条 国は、海外に在住する日本人及び日本語学習者に対する教育を確保するため、在外教育施設の設置、運営及び支援を行うものとする。

 前項の施設は、現地政府及び教育機関と協力し、双方向的な教育交流を推進するものとする。

第六章 国際連携及び文化交流

(国際教育協力)

第一三〇条 国は、教育及び文化に関する国際協力を推進し、開発途上地域その他の国々に対する教育支援及び専門人材の派遣を行うものとする。

 地方公共団体は、国際姉妹都市等との連携を通じて地域レベルの国際教育交流を促進するものとする。

(文化芸術教育)

第一三一条 国及び地方公共団体は、音楽、美術、演劇、伝統文化その他の文化芸術を通じた教育活動を支援し、国民の創造性及び感性の涵養を図らなければならない。

 文化施設は、教育機関及び地域社会と連携して、文化芸術の教育的普及に努めるものとする。

第七章 附則関係・経過規定

(統合)

第一三二条 この編の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止し、又は本法に統合する。

一 社会教育法

二 生涯学習推進法

三 図書館法

四 学校図書館法

五 子ども読書活動推進法

六 日本語教育推進法

七 日本語教育機関認定法

八 在外教育施設振興法

(経過措置)

第一三三条 この編の施行前に設立された社会教育施設及び日本語教育機関は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 旧法による認定又は助成は、本法の規定に適合する限り、その効力を有する。

第七編 教育資金・学生支援】

第一章 総則

(目的)

第一三四条 この編は、教育の機会均等を確保するため、教育に要する資金の支援及び学生の生活の安定に関する基本事項を定め、教育の持続的発展を図ることを目的とする。

(基本理念)

第一三五条 教育資金の支援は、すべての者がその能力に応じて教育を受ける権利を保障する理念に基づき、公平かつ効率的に行われなければならない。

 教育資金は、国及び地方公共団体の責任において確保されるものとする。

 学生支援は、経済的支援のみならず、心理的、生活的及び社会的支援を含むものとする。

(国及び地方公共団体の責務)

第一三六条 国及び地方公共団体は、教育資金に関する政策を総合的に策定し、奨学金、授業料減免、共済及び給付制度の整備を図らなければならない。

 国は、教育資金の実態を定期的に調査し、その結果を公表するものとする。

第二章 日本学生支援機構

(設置)

第一三七条 独立行政法人日本学生支援機構(以下「機構」という。)は、学生に対する経済的支援、留学生の支援及び学生生活の安定を図るための事業を行うことを目的とする。

 機構は、法人格を有し、その業務を自らの責任において行うものとする。

(業務)

第一三八条 機構は、次に掲げる業務を行う。

一 奨学金の貸与及び給付

二 留学生に対する援助及び相談

三 学生宿舎その他学生生活支援施設の整備

四 教育資金に関する調査及び研究

五 その他文部科学大臣が必要と認める業務

(運営)

第一三九条 機構に、理事長及び理事を置く。理事長は、機構を代表し、その業務を統括する。

 機構は、事業年度ごとに事業報告書及び決算書を作成し、文部科学大臣に提出しなければならない。

 機構の業務及び会計は、会計検査院の検査を受ける。

第三章 奨学金制度

(給付型奨学金)

第一四〇条 国は、経済的理由により修学が困難な学生に対し、返還を要しない給付型奨学金を支給する。

 給付型奨学金の支給対象、額及び手続は、政令で定める。

(貸与型奨学金)

第一四一条 機構は、学生に対し、無利子又は低利の貸与型奨学金を実施する。

 貸与の条件、返還期間及び猶予制度については、学生の経済状況及び社会的事情を考慮して定めるものとする。

(返還免除)

第一四二条 奨学金の貸与を受けた者が、災害、疾病、失業その他やむを得ない事由により返還が困難となった場合には、返還を猶予し、又は免除することができる。

 教育又は公共的職務に従事した者に対する返還免除制度を設けることができる。

(保証及び代位弁済)

第一四三条 機構は、奨学金の返還債務について保証制度を設けることができる。

 保証機関が返還に代位弁済した場合において、当該学生は、保証機関に対して同額の債務を負うものとする。

第四章 授業料減免及び教育費支援

(授業料減免)

第一四四条 国及び地方公共団体は、経済的に困難な家庭の学生に対し、授業料及び入学金の減免を行うことができる。

 国立大学法人及び公立大学法人は、独自に授業料免除制度を設けることができる。

 私立大学等に対しても、同等の支援が行われるよう、国は必要な財政措置を講ずるものとする。

(教育バウチャー)

第一四五条 国は、教育費支援の多様化を図るため、教育バウチャー(教育費クーポン)制度を設けることができる。

 教育バウチャーは、一定の所得基準を満たす世帯に対して支給し、学校教育又は社会教育における授業料に充当することができる。

(緊急支援)

第一四六条 国及び地方公共団体は、災害、感染症その他の緊急事態に際し、学生及び保護者の教育費負担を軽減するため、特別支援金又は貸付金を支給することができる。

第五章 学生生活支援

(生活支援)

第一四七条 国及び地方公共団体は、学生の健康、安全及び福利を確保するため、学生相談、住宅、食堂及び医療の整備を行うものとする。

 大学及び高等教育機関は、学生相談室及びカウンセリング体制を整備しなければならない。

(共済制度)

第一四八条 学校団体共済は、学生及び生徒に対し、災害、事故、疾病等に係る共済給付を行うことを目的とする。

 共済は、学校、保護者及び学生の共同負担により運営される。

 共済の給付範囲及び金額は、文部科学省令で定める。

(留学生支援)

第一四九条 国及び機構は、留学生の受入れ及び生活支援を行い、奨学金、宿舎、就職支援その他必要な措置を講ずるものとする。

 留学生に対しては、日本語教育及び文化理解支援を併せて実施しなければならない。

第六章 財政及び監督

(財源)

第一五〇条 教育資金の支援に要する経費は、国庫及び地方公共団体の負担を原則とする。

 国は、教育資金勘定を特別会計に設け、奨学金、授業料減免及び共済の原資を一体的に管理するものとする。

(監督)

第一五一条 文部科学大臣は、機構及び共済の業務について、報告を求め、又は検査を行うことができる。

 機構又は共済が法令に違反した場合には、業務改善命令又は業務の停止を命ずることができる。

(情報公開)

第一五二条 国及び機構は、奨学金の貸与状況、返還率、授業料免除実績等に関する情報を定期的に公表しなければならない。

 教育資金の透明性及び公平性の確保に努めるものとする。

第七章 附則関係・経過規定

(統合)

第一五三条 この編の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止し、又は本法に統合する。

一 日本学生支援機構法

二 高等教育の修学支援新制度関連法

三 学校団体共済法

四 私学共済法の学生部分

(経過措置)

第一五四条 この編の施行前に実施された奨学金貸与契約及び共済契約は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 旧法に基づく返還及び給付は、本法の趣旨に適合する範囲で継続して行われるものとする。

第八編 特定分野教育振興】

第一章 総則

(目的)

第一五五条 この編は、産業、科学、地域、障害者及び食育に関する教育の振興に関する施策を総合的に推進し、もって社会及び経済の持続的発展に資することを目的とする。

(基本理念)

第一五六条 特定分野の教育振興は、国家的基盤の形成に資するものであり、学校教育、社会教育及び産業界の協力の下に行われなければならない。

 特定分野教育は、科学的根拠に基づき、地域の特性及び文化の多様性に配慮して推進されるものとする。

(国及び地方公共団体の責務)

第一五七条 国及び地方公共団体は、特定分野に関する教育の振興を図るため、研究開発、人材育成及び施設整備に関する計画を策定しなければならない。

 国は、必要に応じて基本方針を定め、その実施状況を公表する。

第二章 産業教育の振興

(目的)

第一五八条 産業教育は、産業及び経済の発展に必要な知識及び技能を養い、勤労の精神及び創造的実践力を育成することを目的とする。

(推進体制)

第一五九条 国及び地方公共団体は、産業教育の振興に関する計画を策定し、産業界、教育機関及び職業訓練機関の連携を推進するものとする。

 産業教育に関する施策は、産業基本法及び雇用法との整合の下に実施されなければならない。

(専門高校等の整備)

第一六〇条 地方公共団体は、地域産業に即した専門高等学校、専修学校及び職業能力開発施設の整備を推進する。

 国は、前項の施設整備に必要な財政上の措置を講ずるものとする。

(実習・インターンシップ)

第一六一条 高等学校、大学及び職業教育機関は、企業又は公共機関と連携し、実習、インターンシップ及び地域連携教育を実施するものとする。

 国は、教育機関と産業界の協働を支援する制度を整備しなければならない。

第三章 理科教育及び科学技術教育

(目的)

第一六二条 理科教育は、自然科学に関する理解を深め、論理的思考力及び探究心を養うことを目的とする。

 科学技術教育は、科学的発想に基づく課題解決能力を涵養し、技術革新を担う人材を育成することを目的とする。

(教育の推進)

第一六三条 国及び地方公共団体は、理科教育及び科学技術教育の推進に関する基本方針を定め、学校及び地域の教育活動を支援しなければならない。

 学校は、観察、実験及び探究活動を重視した教育を行い、科学的態度を涵養するものとする。

(教員の養成及び研修)

第一六四条 国は、理科及び科学技術教育を担う教員の専門性を高めるため、養成及び研修に関する施策を講ずる。

 大学及び教育委員会は、最新の科学技術動向を反映した研修を定期的に実施しなければならない。

(科学館・研究機関の活用)

第一六五条 科学館、博物館及び研究機関は、学校及び地域と連携して、科学技術教育の普及及び啓発に努めるものとする。

 国は、科学館ネットワークを整備し、研究機関との協働を推進する。

第四章 へき地教育及び地域教育

(目的)

第一六六条 へき地教育は、地理的又は社会的条件により教育機会が制限される地域において、教育の均衡ある発展を図ることを目的とする。

(学校の整備及び教職員配置)

第一六七条 地方公共団体は、へき地における学校の維持及び教育水準の確保を図るため、必要な施設整備及び教職員の配置を行わなければならない。

 国は、へき地教育に必要な財政的及び人的支援を行うものとする。

(遠隔教育)

第一六八条 国及び地方公共団体は、情報通信技術を活用した遠隔教育を推進し、へき地児童生徒の学習機会を確保するものとする。

 前項の教育は、教育法第二編(学校教育制度)及び第六編(社会教育)との整合を保って行われるものとする。

(地域教育)

第一六九条 地方公共団体は、地域資源、産業及び文化を活用した地域教育を推進し、地域の自立的発展に寄与するものとする。

 地域教育の実施に当たっては、住民参加及び世代間交流を重視するものとする。

第五章 障害者教育及び読書バリアフリー

(目的)

第一七〇条 障害のある児童、生徒及び学生が等しく教育を受ける権利を保障するため、教材、設備及び情報へのアクセシビリティを確保しなければならない。

(読書バリアフリー)

第一七一条 国及び地方公共団体は、視覚障害その他の理由により読書に困難を有する者が、必要な情報に容易にアクセスできるよう、デジタル図書、点字図書及び録音図書の整備を推進するものとする。

 国は、図書館、学校及び出版社との連携体制を構築し、アクセシブルな出版物の普及を図る。

(教材の普及)

第一七二条 文部科学大臣は、障害のある児童生徒の学習を支援するため、共通教材及び補助教材の標準化及び配布を行う。

 地方公共団体は、特別支援学校及び通常学校における合理的配慮を確保するものとする。

第六章 食育及び健康教育

(目的)

第一七三条 食育は、国民が生涯にわたり健全な食生活を営み、心身の健康及び豊かな人間性を育むことを目的とする。

 学校、家庭及び地域は、相互に連携し、食に関する教育活動を行うものとする。

(推進体制)

第一七四条 国及び地方公共団体は、食育推進計画を策定し、栄養教諭及び管理栄養士による教育の充実を図らなければならない。

 国は、学校給食法その他の関連法令との整合を図りつつ、食育の体系的推進を行う。

(安全・持続可能な食)

第一七五条 学校及び社会教育施設は、地産地消、食品ロス削減及び持続可能な農業・漁業に関する教育を行い、環境保全意識の涵養に努めるものとする。

 国は、食文化の継承及び国際的理解の促進に配慮した教材を整備する。

第七章 附則関係・経過規定

(統合)

第一七六条 この編の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止し、又は本法に統合する。

一 産業教育振興法

二 理科教育振興法

三 へき地教育振興法

四 視覚障害者等の読書環境整備推進法

五 食育基本法

(経過措置)

第一七七条 この編の施行前に実施された各種教育振興計画及び助成措置は、当分の間、旧法によるものとみなす。

 国及び地方公共団体は、本法施行の日から三年以内に、各分野教育振興計画を本法に基づき改定しなければならない。

附則】

第一章 施行期日及び経過措置

(施行期日)

第一七八条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において、政令で定める日から施行する。

 附則に基づく準備行為は、施行日前においても行うことができる。

(経過措置)

第一七九条 この法律の施行の際、現に存在する学校、教育機関及び教育関係法人は、当分の間、旧法に基づくものとみなす。

 前項の機関は、施行の日から五年以内に、本法の規定に適合するように組織及び規程を整備しなければならない。

 旧法に基づく教職員免許、認可、登録その他の行政処分は、本法の相当規定に基づく処分とみなす。

 旧法に基づく義務教育費国庫負担、私学助成、奨学金及び共済給付に係る権利義務は、施行後もその効力を有する。

第二章 教育職員の身分及び民事関係

(教育職員の特例)

第一八〇条 教育職員の地位は、国家公務員法又は地方公務員法の適用を受ける場合を除き、民法及び商法の労働契約関係に準ずるものとする。

 学校法人、国立大学法人及び公立大学法人に勤務する教育職員の任用、懲戒及び服務に関する事項は、教育法第三編及び第四編の規定に従う。

 教育職員は、教育の中立性を保持し、政治的行為をしてはならない。

(労働契約の準用)

第一八一条 教育職員の勤務契約については、民法第六百二十三条(委任)及び労働契約法の規定を準用する。

 教育職員の任期、再任及び解雇については、教育法第三編第四章(教員任期・人事制度)の定めによる。

(教育法人の行為能力)

第一八二条 学校法人、国立大学法人及び公立大学法人は、商法における会社と同様に、法人格を有し、自己の名において権利を取得し、義務を負う。

 これらの法人の行為については、民法第三十四条(公益法人の行為能力)の例による。

 学校法人の解散及び残余財産の処分については、教育法第五編(私立学校制度)の規定に従う。

第三章 財政及び教育会計

(教育会計)

第一八三条 国及び地方公共団体は、教育経費を独立の「教育会計」として区分し、歳入歳出の透明性を確保しなければならない。

 教育会計の基準及び区分は、財政法及び会計法の例による。

 教育資金勘定に関する事項は、教育法第七編(教育資金・学生支援)に従う。

(学校法人会計)

第一八四条 学校法人は、文部科学省令で定める基準に従い、会計帳簿及び財務諸表を作成し、毎事業年度終了後、監事の監査を受けた上で公告しなければならない。

 教育法人の会計年度は、原則として四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。

第四章 旧法及び関係法の整理

(廃止法令)

第一八五条 この法律の施行に伴い、次に掲げる法律は廃止する。

一 教育基本法(昭和二十二年法律第二十五号)

二 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)

三 社会教育法(昭和二十四年法律第二百七十五号)

四 私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)

五 産業教育振興法、理科教育振興法、食育基本法、へき地教育振興法その他これに関連する法令一切

(改正法令)

第一八六条 次に掲げる法律は、教育法の施行に伴い、それぞれ次のように改正する。

一 国家公務員法第百二条第二項中「教育職員」を削る。

二 地方公務員法第百六条第二項中「教育職員」を削る。

三 行政機関職員定員法(昭和二十四年法律第二百七十一号)中、文部科学省職員のうち教育職に関する定員条項を削る。

四 会計法第六条第一項中に「教育会計」を加える。

五 教育公務員特例法を廃止し、その内容を本法第三編に吸収する。

(準用法令)

第一八七条 教育法人の登記、解散及び監督に関しては、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)の規定を準用する。

 教育資金及び共済に関しては、独立行政法人通則法及び財政法の規定を準用する。

第五章 教育資料及び教科書制度の経過

(教科書制度)

第一八八条 旧教科書無償措置法(昭和三十八年法律第百八十一号)の規定による義務教育諸学校用教科書の無償給付制度は、教育法第二編(学校教育制度)の規定に基づくものとみなす。

 教科書の検定及び発行に関する手続は、旧法に準じ、文部科学省令で定める。

(教育資料の保存)

第一八九条 国は、教育史料及び教育統計の収集、整理及び保存を行い、教育政策の形成に資するものとする。

 国立教育政策研究所は、教育法体系に基づく基準資料を編纂し、国民に広く公開する責務を負う。

第六章 附則特例・準備規定

(施行準備)

第一九〇条 文部科学大臣は、この法律の施行に必要な政令及び省令を、施行の日までに制定しなければならない。

 施行前においても、教育会計の試行、法人登録及び職員任用に関する準備行為を行うことができる。

(政令委任)

第一九一条 この法律の施行に関し、必要な経過措置その他細目は、政令で定める。

承知しました。条番号を 漢数字(第一条、第二条…) に統一した版をお示しします(内容は同一、表記のみ修正)。

教育課程最低基準規則(案)

教育法の規定に基づき、教育課程の最低基準に関し必要な事項を定めるため、この省令を制定する。

第1章 総則

(目的)

第一条 この規則は、学校における教育課程の編成及び実施並びに学習成果の評価(以下「考査」という。)に関し、全国に共通する最低基準を定め、もって学習者の学習保障及び教育の機会均等を確保することを目的とする。

(定義)

第二条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 教育課程 学校が教育の目的を達成するために編成する学習経験の全体をいう。

二 学習成果 教育課程に基づく学習の結果として得られる到達の状況をいう。

三 考査 学習成果を把握し、教育課程及び学習指導の改善並びに学習者の省察に資するために行う評価をいう。

四 診断 支援及び指導の改善に資する目的で、学習者の状況を把握する行為をいう。

五 判定 一定の到達の有無又は水準を表示し、又は証明する目的で行う評価をいう。

六 学習指導要領(試案) この規則に定める最低基準の下で、教育課程の具体化のための例示として別に定める文書をいう。

(最低基準及び例示の関係)

第三条 この規則は、教育課程の最低基準を定めるものであり、学習指導要領(試案)は、当該最低基準の範囲内で教育課程を具体化するための例示であって、これにより学校の創意工夫を妨げてはならない。

 学習指導要領(試案)の内容は、教育の実施状況の調査、研究及び実証に基づき、必要に応じ改稿することができる。

(基本原則)

第四条 教育課程は、教育の一般目標に即しつつ、地域の社会の特性、学校の施設設備の実情及び学習者の生活と発達の実態に応じて編成されなければならない。

 教育課程の編成及び実施並びに考査は、学習者の権利及び利益を不当に害することなく、公正かつ適切に行われなければならない。

 学校は、教育活動における安全及び衛生の確保に必要な措置を講じなければならない。

第2章 教育の一般目標及び最低到達の保障

(教育の一般目標)

第五条 学校は、学習者が社会において自立して生き、他者と協働し、公共の形成に参画し得る基礎を備えるよう、教育の一般目標を定め、教育課程に反映させなければならない。

(最低到達の設定)

第六条 学校は、各学校段階において全国に共通して保障すべき最低到達(以下「最低到達」という。)を、教育課程の編成において明確にしなければならない。

 最低到達は、学習者の学習保障のための下限として定めるものとし、必要な細目は別に定める。

(学習保障及び補充の最低要件)

第七条 学校は、最低到達に達しない学習者に対し、補充、支援その他必要な措置を講じなければならない。

 前項の措置は、原則として学校における教育活動の範囲内で完結するよう努めなければならない。

第3章 児童生徒の生活及び発達への配慮

(生活及び発達の実情把握)

第八条 学校は、教育課程の編成及び学習指導の適切な実施のために必要な範囲で、学習者の生活の実態及び発達の状況を把握するよう努めなければならない。

(合理的配慮及び支援)

第九条 学校は、障害、言語環境その他の事情により学習上の困難を有する学習者に対し、合理的配慮及び必要な支援を提供しなければならない。

 前項の配慮及び支援は、教育課程の下限保障を損なうことなく、学習者の利益に資するよう行われなければならない。

(診断情報の取扱い)

第十条 学校は、診断により得た情報を、支援及び指導の改善の目的の範囲内で取り扱い、目的外に利用してはならない。

 前項の情報の保存、閲覧及び提供に関し必要な事項は、別に定める。

第4章 教科課程(教育課程)の最低基準

(必置領域)

第十一条 学校は、各学校段階において、学習保障の観点から必ず置くべき学習領域(以下「必置領域」という。)を教育課程に定めなければならない。

 必置領域の具体の区分及び取扱いに関し必要な事項は、別に定める。

(教育活動量の原則)

第十二条 学校は、教育課程の実施に当たり、最低到達を保障するために必要な教育活動量を確保しなければならない。

 前項の教育活動量の確保の方法(年間計画及び週計画を含む。)は、学校の実情に応じて定めるものとし、必要な標準例は学習指導要領(試案)に示す。

(実験・実習・校外活動等の安全)

第十三条 学校は、実験、実習、運動、校外活動その他危険を伴い得る教育活動について、安全管理及び事故防止に必要な措置を講じなければならない。

 前項の措置に関する技術的細目は、別に定める。

第5章 考査及び記録の最低基準

(考査の目的)

第十四条 考査は、次に掲げる目的のために行うものとする。

一 学習成果を把握し、教育課程及び学習指導の改善に資すること。

二 学習者が自己の学習を省察し、必要な改善を図るための資料を得ること。

三 最低到達の保障状況を確認し、学習保障に必要な措置に結び付けること。

(公正及び透明性)

第十五条 学校は、考査の基準及び方法を、あらかじめ学習者に分かる形で示すよう努めなければならない。

 学校は、考査が恣意的又は不当な取扱いとならないよう、公正を確保しなければならない。

(救済及び再確認)

第十六条 学校は、学習者又は保護者から考査の結果に関する説明の申出があったときは、必要な説明を行わなければならない。

 学校は、前項の申出に係る事項につき、必要があると認めるときは、再確認その他の救済措置を講じなければならない。

 前二項の手続に関し必要な事項は、別に定める。

(診断と判定の峻別)

第十七条 学校は、診断と判定とを区別し、診断の結果をもって直ちに判定の資料とすることを常態としてはならない。

 診断は支援のために行い、判定は到達の表示又は証明のために行うものとする。

(記録の作成及び保存)

第十八条 学校は、最低到達の保障及び考査の公正の確保のため、学習成果、支援の実施状況及び考査の結果に関する記録を作成し、保存しなければならない。

 前項の記録の様式、互換仕様及び保存期間その他技術的細目は、別に定める。

 学校は、前項の記録の取扱いに当たり、学習者の権利及び利益を不当に害してはならない。

第6章 教育課程の評価(学校としての改善)

(教育課程評価の実施)

第十九条 学校は、教育課程の実施状況について点検及び評価を行い、必要な改善を講じなければならない。

 前項の評価は、教科課程、学習指導、学習保障、考査及び安全管理の観点から行うものとする。

(評価の担い手及び説明)

第二十条 教育課程の評価は、学校の教職員が主体となって行うものとし、必要に応じ外部の知見を活用することができる。

 学校は、教育課程の評価の概要を、学習者及び地域社会に対し説明するよう努めなければならない。

第7章 雑則

(委任)

第二十一条 この規則の施行に関し必要な事項(必置領域の細目、最低到達の細目、記録の様式及び互換仕様、救済手続の細目、安全管理の技術的細目その他)は、別に定める。

(学習指導要領(試案)の位置づけ)

第二十二条 学習指導要領(試案)は、この規則に定める最低基準の範囲内において、教育課程の具体化のための例示として定めるものとし、学校の創意工夫及び地域適合を妨げてはならない。

附則(案)

 この規則は、令和日から施行する。

 この規則の施行の際現に編成されている教育課程については、施行日から起算して年を経過する日までの間、別に定めるところにより、なお従前の例によることができる。

 前項の期間内において、学校は、最低到達の設定、学習保障の措置、記録及び救済手続について、段階的にこの規則に適合させるものとする。

 この規則の施行後年以内に、教育課程の実施状況に関する調査及び実証の結果に基づき、必要な見直しを行うものとする。

承知しました。では、先ほどの 「教育課程最低基準規則(省令)」 に噛み合う形で、「学習指導要領(一般編)(試案)」 を昭和二十二年の目次構造(研究課題教科課程指導法考査)

を最大限踏襲して編制します。

(※ここでの「試案」は 例示・手引であり、拘束は省令(最低基準)に限る、という関係を冒頭で固定します。)

学習指導要領 一般編(試案)

目次(昭和二十二年度型を踏襲し、昭和二十六年要素を差し込み)

序論

一 なぜこの書はつくられたか

二 どんな研究の問題があるか

三 この書の内容(使い方を含む)

第一章 教育の一般目標

一 教育の一般目標(最低基準との関係)

二 学校段階別の目標(小・中・高等学校等)

三 教科等の目標(必置領域との関係)

第二章 児童生徒の生活

一 なぜ児童生徒の生活を知らなくてはならないか

二 年齢による児童生徒生活の発達(把握の観点)

三 生活・発達の実情把握の方法(例示)

四 合理的配慮と支援(例示)

第三章 教科課程

一 教科課程はどうしてきめるか(判断枠)

二 小学校の教科と時間配当(例示)

三 中学校の教科と時間配当(例示)

四 高等学校の教科と時間配当・単位数(例示)

五 年間計画及び週計画の立て方(例示)〔昭和二十六年差し込み〕

六 各教科の発展的系統(例示)〔昭和二十六年差し込み〕

第四章 学習指導法の一般

一 学習指導は何を目ざすか

二 学習指導法を考えるにどんな問題があるか

三 具体的な指導法はどうして組みたてるべきか(設計手順)

四 外部資源活用(地域・統合公共施設等)の最低配慮事項(例示)

第五章 学習結果の考査

一 なぜ学習結果の考査が必要か

二 いかにして考査するか(方法・基準・説明)

三 救済及び再確認(例示)

附 予備調査及び診断(支援のための把握)〔旧「知能検査」を現代の診断概念へ写像〕序論

一 なぜこの書はつくられたかこの書は、教育課程最低基準規則(以下「規則」という。)に定める最低基準の下で、学校がその地域の社会の特性、学校の施設設備の実情及び児童生徒の生活と発達の実態に即して、教育課程を編成し、学習指導を行い、学習結果を考査し、これを改善するための手びきとして作成したものである。

教育に一定の目標と骨組みが必要であることはいうまでもない。しかし、その骨組みを、どの地域においても、どの児童生徒においても、一様に同一の形で適用しようとするとき、教育の実際の場における創意工夫が失われ、児童生徒の生活から離れた指導が生まれやすい。

この書は、そのような画一の弊を避け、教育の目的に達するために必要な最低基準を規則により確保しつつ、教師が、児童生徒と地域と学校に即して、教材を選び、方法を工夫し、学習結果を確かめ、改善を重ねるための具体のよりどころを示すことを目的とする。

なお、本書は、全国の学校の実施状況の調査、研究及び実証の成果により、必要に応じて改稿されるべき性質のものである。学校及び教育関係者は、この書を固定的な型としてではなく、改善のための手びきとして用い、その経験と意見をもって改稿に協力されたい。

二 どんな研究の問題があるか(研究課題=改訂アジェンダ)

規則に定める最低基準を確保しつつ、教育課程と学習指導を現場に即して適切なものにするためには、少なくとも次の諸点について研究を進める必要がある。

地域社会の特性の把握と教材化産業、文化、交通、季節、人口構成等が教材選択と活動設計に与える影響を明らかにすること。

学校の施設設備・人的資源の条件差への対応設備の有無、学級規模、複式、外部連携資源等の差に応じた代替ルートを整備すること。

児童生徒の生活実態・発達段階の把握学習の出発点としての「身近さ」と、学習成果の形成過程(誤り・躓き・回復)を捉えること。

学習者の差への支援(学習保障)

最低到達に達しない学習者への補充・支援を、学校内で完結する形を基本として設計すること。

学習指導法の設計手順授業法の型を配るのでなく、地域・児童生徒・設備に即して授業を組み立てる判断枠を確立すること。

考査の方法と公正(説明・救済を含む)

考査を、教材・方法の適否を検証し改善する材料とし、学習者の省察に資するものとすること。

診断(支援)と判定(到達表示)の峻別支援のための把握を、序列化や不利益取扱いに転用しない運用を確立すること。

年間計画・週計画の実務モデル(昭和二十六年の整理を踏まえる)

学校種・規模・地域条件ごとの計画テンプレを整え、教員負担の平準化にも資すること。

教育課程の評価(学校としての改善)

学校が自ら教育課程を点検し改善するための着眼点と記録を整備すること。

10改稿の方法(報告票・実証・版管理)

現場の経験を改稿に反映させる提出様式と手続きを整備すること。

三 この書の内容(使い方を含む)

本書は、規則の最低基準を前提として、教育の一般目標、児童生徒の生活、教科課程、学習指導法、学習結果の考査の順に述べる。

各章は、学校が教育課程を編成し、年間計画・週計画を立て、学習指導を実施し、考査を行い、改善するための判断枠と例示を示すものである。

学校は、本書の例示を、そのまま機械的に当てはめるのでなく、児童生徒の実態と地域の特性に照らして取捨選択し、必要な工夫を加えることを要する。

また、改稿のため、学校は、使用状況、成果及び課題について所定の報告票により意見を提出することができる。

第一章 教育の一般目標(試案)

一 教育の一般目標(最低基準との関係)

教育の一般目標は、規則第五条にいう一般目標を、学校の教育課程に具体化するためのよりどころである。一般目標は、最低到達(規則第六条)の設定に際し、到達を点数・順位に還元せず、学習保障の下限として定める趣旨に即して用いなければならない。

二 学校段階別の目標(例示)

小学校:生活に根ざした言語・数量・身体・表現の基礎、学び方の基礎中学校:系統理解の開始、資料に基づく論証・表現、職業・社会への接続の基礎高等学校等:学術・専門への入口となる基礎(探究・研究補助・制作等を含む)

(※詳細は別冊「各教科(試案)」へ接続)

第二章 児童生徒の生活(試案)

一 なぜ児童生徒の生活を知らなくてはならないか児童生徒は、身近で見慣れたことを基として新しいことを学び取る。生活から離れた指導は成果を得がたく、また、生活条件の差を放置すると、最低到達の保障が困難となる。よって、教育課程の編成と指導に当たり、生活の実情を把握し、教材と活動の選定に反映させることが必要である。

二 年齢による生活の発達(観点例示)

言語経験の幅、対人関係の広がり、活動半径、道具・資料の扱い、集中の持続、誤りからの回復 など

三 実情把握の方法(例示)

面談・観察・作品・学習記録・保護者との連絡・必要に応じた診断(支援目的)

四 合理的配慮と支援(例示)

課題提示の形式調整、時間配分の調整、補助具・代替手段、支援者の活用、学習保障の補充計画

第三章 教科課程(試案)

一 教科課程はどうしてきめるか(判断枠)

教科課程は、(1)規則の必置領域、(2)最低到達の保障、(3)児童生徒の生活、(4)学校の条件、(5)地域社会の特性、を総合して定める。

本書は時間配当等を例示するが、学校はこれをそのまま型として用いるのでなく、必要な調整を加えるものとする。

二〜四 学校段階別:教科と時間配当(例示テンプレ)

(ここでは“枠”だけ置き、数値は別表に落とします。姫案の方針どおり、数値を拘束させないためです。)

別表第一(例示)小学校:教科区分/年間配当モデルA(標準)・B(小規模)・C(複式)

別表第二(例示)中学校:教科区分/年間配当モデルA・B

別表第三(例示)高等学校等:教科区分/単位モデルA(学術基礎)・B(専門基礎)

五 年間計画及び週計画の立て方(昭和二十六年要素)

年間計画(大枠:必置領域単元配列補充計画考査計画)

週計画(授業の組み立て:生活教材活動考査改善)

例示テンプレ:学校規模別・地域別

六 各教科の発展的系統(昭和二十六年要素)

各教科の「縦の系統」を別冊に置き、一般編では作法と読み方を示す。

第四章 学習指導法の一般(試案)

一 学習指導は何を目ざすか学習指導は、最低到達の保障を下限として、児童生徒が主体的に学び、誤りを手がかりとして理解を深め、表現し、改善する力を形成することを目ざす。

二 指導法を考えるにどんな問題があるか地域差、設備差、学級規模差、学習者差、教員負担、外部資源の可否 等

三 具体的な指導法はどうして組みたてるべきか(設計手順)

生活・実態把握(何が身近か)

教材の選定(身近抽象への橋)

活動の構成(観察操作記述説明検証)

誤りの扱い(誤りを記録し、回復の手順を設ける)

考査(学習成果の把握)

改善(教材・方法の見直し)

四 外部資源活用(例示)

安全、責任分担、記録、学習保障(学校内完結の原則を崩さない)を最低配慮事項として提示。

第五章 学習結果の考査(試案)

一 なぜ考査が必要か考査は、(1)学習成果を把握し、(2)教材・指導法の適否を検証し、(3)学習者の省察に資するために必要である。考査を序列化の道具とせず、学習保障と改善の材料とする。

二 いかにして考査するか(例示)

基準の事前提示(分かる言葉)

記述・口頭・制作・実演等を、教科の性質に応じて組み合わせる記録の作成・保存(規則第十八条)

三 救済及び再確認(例示)

説明申出への対応再確認(再提出・再実演・口頭説明等)

不利益取扱い防止附 予備調査及び診断(支援のための把握)

診断は支援のため、判定は到達表示のため(規則第十七条)

診断結果の目的外利用の禁止(規則第十条)

診断の道具は例示に留め、固定しない(改稿対象)

別表・別冊(編制予定)

別表第一〜第三(時間配当・単位の例示モデル)

別冊「各教科(試案)」:教科目標、系統表、単元一覧、考査例別冊「報告票(現代版)」:使用状況調査・改稿提案様式技術通知:記録様式・互換仕様(省令から委任)

ここまでで「一般編(試案)」は骨格が立ちました。

次は、姫の方針(22と26の良い点を組み合わせ、現行から円滑に接続)に沿って、まず 別表(時間配当モデル)を“数値なし/数値あり(参考)”の二段で作ります。数値を入れると拘束化しやすいので、数値は「参考」欄に隔離する作法が一番きれいです。

第一部 総説(教育課程編成の根本)

一 本書の趣旨(試案としての位置付け)

本書は、学校における教育課程の編成及び指導の大綱を示し、もって児童生徒の学習を、生活に根ざし、しかも系統立って確実ならしめるための指針である。

本書は、全国一律の細目を画一的に指示するものではなく、学校・地域・児童生徒の実情に応じて、教育者が責任をもって創意を加えうるよう、到達段階と編成原理を明らかにすることを目的とする。

二 改訂の方針(姫案準拠)

改訂の方針は、左の通りである。

一 教育の成果は、授業時間数の多寡よりも、児童生徒が身につけた到達度により確かめること。

二 教育課程の編成は、児童生徒の学習の負担と教員の職務の平準化を図るため、四十五週運用を標準とし、日々の過度な圧縮を避けること。

三 教育課程の体系理解は、中等段階において確立することを原則とし、初等段階は、国語・算数等の常備知、芸術・体育等の身体及び表現の基礎に重点を置くこと。

四 評価・認定については、次の三者を混同せず、相互の抑制と整合のもとに運用すること。

(1) 到達度認定(共通試験)

(2) 学修認定(単位・履修の認定)

(3) 学位授与(必要な場合)

五 学校は、児童生徒の実情に応じて、時間割・学習方法を柔軟に編成し、小集団指導及び自習の指導を重視すること。

三 用語の取扱い(旧用語との対応)

本書において用いる主要語は、次の趣旨による。

一 「教科」とは、従来の名称及び学校現場の慣行を尊重して用いる。ただし、その内容は、各分野の学習領域(W100等の分類)に接続しうるよう、単元を整理して示す。

二 「到達度」とは、児童生徒が一定の知識・技能・態度及び表現を身につけ、説明・適用・制作・実施などの形で示しうる状態をいう。

三 「学修準備期」とは、初等教育から中等教育への移行に当たり、学習方法の訓練、つまずきの整理、観察と個別計画の作成を行うために設ける期間をいう。

第四 学校段階の区分

一 初等教育(幼児期を含む)

初等教育は、児童生徒が生活の中で言語・数量・身体・表現の基礎を確立し、学習を自ら進める力の端緒を得ることを主眼とする。

この段階では、理科・社会科等の体系理解を過度に先取りするよりも、教材化された経験(観察・読書・地域の理解)を通じ、後の系統理解のための概念のレンズを準備することが適当である。

二 学修準備期(初等中等の移行期)

学修準備期は、初等教育を終えた児童生徒が、中等教育の学習に円滑に入るために設ける。標準として、四月から八月までの五か月を充てる。

この期間においては、(1)つまずきの整理、(2)自習法及び学習計画の訓練、(3)観察と助言、(4)小集団による補い合いを行い、必要に応じて個別の学習計画を定める。

三 中等教育中等教育は、各分野の学習を体系立てて理解し、言語・数量・科学・社会・技術・芸術等を、生活と職業の基礎に結びつけて深化させることを主眼とする。

この段階では、教科名を保持しつつも、各単元がどの学習領域に接続するかを明らかにし、児童生徒が学習の見通しを持ち得るようにする。

四 高等教育学校(共通教養の高等段階)

高等教育学校は、進学・就職その他の進路を左右する選抜のためではなく、社会の成員として必要な共通教養と高度な学習方法を確立するための高等段階として置く。

この段階は、統合公共施設等と連携し、学習・制作・研究補助・公共活動等の経験を、教育の正規の営みとして取り扱いうるように編成する。

五 (参考)大学・大学院との接続大学及び大学院は、研究及び高度専門の中核を担う。高等教育学校は、それに先立つ共通教養・学習方法の確立を担い、両者は相互の役割を混同しない。

学位の授与は、必要な場合に限り、別途の学位授与機構等がこれを担うことを妨げない。

第五 キーステージ(到達段階)と学年の取扱い本書においては、学年を教育編成の便宜として用いるが、教育の実質は到達段階(キーステージ)

により把握する。

学校は、児童生徒の理解度・習熟・生活条件に応じて、学習の進度を調整し、同一学年内であっても個々に異なる学習計画を立てうる。

到達段階は、後掲の段階表により示し、学校はこれを参照して指導計画を作成する。

第六 教科と学習領域の考え方(教科名は残しつつW100へ接続)

教科は、児童生徒が学習内容を把握し、社会における知の営みと接続するための基本的枠組である。

他方、現代の学習は学際的であり、各単元は複数の学習領域にまたがる。よって本書は、教科の枠を尊重しつつ、単元ごとに学習領域への接続を付し、学習の位置づけを明らかにする。

探究・道徳・特別活動等は、別個の時間を必ずしも固定して設けることを要せず、教科内に吸収し、学校の裁量により運用しうる。

第七 教育内容の精選と配列(系統理解は中等へ)

初等段階においては、すべての分野の系統を薄く広く扱うよりも、国語・算数等の基礎を確実ならしめ、身体・芸術・生活技能の基礎を充実させることが、後の学習全体の能率を高める。

理科・社会科に関わる内容は、教材化された観察・読書・地域理解として導入し、体系理解の主たる完成は中等段階に委ねる。

中等段階においては、概念・原理・方法を整序し、分野ごとの体系理解を確立する。

第八 学習時間の考え方(45週・幅・固定しない時間割)

学校の年間運用は、児童生徒の生活の安定と教員の職務の平準化のため、四十五週を標準とする。

本書が示す時間の目安は、学習の最低限を保障し、あるいは学校の裁量の幅を示すものであって、時間そのものが目的ではない。

時間割は、固定した型に拘泥することなく、小集団指導・個別計画・自習の指導を行いうるよう編成すべきである。学校行事等により学習が断続しないよう、週単位で学習のリズムを維持することが望ましい。

第九 指導方法の根本(小集団・自習指導・教材)

教育は、児童生徒の能動的な活動によって成立する。よって学校は、説明のみの授業に偏することなく、読書・観察・実験・制作・討議・発表など、学習内容に応じた活動を組み合わせる。

小集団指導は、理解度の差を放置せず、つまずきの整理と前進を両立させるために有効である。

また、自習は家庭に任せきりにせず、学校において方法を指導し、授業内において確認し、必要に応じて助言する。学習の手続(問いの立て方、資料の扱い、論証、要確認の整理、発表)を段階的に訓練する。

第十 児童生徒理解と観察(準備期を含む)

教育課程の編成は、児童生徒の理解度・関心・生活条件を踏まえねばならない。学校は、学修準備期その他の機会を活用し、観察・面談・学習記録をもとに、個別の学習計画を整える。

観察は、選別のためではなく、適切な援助のために行う。学校は、遅れを固定化せず、必要な支援を講じて学習の基礎を確実にする。

第十一 学校と家庭・地域(統合公共施設との連携)

学校教育は、家庭及び地域社会と相まってその目的を達する。学校は、家庭に過重な負担を転嫁することなく、必要な学習環境を学校側で確保するよう努める。

図書館・制作環境・運動環境等を備える統合公共施設等と連携し、児童生徒が学校外の資源に触れつつも、学習が格差に左右されぬよう、公的な基盤を整えることが望ましい。

以上の原理に基づき、学校は、児童生徒の到達度を確かめつつ、教育課程を編成し、指導の改善に努めるべきである。

本書は試案であるから、学校現場の実践により不断に検討され、より適切な形へ整備されることを期する。

教育法(一次統合)条番号(確番)— 基本骨格

第1編 総則(第1条〜第20条)

第1条(目的)

第2条(基本理念)

第3条(教育の機会均等)

第4条(国の責務)

第5条(地方公共団体の責務)

第6条(保護者・関係者の役割)

第7条(教育の政治的中立)

第8条(用語の定義)

第9条(適用範囲)

第10条(教育行政の基本原則)

第11条(計画・評価・公表)

第12条(関係機関の連携)

第13条(改革接続口:学校制度・学位制度の改革に関する基本原則)※空室

第14条(改革接続口:国家資格試験等と教育の連携に関する一般原則)※空室第15条〜第20条(予備:後からの定義追加・整序余白)

教育法前文われらは、個人の尊厳及び基本的人権の尊重を基礎として、教育を通じ、人格の全面的な発達を図るとともに、相互の理解、寛容及び友好を増進し、平和の確保及び人類の福祉に寄与することを期する。

教育は、民主社会の最も重要な機能の一つであり、個人が公共の精神を涵養し、並びにこれまで培ってきた伝統及び文化を次の世代に継承し、及びこれを発展させるために必要不可欠な基盤である。

ここに、すべての者が人間性を涵養し、倫理的に責任ある社会の成員として自立し協働するために必要な資質を培い、あわせて精神的、道徳的、文化的、知的及び身体的発達を遂げることができるよう、教育に関する制度の基本を定めるため、この法律を制定する。

第一編 総則

(目的)

第一条 この法律は、前文に掲げる理念にのっとり、教育に関する制度の基本を定め、もってすべての者が、個人の尊厳及び基本的人権の尊重を基礎として人格の全面的な発達を図り、公共の精神を涵養し、並びに伝統及び文化を継承し、及びこれを発展させつつ、民主社会の形成に参画し、相互の理解、寛容及び友好を増進して平和の確保及び人類の福祉に資することを目的とする。

(基本理念)

第二条 教育は、個人の尊厳を重んじ、基本的人権を尊重して行われなければならない。

 教育は、思想及び良心の自由その他の自由を尊重し、その内容が不当な支配に服することのないように行われなければならない。

 教育は、すべての者が、その置かれた状況にかかわらず、学びの機会を確保されるよう、公平に行われなければならない。

 教育は、公共の精神の涵養並びに伝統及び文化の継承及び発展に資するものであることに留意しつつ、個人の多様な個性の伸長を妨げてはならない。

(教育の機会均等)

第三条 すべての者は、その意思及び能力に応じて、ひとしく教育を受ける機会を与えられなければならない。

 国及び地方公共団体は、経済的理由、障害、疾病、家庭環境、居住地その他の事情により教育上の不利益が生じないよう、必要な措置を講じなければならない。

 教育上の差別的取扱いは、これをしてはならない。

(教育に関する責務)

第四条 国、地方公共団体、教育者及び保護者は、前各条の趣旨にのっとり、相互に連携し、教育の機会均等及び教育条件の確保に努めなければならない。

(国の責務)

第五条 国は、教育に関する制度を総合的に整備し、教育の機会均等及び教育条件の確保のため、必要な財政上の措置その他の措置を講じなければならない。

 国は、幼児期における教育が生涯にわたる人格形成の基礎であることに鑑み、幼児教育の機会の確保及びその充実に努めなければならない。

 国は、初等教育段階及び中等教育段階における基礎的な教育(以下「義務教育」という。)について、すべての者が必要な教育を受けることができるよう、その機会を保障しなければならない。

(地方公共団体の責務)

第六条 地方公共団体は、国との適切な役割分担の下、地域の実情に応じ、教育の機会の確保及び教育条件の整備に努めなければならない。

 地方公共団体は、幼児教育及び義務教育について、国の施策と相まって、その機会の確保及び充実に努めなければならない。

(教育者及び保護者等の役割)

第七条 教育に携わる者(以下「教育者」という。)は、教育を受ける者の個人の尊厳及び基本的人権を尊重し、その人格の全面的な発達を支えるよう努めるとともに、教育の内容及び方法が教育を受ける者を不当な支配に服せしめることのないよう留意しなければならない。

 教育者は、教育上必要な規律その他の措置を講ずるときは、その目的が正当であり、かつ、その手段が必要かつ相当な範囲を超えないようにしなければならない。

 父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有することを自覚し、子が幼児教育及び義務教育その他必要な教育を受ける機会が確保されるよう配慮するとともに、学校その他の教育者との連携に努めなければならない。

 教育者及び保護者は、子の心身の健全な発達のため、必要に応じ、福祉、医療その他関係機関との連携に努めるものとする。

(教育の政治的中立)

第八条 教育は、特定の政党、政治団体その他の政治的勢力のために利用されることなく、政治的中立性が確保されるように行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、教育行政の運営に当たり、教育の政治的中立性を損なうことのないよう留意しなければならない。

 前二項の規定は、民主社会の形成に参画するために必要な政治に関する理解を深める教育を妨げるものと解してはならない。

(用語の定義)

第九条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 教育 人格の全面的な発達を図るために行われる学習及び学修並びにこれに対する指導及び支援をいう。

二 義務教育 初等教育段階及び中等教育段階における基礎的な教育をいう。

三 教育者 学校その他の教育の場において教育に携わる者及びこれに準ずる者をいう。

四 保護者 父母その他、未成年者の監護及び養育に責任を有する者をいう。

五 教育を受ける者 学校その他の教育の場において教育を受ける者及び教育を受けた者をいう。

 本法に定めるもののほか必要な用語について、別に法律で定めることを妨げない。

(適用範囲)

第十条 この法律は、学校教育、社会教育その他すべての教育に関する制度の基本として適用する。

 この法律の規定は、他の法律に特別の定めがある場合を除き、教育に関する法令の解釈及び運用の基準とする。

(教育行政の基本原則)

第十一条 教育行政は、前各条の趣旨にのっとり、教育条件の整備、教育の機会の確保及び教育水準の維持向上を図るために行われなければならない。

 教育行政は、教育の自主性を尊重し、教育の内容に対し不当な支配を及ぼすことのないように行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、教育行政の運営に当たり、必要な情報の公開及び説明責任を果たし、並びに適正な手続を確保しなければならない。

 教育の内容又は方法に関する審査、調査その他これに類する措置は、教育の自主性を尊重し、教育を受ける者の権利利益の保護及び教育条件の整備に必要な限度において、適正な手続により行われなければならない。この場合において、教育者に対し、事前の通知並びに意見の陳述及び資料の提出の機会を保障し、及び理由を示さなければならない。

 国及び地方公共団体並びに学校の設置者は、教育に関する資料の作成、報告、調査その他これに類する事務が、教育者及び教育を受ける者の学修を不当に妨げることのないよう留意し、これらを必要最小限の範囲にとどめなければならない。

(計画・評価・公表)

第十二条 国は、教育に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、教育に関する基本計画を定めるものとする。

 国は、前項の基本計画の達成状況について、定期的に点検及び評価を行い、その結果を公表しなければならない。

 地方公共団体は、国の基本計画を参酌しつつ、地域の実情に応じ、教育に関する施策を計画的に推進するよう努めるものとする。

 学校その他の教育を実施する者は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者及び保護者の理解に資するため、教育課程の編成及び実施の方針、学習に関する支援の内容、規律に関する基本方針その他教育上必要な事項について、必要な段階に応じ、適切な方法により公表するよう努めなければならない。

 教育者は、教育を受ける者の学習及び成長を支えるため、授業のねらい、学習の進め方及び評価の観点その他教育上必要な事項について、必要な段階に応じ、説明及び情報提供を行うよう努めるものとする。

 保護者は、子の教育について、学校その他の教育を実施する者と連携し、必要に応じ、子の学習及び生活に関する情報を適切に共有するよう努めるものとする。

 前各項に定める公表又は情報提供に当たっては、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意し、教育上必要な範囲を超えて情報を取り扱ってはならない。公表又は情報提供は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者及び保護者の理解に資する目的に必要な限度において行われなければならず、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

 前各項に定めるもののほか、公表又は情報提供の方法、内容及び範囲その他必要な事項は、別に法律で定めることを妨げない。

(関係機関の連携)

第十三条 国及び地方公共団体は、教育の機会均等及び教育条件の確保を図るため、福祉、医療、労働、司法、産業その他関係機関との連携を推進しなければならない。

 教育者及び保護者は、前項の連携に資するよう協力するものとする。

 前二項の連携に当たっては、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意し、必要な範囲を超えて当該情報を取り扱ってはならない。

(安全かつ健全な学習環境)

第十四条 教育は、教育を受ける者の心身の安全及び健康が確保され、その尊厳が害されることのない環境において行われなければならない。

 国及び地方公共団体並びに学校その他の教育を実施する者は、暴力、虐待、差別、ハラスメント、犯罪に該当し得る行為その他教育上の重大な支障を生ずる事態の防止及び早期対応のため、必要な措置を講じなければならない。

 前二項の措置は、教育上必要な規律の確保と均衡を失することなく、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じて講じられなければならない。

(教育上の措置に関する救済)

第十五条 教育を受ける者又は保護者は、学校その他の教育を実施する者又は教育者による教育上の措置その他教育に関する取扱いにより権利利益を侵害され、又は不利益を受けたと認めるときは、説明を求め、及び不服を申し立てることができる。

 国及び地方公共団体は、前項の申立てに適切に対応するため、相談、苦情処理、調停、審査その他必要な救済の仕組みを整備しなければならない。

 学校その他の教育を実施する者は、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、前二項の救済に資する相談及び申立ての窓口を整備し、その手続の概要を公表するよう努めるものとする。

 前各項に定める救済の仕組みは、教育の自主性を尊重しつつ、迅速かつ公正に運用されなければならない。

(評価及び到達の認定の基本原則)

第十六条 国は、教育を受ける者の学修の継続及び発達を保障するため、学位、修了その他の到達の認定並びに国家資格試験その他の到達の認定に関する制度(以下「到達の認定」という。)が、教育に関する制度と相互に整合し、社会及び職業への参入並びに市民性の行使に資するものとなるよう、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 評価は、教育を受ける者の学修及び成長を支えることを目的として行われなければならず、懲罰その他これに類する目的のために用いられてはならない。

 評価は、その観点及び方法があらかじめ明確にされ、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じて、公正かつ適切に行われなければならない。

 到達の認定と、教育課程の提供又は学修支援とは、相互に抑制と均衡が図られなければならない。

 到達の認定の内容、方法及び実施は、教育の自主性を尊重し、教育の内容に対し不当な支配を及ぼすことのないように行われなければならない。

 国は、到達の認定について、到達の水準及び評価の観点を明確にし、必要な情報の公開及び説明責任を果たし、並びに適正な手続を確保しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、評価及び到達の認定と教育との関係に関し必要な事項は、別に法律で定める。

(国際連携及び協力)

第十七条 国は、教育を通じ、相互の理解、寛容及び友好並びに平和の確保及び人類の福祉に寄与するため、国際連携及び国際協力を推進しなければならない。

 国は、教育に関する制度の国際的通用性を確保するため、学位、修了その他の到達の認定の相互承認及び互換性の確保に努めるものとする。

 前二項の施策は、我が国の伝統及び文化の継承及び発展に留意しつつ、教育の自主性を尊重して行われなければならない。

(教育の充実及び発展)

第十八条 国、地方公共団体、学校その他の教育を実施する者、教育者及び保護者は、前各条の趣旨にのっとり、教育を受ける者の学修の継続及び発達が将来にわたり保障されるよう、相互に連携し、教育の内容及び方法、学習に関する支援、教育条件その他必要な事項の充実及び発展に努めなければならない。

 前項の取組は、社会の変化及び国際的通用性を参酌しつつ、我が国の伝統及び文化の継承及び発展に留意して行われなければならない。

第二編 学校制度

(学校教育)

第十九条 法律に定める学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び学校法人その他法律で定める者のみが、これを設置することができる。

 学校においては、教育の目標が達成されるよう、教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育が組織的に行われなければならない。この場合において、学校は、教育を受ける者が学校生活を営む上で必要な規律を身に付け、かつ、自ら進んで学習に取り組む意欲を高めることを重視して行わなければならない。

(学校の種類)

第二十条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校(その他法律に定める学校を含む。)とする。

 前項の名称の使用その他これに類する表示は、この法律に定める設置基準に基づく認可を受けた学校に限るものとする。ただし、法律に別段の定めがあるときは、この限りでない。

(学校の設置者)

第二十一条 学校を設置することができる者は、国(国立大学法人法第二条第一項に規定する国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構を含む。以下同じ。)、地方公共団体(地方独立行政法人法第六十八条第一項に規定する公立大学法人(以下「公立大学法人」という。)を含む。次項及び第百二十七条において同じ。)及び私立学校法第三条に規定する学校法人(以下「学校法人」という。)に限る。

 この法律において、国立学校とは国の設置する学校を、公立学校とは地方公共団体の設置する学校を、私立学校とは学校法人の設置する学校をいう。ただし、法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

(学校の設置基準)

第二十二条 学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学省令で定める施設及び設備、教職員組織、学級編制その他の設置基準に従い、これを設置しなければならない。

 前項の設置基準は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者の安全及び権利利益の保護に資することを旨として定められなければならない。

 国は、学校の設置基準について、学校の種類を超えて共通する事項を整理し、類型に応じてできる限り統合した基準体系となるよう努めなければならない。

(学校の設置又は廃止等)

第二十三条 学校の設置、廃止、設置者の変更その他学校の存立又は教育課程の編成に重大な影響を及ぼす事項として政令で定めるもの(以下「設置廃止等」という。)は、政令で定めるところにより、あらかじめ、所管行政庁の認可を受けなければならない。

 前項の所管行政庁の区分並びに認可の基準及び手続は、学校の種類、設置者の区分及び地域の実情を参酌して、政令で定める。

 次に掲げる事項であって、教育の質の確保に支障がなく、かつ、教育を受ける者の権利利益の保護に反しないものとして政令で定めるものについては、第一項の認可を要しない。この場合において、設置者は、あらかじめ所管行政庁に届け出なければならない。

一 教育課程の編成の変更(学位、修了その他の到達の種類又は分野の変更を伴わないものに限る。)

二 前号に準ずる事項

 所管行政庁は、前項の届出があった場合において、その届出に係る事項が法令又は第二十二条の設置基準に適合しないと認めるときは、届出をした者に対し、期限を定めて必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

 所管行政庁は、第一項又は第三項に規定する認可又は届出に係る事項について、教育の機会の確保その他広域的な調整のため必要があると認めるときは、関係行政機関との間において当該情報を共有し、又は協議を求めることができる。

 前各項に定めるもののほか、設置廃止等に関し必要な事項は、政令で定める。

(学校の管理及び経費負担)

第二十四条 学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定めがある場合を除き、その学校の経費を負担する。

 前項の管理は、教育の自主性を尊重し、教育の内容及び方法に対し不当な支配を及ぼすことのないように行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、教育の機会均等及び教育条件の確保のため必要があるときは、法令の定めるところにより、学校の経費の全部又は一部について、負担し、又は補助することができる。

(授業料の徴収)

第二十五条 学校の設置者は、法令の定めるところにより、授業料を徴収することができる。

 義務教育に係る課程(第二条第二号に規定する義務教育を行う課程をいう。)については、国立又は公立の学校は、授業料を徴収することができない。

(校長の職務及び校務の統括)

第二十六条 学校に校長を置くものとし、校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。

 校長は、法令及び設置者の定める管理に関する基本方針に従い、当該学校の教育課程の編成及び実施その他教育活動を統括する。

 設置者は、前項の統括を妨げるような方法により、教育の内容又は方法に関し、特定の結論の採否その他具体的な判断を指示し、又はこれにより不当な支配を及ぼしてはならない。

 設置者が、教育条件の整備、法令適合の確保又は教育を受ける者の権利利益の保護のため必要があるとして、教育の内容又は方法に関し必要な措置を求めるときは、当該学校に対し、理由を示して意見を求め、適正な手続により行わなければならない。

(教育者の職務及び教育課程の編成への参与)

第二十七条 教育者は、法令及び校長の統括の下、教育を受ける者の個人の尊厳及び基本的人権を尊重し、その人格の全面的な発達を支えるよう努め、専門的知見に基づき、教育活動を誠実に遂行しなければならない。

 教育者は、教育課程の編成及び実施に参画し、授業の計画、教材の選定、評価の方法その他教育の内容及び方法に関する事項について、相互に協力し、その改善に努めるものとする。

 教育者は、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、授業のねらい、学習の進め方及び評価の観点その他教育上必要な事項を説明し、及び適切な情報提供を行うよう努めるものとする。

 教育者が、教育上必要な規律その他の措置を講ずるときは、その目的が正当であり、かつ、その手段が必要かつ相当な範囲を超えないようにしなければならない。

 教育者は、教育を受ける者又は保護者から教育の内容又は方法その他教育に関する説明を求められたときは、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しつつ、教育上必要な範囲において、誠実にこれに応ずるよう努めるものとする。

(教育者の雇用形態による不区別)

第二十八条 第二十七条の教育者については、常勤又は非常勤の別その他の雇用形態により、これを区別して取り扱ってはならない。

 前項の規定は、職務の性質又は安全の確保その他教育上の必要に照らし合理的な範囲で行う区別を妨げない。

(規律に関する基本方針)

第二十九条 学校は、教育を受ける者の心身の安全及び学習環境の確保並びに教育の目標の達成のため、必要な規律に関する基本方針を定め、これを適切に運用しなければならない。

 前項の基本方針は、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、その尊厳及び基本的人権を尊重し、教育の目的に照らして必要最小限のものとしなければならない。

 学校は、第一項の基本方針を定め、又は変更するときは、第二十七条第四項の趣旨に照らし、必要に応じ教育を受ける者及び保護者の意見を聴くよう努めるものとする。

 学校は、第一項の基本方針及びその運用の概要を、適切な方法により公表しなければならない。

 第一項の基本方針の運用に当たっては、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しなければならない。

(教育上の指導及び懲戒)

第三十条 校長及び教育者は、教育上必要があると認めるときは、教育を受ける者に対し、指導、助言その他必要な教育上の措置を講ずることができる。

 前項の措置は、その目的が正当であり、かつ、その手段が必要かつ相当な範囲を超えてはならない。

 校長及び教育者は、教育上必要があると認めるときは、法令及び第二十九条第一項の基本方針に従い、教育を受ける者に懲戒を加えることができる。

 懲戒は、教育的配慮に基づき、当該教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、必要最小限の範囲で行わなければならない。

 校長及び教育者は、教育を受ける者に対し、体罰その他これに類する身体的又は精神的苦痛を与える行為をしてはならない。

 前三項の適用に当たり、懲戒の種類及び手続並びに記録の作成及び保存その他必要な事項は、文部科学大臣が定める基準に従い、又は別に法律で定める。

(規律措置に関する説明及び救済接続)

第三十一条 学校その他の教育を実施する者又は教育者は、第二十九条の基本方針の運用に基づき、教育を受ける者に対し不利益を伴う措置を講じたときは、教育を受ける者及び保護者に対し、必要に応じ、その理由及び内容を説明するよう努めるものとする。

 教育を受ける者又は保護者は、前項の措置について説明を求め、又は不服を申し立てることができる。この場合においては、総則第十五条の規定を準用する。

 前二項の運用に当たっては、教育の自主性及び教育上の機密の保護に留意しつつ、適正な手続及び公正が確保されなければならない。

(学校の保健及び安全)

第三十二条 学校における健康診断その他幼児、児童、生徒、学生及び職員の健康の保持増進並びに安全の確保に必要な措置については、別に法律で定めるところによる。

(学籍)

第三十三条 学校は、教育を受ける者について、学籍を置かなければならない。

 学籍には、氏名、生年月日、在学の区分、履修の状況、修了の認定その他文部科学省令で定める事項を記載しなければならない。

 学校は、学籍に関する記録を作成し、これを適切に管理しなければならない。

 学籍に関する記録の記載事項、保存期間、閲覧又は証明その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

 前各項の運用に当たっては、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意し、教育上必要な範囲を超えて情報を取り扱ってはならない。

(在学の継続及び転学)

第三十四条 学校は、教育を受ける者の学習の継続が確保されるよう、必要に応じ、転学、編入学、再入学その他の在学の移行に関する措置を講ずるよう努めなければならない。

 国及び地方公共団体は、教育の機会の確保のため必要があるときは、前項の措置が円滑に行われるよう、指針の作成、情報連携その他必要な支援を行うものとする。

 学校は、教育を受ける者又は保護者の求めがあるときは、転学、編入学その他の在学の移行に必要な範囲で、学習の記録その他の資料を提供するよう努めなければならない。

 前項の提供は、本人の利益を害しないよう配慮し、かつ、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意して行わなければならない。

(学習評価及び記録)

第三十五条 学校は、教育を受ける者の学習の状況及び成果について、教育課程に基づき、適正かつ公正に評価を行わなければならない。

 前項の評価は、教育を受ける者の学習及び成長の支援に資することを旨とし、必要に応じ、評価の観点及び方法を明確にして行われなければならない。

 学校は、評価に関する記録その他学習に関する主要な記録を作成し、適切に保存しなければならない。

 学校は、教育を受ける者又は保護者から学習評価に関する説明を求められたときは、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しつつ、教育上必要な範囲で、誠実に説明するよう努めるものとする。

(出席停止、転学、退学その他在学関係の処分)

第三十六条 学校は、教育を受ける者の在学関係に重大な影響を及ぼす処分(出席停止、転学の勧告、退学その他これらに準ずるものをいう。)を行おうとするときは、当該処分の目的が正当であり、かつ、必要かつ相当な範囲を超えないことを要する。

 前項の処分は、教育的配慮に基づき、当該教育を受ける者の年齢及び発達段階並びに事情を十分に考慮して行われなければならない。

 学校は、第一項の処分を行うに当たっては、あらかじめ、当該教育を受ける者及び保護者に対し、理由を示し、意見を述べ、及び資料を提出する機会を与えなければならない。ただし、緊急の必要があるときは、この限りでない。

 教育を受ける者又は保護者は、第一項の処分について説明を求め、又は不服を申し立てることができる。この場合においては、総則第十五条の規定を準用する。

(修了の認定)

第三十七条 学校は、教育課程の実施の成果に基づき、当該課程の修了を認定することができる。

 修了の認定は、教育を受ける者の学習の継続及び成長の支援に資することを旨とし、恣意的な運用が行われないよう、公正な基準及び手続により行われなければならない。

 修了の認定の基準及び手続その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(修了証明の交付及び請求)

第三十八条 学校は、修了の認定をしたときは、当該教育を受ける者に対し、修了を証する証明書を交付しなければならない。

 学校は、教育を受ける者から在学又は修了に関する証明の交付を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、これを交付しなければならない。

 前項の証明書の記載事項その他交付及び請求に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

 未成年者については、保護者は、あらかじめ当該未成年者に確認し、当該未成年者が拒む意思を示していない場合に限り、第二項の請求をすることができる。

(到達の認定制度との関係)

第三十九条 学校における修了の認定は、到達の認定、試験、資格その他の制度と別であることを妨げない。

 前項の制度相互の連携に関し必要な事項は、別に定める。

(特別の支援を要する者に対する学習支援)

第四十条 学校は、障害、疾病、言語環境、居住地その他の事情により特別の支援を要する教育を受ける者について、必要な学習上の配慮及び支援を行うよう努めなければならない。

 前項の支援は、教育を受ける者の尊厳及び権利利益の保護に留意し、可能な限り、本人及び保護者の意向を踏まえて行われなければならない。

 第一項の支援に関し必要な事項は、別に法律で定めることを妨げない。

(学校と家庭及び地域等との連携)

第四十一条 学校は、教育の目標の達成及び教育条件の整備のため、保護者及び地域その他関係者との連携に努めるものとする。

 前項の連携は、教育の自主性及び政治的中立性を損なうことのないように行われなければならない。

 学校は、前二項の連携に当たり、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意し、必要な範囲を超えて情報を取り扱ってはならない。

(学校運営の情報の公表)

第四十二条 学校は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者及び保護者の理解に資するため、教育課程、学習支援、規律に関する基本方針、学習評価の方針その他教育上重要な事項の概要を、適切な方法により公表するよう努めなければならない。

 前項の公表は、教育上必要な範囲に限り、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意して行われなければならない。

 第一項の公表の方法、内容及び範囲その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(学校給食)

第四十三条 学校は、教育上必要があると認めるときは、教育を受ける者の心身の健全な発達及び学習環境の確保に資するため、学校給食を実施することができる。

 学校給食の実施に当たって必要な栄養、衛生その他保健に関する措置は、第三十二条の規定により別に法律で定めるところによる。

 国及び地方公共団体は、教育の機会均等の観点から必要があるときは、学校給食の実施に関し、法令の定めるところにより、必要な支援を行うことができる。

(幼稚園)

第四十四条 幼稚園は、幼児に対し、その心身の発達に応じて、学校教育の基礎を培うための教育を行うことを目的とする。

 幼稚園における教育課程は、第三十三条第一項の基準に従い、幼児の発達段階及び生活の実態に応じて編成し、これを実施しなければならない。

 幼稚園の修了その他在学に関する取扱いは、文部科学省令で定める。

(小学校)

第四十五条 小学校は、児童に対し、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的な教育を行うことを目的とする。

 小学校においては、教育を受ける者の学習の基礎が確実に形成されるよう、教育課程を体系的に編成し、これを実施しなければならない。

 小学校の課程の修了は、第三十七条の規定により認定することができる。

(中学校)

第四十六条 中学校は、生徒に対し、義務教育として行われる普通教育を行うことを目的とする。

 中学校においては、教育を受ける者の発達段階に応じて、基礎的な学力及び社会生活に必要な資質の形成が図られるよう、教育課程を編成し、これを実施しなければならない。

 中学校の課程の修了は、第三十七条の規定により認定することができる。

(義務教育学校)

第四十七条 義務教育学校は、義務教育として行われる普通教育を一貫して行うことを目的とする。

 義務教育学校の課程は、前期及び後期の区分その他必要な区分を設けて編成することができる。

 義務教育学校における教育課程の編成及び修了の取扱いは、小学校及び中学校の例により、文部科学省令で定める。

(高等学校)

第四十八条 高等学校は、生徒に対し、中等教育として行われる普通教育及び専門教育を行うことを目的とする。

 高等学校の課程は、全日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程とする。

 前項に定めるもののほか、高等学校の教育課程の編成、課程の区分、修了の取扱いその他必要な事項は、文部科学省令で定める。

 高等学校の課程の修了は、第三十七条の規定により認定することができる。

(中等教育学校)

第四十九条 中等教育学校は、生徒に対し、義務教育として行われる普通教育及び中等教育として行われる普通教育又は専門教育を一貫して行うことを目的とする。

 中等教育学校の課程は、前期課程及び後期課程とする。

 前期課程については義務教育に関する規定を、後期課程については高等学校に関する規定を、それぞれ準用する。この場合において必要な技術的読替えは、文部科学省令で定める。

(特別支援学校)

第五十条 特別支援学校は、障害のある幼児、児童又は生徒に対し、その障害の状態及び心身の発達段階に応じ、必要な支援を伴う学校教育を行うことを目的とする。

 特別支援学校の課程は、幼稚部、小学部、中学部及び高等部とする。

 特別支援学校においては、第四十条の趣旨に照らし、合理的配慮及び必要な学習支援が確保されるよう、教育課程を編成し、これを実施しなければならない。

 特別支援学校の課程の修了は、第三十七条の規定により認定することができる。

(大学)

第五十一条 大学は、学生に対し、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、並びにこれに基づく成果の社会への還元に資する教育を行うことを目的とする。

 大学の組織、教育課程、学位その他高等教育としての制度の基本は、別に定めるところによる。

 大学が学校として備えるべき最低限の事項(学籍、在学関係、規律、教科用図書その他学校性に関する事項)については、この編の規定を適用する。

(高等専門学校)

第五十二条 高等専門学校は、学生に対し、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成するための教育を行うことを目的とする。

 高等専門学校の課程の区分、教育課程、修了その他高等教育としての制度の基本は、別に定めるところによる。

 高等専門学校が学校として備えるべき最低限の事項については、大学の例により、この編の規定を適用する。

(その他法律で定める学校)

第五十三条 第二十条第一項に規定する学校のほか、法律により学校として設けられる教育施設(以下「特別学校」という。)は、この法律において学校とみなす。

 特別学校については、当該法律に別段の定めがある場合を除き、この編の規定を適用する。

 特別学校の名称の使用その他これに類する表示、設置基準及び設置廃止等の手続については、第二十条第二項、第二十二条及び第二十三条の規定を準用する。

 特別学校に関し必要な事項は、当該法律において、その学校の目的及び教育課程の特性に応じて定めるものとする。

(課程の設置及びその表示)

第五十四条 学校は、当該学校の種類に応じ、教育課程(以下「課程」という。)を置くものとする。

 学校は、課程の名称その他これに類する表示をするときは、当該課程の内容及び水準が、法令に適合し、かつ、教育を受ける者の誤認を招かないようにしなければならない。

 課程の区分、名称の表示の方法その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(標準在学期間等)

第五十五条 学校の種類及び課程に応じ、標準在学期間を定める。

 前項の標準在学期間は、教育を受ける者の発達段階及び学習の継続の確保に留意しつつ、教育課程の体系性及び到達の確保に資するものとして定められなければならない。

 標準在学期間、最長在学期間その他在学期間に関し必要な事項は、別に法律で定めることを妨げない。

(学年及び履修の単位)

第五十六条 学校は、課程の運営上必要があるときは、学年その他の区分を設けることができる。

 学校は、教育を受ける者の学習の状況に応じ、履修の単位その他これに類する履修の区分を設けることができる。

 前二項の区分の設計及び運用は、教育を受ける者の学習の継続及び移行の円滑化に資することを旨とし、教育上必要な限度で行われなければならない。

(入学、編入学、転入学及び転学)

第五十七条 学校は、入学、編入学、転入学又は転学に関し、当該学校の教育課程の体系性及び教育条件を踏まえ、必要な基準及び手続を定めるものとする。

 前項の基準及び手続は、教育の機会均等及び学習の継続の確保に留意し、必要最小限の範囲で定められなければならない。

 前二項の基準及び手続の公表その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(修了及び証明)

第五十八条 学校は、課程を修了した者に対し、修了の認定を行い、これを証明しなければならない。

 修了の認定は、教育課程の基準及び当該学校の定める教育課程に基づき、適正かつ公正に行われなければならない。

 修了の証明の方法その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(学籍の移転及び学習記録の引継ぎ)

第五十九条 学校は、教育を受ける者が転学その他により学籍を移す場合において、学習の継続に資するため必要があるときは、学籍に関する記録及び学習に関する主要な記録のうち必要な範囲のものを、他の学校その他教育を実施する者に引き継ぐことができる。

 前項の引継ぎは、本人又は保護者の意思を尊重し、かつ、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意して行われなければならない。

 引継ぎの範囲、方法、本人同意の在り方その他必要な事項は、別に法律で定めることを妨げない。

(学期及び授業日)

第六十条 学校は、教育課程の実施のため、学期及び授業日を定めるものとする。

 学期及び授業日の設計は、教育を受ける者の健康及び学習の継続並びに教育者の勤務の均衡に留意し、教育上必要な限度で行われなければならない。

 学期及び授業日の基準その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(学習支援及び教育上の配慮)

第六十一条 学校は、教育を受ける者の学習の継続及び到達に資するため、学習相談、補習、個別の支援その他必要な学習支援を行うよう努めなければならない。

 前項の支援は、教育を受ける者の発達段階、障害、疾病、言語環境、家庭環境その他の事情に応じて、合理的な範囲で行われなければならない。

 国及び地方公共団体は、前二項の支援が適切に行われるよう、必要な条件整備に努めるものとする。

(学校の名称等の保護)

第六十二条 第二十条第二項及び第六十四条第二項に反し、学校又は課程であると誤認させる名称その他これに類する表示を用いて教育を実施し、又はこれを広告してはならない。

 前項の規定に違反する行為に対する措置その他必要な事項は、別に法律で定める。

(学校運営の基本方針)

第六十三条 学校は、教育の目標の達成、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者の権利利益の保護のため、学校運営に関する基本方針(以下「運営方針」という。)を定めなければならない。

 運営方針には、少なくとも次に掲げる事項を含むものとする。

一 教育課程の運用の基本方針

二 学習評価及び記録の取扱いの基本方針

三 規律に関する基本方針(第二十九条)及びその運用の要旨

四 相談、救済及び苦情処理の体制(第七十条から第七十四条まで)

五 事故、災害その他の危機への対応

 運営方針は、教育の自主性及び中立性を尊重し、必要最小限の範囲で定められなければならない。

(運営方針の公表)

第六十四条 学校は、運営方針及びその重要な変更の要旨を、教育を受ける者及び保護者の理解に資するよう、適切な方法により公表しなければならない。

 前項の公表に当たっては、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しなければならない。

 前二項の運用は、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

(学校運営の組織体制)

第六十五条 学校は、校長の統括の下、学校運営に関する事項を協議し、及び連携するための体制を整備しなければならない。

 前項の体制には、教育者の協議に加え、必要に応じ、事務職員、専門職その他の関係職員が参画する仕組みを含むものとする。

 学校は、前二項の体制の運用に当たり、必要な範囲で議事の要旨その他の記録を作成し、保存しなければならない。

(教育者の専門性及び研鑽)

第六十六条 教育者は、専門的知見の維持向上のため、継続的に研鑽に努めなければならない。

 学校の設置者は、教育者の研修及び研鑽の機会の確保並びに必要な時間その他の教育条件の整備に努めるものとする。

 国及び地方公共団体は、前項の条件整備が適切に行われるよう、必要な支援を行うものとする。

(外部人材等の活用)

第六十七条 学校は、教育課程の充実、学習支援又は学校運営の改善のため必要があると認めるときは、外部の専門家その他の者の協力を得ることができる。

 前項の協力は、教育の自主性及び中立性を損なうことのないように行われなければならない。

 外部の者が教育活動に関与する場合の責任の所在、監督、守秘及び個人情報の取扱いその他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(学校運営への意見反映)

第六十八条 学校は、教育を受ける者及び保護者その他関係者の意見を、学校運営の改善に生かすよう努めなければならない。

 前項の意見聴取の方法は、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、過度の負担又は萎縮を招かないよう配慮して定められなければならない。

 学校は、意見反映の要旨及び改善の状況を、適切な方法により示すよう努めるものとする。

(学校運営情報の整備)

第六十九条 学校は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者及び保護者の理解に資するため、学校運営に関する情報を整備しなければならない。

 前項の情報の範囲、形式、保存その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

 前二項の運用に当たっては、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

(相談及び支援の窓口)

第七十条 学校は、教育を受ける者及び保護者が、学習、生活、規律、ハラスメントその他学校における困難について相談できる窓口を整備しなければならない。

 前項の窓口は、教育を受ける者の年齢及び発達段階に応じ、利用しやすい方法により周知されなければならない。

 学校は、相談者のプライバシー及び権利利益の保護に留意し、必要な範囲を超えて情報を取り扱ってはならない。

(内部苦情処理)

第七十一条 学校は、学校の措置又は運用に関する苦情を受け付け、適切に処理するための手続を定めなければならない。

 前項の手続には、申出の受付、事実確認、判断及び回答の段階を含むものとする。

 学校は、苦情処理の公正を確保するため、必要に応じ、申出に利害関係を有しない者による確認その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

(不利益取扱いの禁止)

第七十二条 学校及び教育者は、第七十条の相談又は前条の苦情申出その他正当な救済の求めを理由として、教育を受ける者又は保護者に対し、不利益な取扱いをしてはならない。

(記録及び保存)

第七十三条 学校は、第七十条及び第七十一条に基づく相談及び苦情処理について、必要な範囲で記録を作成し、保存しなければならない。

 前項の記録は、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意し、必要最小限の範囲で作成し、かつ、適切に管理されなければならない。

 保存期間その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(外部救済への接続)

第七十四条 学校は、学校内において解決が困難であると認めるとき、又は教育を受ける者若しくは保護者から申出があるときは、法令の定めるところにより、所管行政庁その他の外部の救済機関への接続に必要な情報提供その他の支援を行うよう努めるものとする。

 前項の支援は、教育上必要な範囲に限り、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意して行われなければならない。

第三編 教育課程

(教育課程の基準)

第七十五条 学校における教育課程の基準は、教育の目的及び第二条の基本理念並びに当該学校の種類及び教育を受ける者の発達段階に応じて、文部科学大臣が定める。

 前項の基準は、教育の質の確保及び改善に資するため必要な限度において定めるものとし、学校の自主性及び創意工夫を不当に妨げるものであってはならない。

 学校は、第一項の基準に従い、地域の実情及び教育を受ける者の状況を踏まえ、教育課程を編成し、これを実施しなければならない。

(教育課程の編成の原則)

第七十六条 学校は、第七十五条第一項の基準に従い、教育を受ける者の発達段階、地域の実情及び当該学校の教育上の課題を踏まえ、教育課程を編成し、これを実施しなければならない。

 教育課程の編成及び実施は、教育者の専門性及び学校の自主性を尊重し、必要最小限の範囲で行われなければならない。

 教育課程の基準の運用並びに教育課程の編成及び実施に関する評価、監査その他の措置は、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者の権利利益の保護に資する目的に限り行うものとし、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。この場合において、当該措置は、教育課程の内容に関し特定の結論の採否を指示するものであってはならない。

 国及び地方公共団体は、前項の趣旨に照らし、教育課程の編成及び実施に関する措置を講ずるに当たっては、教育上必要な範囲を超えて個人情報その他の情報を取り扱ってはならない。

(教育課程の編成及び見直しの手続)

第七十七条 学校は、教育課程を編成し、又は重要な変更をしようとするときは、第六十五条第一項に規定する体制その他の仕組みを通じて、教育者が協議し、及び連携して、組織的に行わなければならない。

 学校は、教育課程の編成及び実施の状況について、学習評価の結果、教育を受ける者の学習の状況その他の事情を踏まえ、必要に応じ見直しを行うよう努めなければならない。

 前二項の運用に当たっては、教育を受ける者の学習の継続及び負担の均衡に留意しなければならない。

(年間計画等)

第七十八条 学校は、教育課程の実施に当たり、授業の編成、学習評価の実施その他教育活動が適切に行われるよう、年間計画その他必要な計画を定めるよう努めなければならない。

 前項の計画は、教育を受ける者の発達段階及び学習の実態に応じて、必要最小限の範囲で定めるものとし、教育者の創意工夫を不当に妨げるものであってはならない。

(教育課程の弾力的運用)

第七十九条 学校は、教育を受ける者の発達段階、学習の進度、障害、疾病、言語環境その他の事情に応じ、学習の継続及び到達に資するため必要があると認めるときは、教育課程を弾力的に運用することができる。

 前項の弾力的運用に当たっては、第七十五条第一項の基準の趣旨を没却してはならず、教育の機会均等及び教育条件の確保に留意しなければならない。

 国及び地方公共団体は、前二項の趣旨に照らし、弾力的運用が適切に行われるよう、必要な支援を行うものとする。

(教育課程と教科用図書等との関係)

第八十条 学校は、教育課程の実施に当たり、第八十四条に規定する教科用図書及び第九十四条に規定する指導用図書その他の学習資源を、教育上必要な範囲において用いるものとする。

 学校及び教育者は、前項の学習資源の取扱いに当たり、第九十五条第二項及び第百三条の趣旨に照らし、特定の教材又は特定の教科用図書の排他的使用を目的とする取扱いをしてはならない。

(教育課程に関する説明及び公表)

第八十一条 学校は、教育を受ける者及び保護者の理解に資するため、教育課程の概要、学習評価の方針その他教育課程の実施に関し重要な事項について、適切な方法により説明し、又は公表するよう努めなければならない。

 前項の説明又は公表は、教育上必要な範囲に限り、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意して行われなければならない。

 第一項の説明又は公表は、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

(教育課程の評価及び改善)

第八十二条 学校は、教育課程の実施の状況について、第三十五条に規定する学習評価の結果その他の事情を踏まえ、必要に応じ、評価及び改善を行うよう努めなければならない。

 国及び地方公共団体は、学校に対し教育課程の評価又は改善に関する措置を求め、又はこれに関する調査その他の措置を行う場合には、第七十六条第三項の趣旨に照らし、教育の質の確保及び改善並びに教育を受ける者の権利利益の保護に資する目的に限り、必要最小限の範囲で行わなければならない。

 前二項に基づく評価、調査その他の措置は、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

(教育課程の実施に関する支援)

第八十三条 国及び地方公共団体は、第七十五条から前条までの規定に基づく教育課程の編成及び実施が適切に行われるよう、教育者の研修の充実、教材及び学習資源の整備、時間その他の教育条件の確保並びに必要な情報提供その他の支援を行うものとする。

 学校の設置者は、前項の趣旨に照らし、当該学校における教育課程の編成及び実施に必要な教育条件の整備に努めなければならない。

 前二項の支援は、学校の自主性及び教育者の専門性を尊重し、教育を受ける者の学習の継続並びに教育の質の確保及び改善に資する目的に限り、必要最小限の範囲で行われなければならない。

 前各項の支援の実施に当たっては、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならず、また、個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しなければならない。

第四編 教育用図書

(教育用図書の基本原則)

第八十四条 国、地方公共団体、学校及び教育者は、教育用図書(教科用図書及び指導用図書をいう。以下この編において同じ。)の制度及び運用に当たり、次に掲げる原則に従わなければならない。

一 教育用図書は、教育課程の基準に整合し、教育の目的の達成に資すること。

二 教育用図書の検定その他の確認は、教育の目的に照らし必要最小限の範囲で行われ、教育の自主性を不当に妨げてはならないこと。

三 教育用図書の選定、採択又は参照は、校長の責任の下、教育的見地から公正かつ透明に行われ、不当な関与を受けないこと。

四 教育用図書の運用は、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならないこと。

五 国は、教育用図書の供給の確保並びに制度の調整及び事後監査を行い、地方公共団体は、その区域の実情に応じ、検定その他の確認及び必要な支援を行うこと。

 前項の規定は、特定の教材又は特定の教科用図書の排他的使用を義務付け、又はこれに準ずる取扱いを正当化するものと解してはならない。

 教育用図書は、学習者の学習機会の保障と、教育者の専門性及び裁量の保障とを両立させるよう、相互に補完しつつ運用されなければならない。

(教科用図書)

第八十五条 教科用図書とは、学校における教育に用いられる図書であって、主として教育を受ける者が学習のために使用するものをいう。

(教科用図書の検定)

第八十六条 教科用図書の採択は、学校の権限と責任において、公正かつ透明に行われなければならない。

 学校は、採択に当たり、教育課程との整合その他教育上の観点に基づき、理由を整理し、必要な範囲で説明できるよう努めなければならない。

 学校は、採択手続の公正を確保するため、採択に係る会議又は審議の要旨その他必要な記録を作成し、保存しなければならない。

 国及び地方公共団体は、採択に関し、発行者その他の関係者による不当な関与が生じないよう必要な措置を講じなければならない。

 前各項に定めるもののほか、採択の手続、記録の範囲、保存期間その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(採択の公正及び透明性)

第八十七条 教科用図書の採択は、学校の校長が、教育課程の編成及び実施の方針に基づき、公正かつ透明に行わなければならない。

 前項の採択に当たっては、教育者の専門的知見が適切に反映されるよう、学校において必要な手続を整備しなければならない。

 国及び地方公共団体は、採択に関し、発行者その他の関係者による不当な関与が生じないよう必要な措置を講じなければならない。

 採択の運用は、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

 国は、都道府県教育委員会による検定の運用が第八十六条第二項の基準に適合しているかどうかを確認するため、必要最小限の範囲で、事後的に監査を行うことができる。

 前項の監査は、重大な誤り、権利侵害その他教育の目的に照らし看過し難い事由がある場合に限り行うものとし、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

 国は、監査の結果、是正が必要と認めるときは、都道府県教育委員会に対し、理由を示して必要な措置を求めることができる。

(供給の確保等)

第八十八条 国及び地方公共団体は、教育を受ける者が必要な教科用図書を使用できるよう、教科用図書の供給の確保その他必要な措置を講ずるものとする。

 文部科学大臣は、供給の確保又は全国的な調整のため必要があると認めるときは、発行者又は都道府県教育委員会に対し、報告若しくは資料の提出を求め、又は必要な助言若しくは調整をすることができる。

 前項の措置は、教育の目的に照らし必要最小限の範囲で行うものとし、教科用図書の内容に対し不当な支配を及ぼしてはならない。

(義務教育に係る教科用図書の無償)

第八十九条 義務教育に係る課程において使用される教科用図書は、無償で給付し、又は給与されなければならない。

 前項に要する経費の負担その他必要な事項は、法令で定める。

(教材の使用)

第九十条 学校は、教科用図書のほか、教育上有益適切な教材を使用することができる。

 教材の選定及び使用は、地域及び学校並びに教育を受ける者の実態に応じ、校長の責任の下、教育的見地から適切に行われなければならない。

(給与の手続及び管理)

第九十一条 教科用図書の給付又は給与の手続、配布及び回収(必要がある場合に限る。)、管理の方法その他実施に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

 前項の規定に基づく措置は、教育を受ける者の学習の継続及び負担の均衡に留意し、必要最小限の範囲で行われなければならない。

(適正実施の確保)

第九十二条 国及び地方公共団体は、第八十九条の給付又は給与が適正に行われるよう、必要な助言、情報提供、調査その他の支援を行うものとする。

 前項の調査は、外形的な序列化を目的として行ってはならず、また、教育上必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはならない。

(法定受託事務)

第九十三条 第八十九条の給付又は給与に関する事務のうち、国が政令で定めるものは、地方自治法第二条第九項第一号に規定する法定受託事務とする。

(教科用図書と教材)

第九十四条 教科用図書のほか、学校及び教育者は、教育上必要な範囲において、教材を選択し、又は作成して用いることができる。

(指導用図書)

第九十五条 指導用図書とは、学校における教育の実施に関し、教育者が指導計画の作成、授業の編成その他の指導のために用いる図書(教師用指導書その他これに類するものを含む。)をいう。

(指導用図書の基準性)

第九十六条 学校は、教育課程の編成及び実施に当たり、必要に応じ指導用図書を参照するものとする。

 前項の規定は、特定の教材又は特定の教科用図書の使用を義務付けるものと解してはならない。

(指導用図書の記載事項)

第九十七条 指導用図書には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。

一 到達すべき目標(到達の核)

二 主要概念の配列及び相互の関連(概念の順序)

三 典拠(一次情報その他の根拠)

四 学習上生じやすい誤解及びこれへの指導上の配慮

五 評価の例(教材に依存しない方法を含む。)

 前項の記載は、特定の教材又は特定の教科用図書の排他的使用を導くことのないよう、必要な限度において行わなければならない。

(指導用図書の確認)

第九十八条 指導用図書は、都道府県教育委員会の確認を受けることができる。

 前項の確認は、指導用図書が第九十七条及び第百三条の規定に適合していること並びに教育の目的に照らし看過し難い誤り又は権利侵害がないことを確認する範囲に限り、必要最小限の範囲で行うものとする。

 都道府県教育委員会は、確認の手続及び判断の要旨を、適切な方法により公表するよう努めなければならない。この場合において、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

 前各項に定めるもののほか、指導用図書の確認に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

 国は、第九十七条に掲げる事項の標準的な在り方を示し、教育の質の確保及び改善に資するため、指導用参考図書を作成し、公表することができる。

 前項の指導用参考図書は、学校又は教育者に対し、特定の教材又は特定の教科用図書の使用を義務付けるものと解してはならない。

(検定手続の準用)

第九十九条 前条第一項の確認の手続については、教科用図書の検定の手続の例による。

(確認指導用図書)

第百条 第九十八条第一項の確認を受けた指導用図書は、学校において参照することができる。

 前項の規定は、確認を受けていない指導用図書の参照を妨げるものと解してはならない。

(指導用図書の備付け及び貸与)

第百一条 学校の設置者は、教育者が学校教育を実施するために必要な指導用図書を、学校に備え付けなければならない。

 前項の指導用図書は学校に帰属するものとし、校長は、教育者にこれを貸与して使用させることができる。

 前項の貸与に当たっては、教育者の常勤又は非常勤の別その他の雇用形態により差別してはならない。

(貸与の管理)

第百二条 校長は、前条第二項の貸与に関し、必要な管理を行わなければならない。

 前項の管理は、教育者の教育上の裁量を不当に制約することなく、必要最小限の範囲で行うものとする。

(排他接続の禁止)

第百三条 指導用図書は、特定の教材又は特定の教科用図書の使用を、事実上又は形式上義務付け、その他これに準ずる取扱いをしてはならない。

 指導用図書に教材を例示する場合においては、代替可能である旨を明らかにし、かつ、教育上の目的に照らし必要な範囲で行わなければならない。

 前二項に反し、特定の教材又は特定の教科用図書に排他的に接続する表示、推薦その他これに類する取扱いがあるときは、当該部分は、教育上の拘束力を有しない。

(教育者の裁量)

第百四条 教育者は、指導用図書を基準として、教育を受ける者の発達及び学習の状況に応じ、教材の選択、指導方法の構成その他必要な教育上の措置を講ずるものとする。

(事後監査)

第百五条 国及び地方公共団体は、指導用図書の運用が第百三条及び第百四条の規定並びに第三編に定める教育課程の基準の趣旨に適合しているかどうかを確認するため、必要最小限の範囲で、事後的に必要な措置を講ずることができる。

 前項の措置は、特定の教材の排他的使用、重大な誤り、権利侵害その他教育の目的に照らし看過し難い事由がある場合に限り行うものとし、外形的な比較又は序列化を目的として行ってはならない。

 国又は地方公共団体は、前二項に基づき学校又は教育者に対し措置を求めるときは、その理由を示し、意見を述べ、及び必要な資料を提出する機会を与えなければならない。ただし、緊急の必要があるときは、この限りでない。

 前項の手続の細目は、文部科学省令で定める。

第一条 この法律は、地方自治の本旨に基いて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、地方公共団体における民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする。

(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号))

第七十四条 普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者(以下この編において「選挙権を有する者」という。)は、政令で定めるところにより、その総数の五十分の一以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)の制定又は改廃の請求をすることができる。

 前項の請求があつたときは、当該普通地方公共団体の長は、直ちに請求の要旨を公表しなければならない。

 普通地方公共団体の長は、第一項の請求を受理した日から二十日以内に議会を招集し、意見を付けてこれを議会に付議し、その結果を同項の代表者(以下この条において「代表者」という。)に通知するとともに、これを公表しなければならない。

 議会は、前項の規定により付議された事件の審議を行うに当たつては、政令で定めるところにより、代表者に意見を述べる機会を与えなければならない。

 第一項の選挙権を有する者とは、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第二十二条第一項又は第三項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日において選挙人名簿に登録されている者とし、その総数の五十分の一の数は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会において、その登録が行われた日後直ちに告示しなければならない。

 選挙権を有する者のうち次に掲げるものは、代表者となり、又は代表者であることができない。

 第一項の場合において、当該地方公共団体の区域内で衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは長の選挙が行われることとなるときは、政令で定める期間、当該選挙が行われる区域内においては請求のための署名を求めることができない。

 選挙権を有する者は、心身の故障その他の事由により条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に署名することができないときは、その者の属する市町村の選挙権を有する者(代表者及び代表者の委任を受けて当該市町村の選挙権を有する者に対し当該署名簿に署名することを求める者を除く。)に委任して、自己の氏名(以下「請求者の氏名」という。)を当該署名簿に記載させることができる。この場合において、委任を受けた者による当該請求者の氏名の記載は、第一項の規定による請求者の署名とみなす。

 前項の規定により委任を受けた者(以下「氏名代筆者」という。)が請求者の氏名を条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に記載する場合には、氏名代筆者は、当該署名簿に氏名代筆者としての署名をしなければならない。

(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号))

(教育課程の編成及び学校運営の組織)

第二十八条 学校は、教育の目標の達成及び教育の質の確保並びに改善のため、校長の統括の下、教育課程の編成及び実施に関する組織的な体制を整備しなければならない。

 前項の体制には、教育課程の編成、学習評価、生活指導、特別の支援その他教育上重要な事項について、教育者が協議し、及び連携するための会議その他の仕組みを含むものとする。

 学校は、前項の会議その他の仕組みの運用に当たり、必要な範囲で議事の要旨その他の記録を作成し、保存しなければならない。

 学校は、教育の質の向上、教育を受ける者の権利利益の保護又は教育条件の整備のため必要があるときは、保護者、地域住民、専門家その他関係者の意見を聴く仕組みを設けるよう努めるものとする。この場合において、教育の自主性及び中立性並びに個人情報の保護その他の権利利益の保護に留意しなければならない。

 設置者は、第一項の体制が適切に機能するため、必要な人員、研修、時間その他の教育条件の整備に努めるものとする。

第一章 総則(第一条―第十五条)

第二章 義務教育(第十六条―第二十一条)

第三章 幼稚園(第二十二条―第二十八条)

第四章 小学校(第二十九条―第四十四条)

第五章 中学校(第四十五条―第四十九条)

第五章の二 義務教育学校(第四十九条の二―第四十九条の八)

第六章 高等学校(第五十条―第六十二条)

第七章 中等教育学校(第六十三条―第七十一条)

第八章 特別支援教育(第七十二条―第八十二条)

第九章 大学(第八十三条―第百十四条)

第十章 高等専門学校(第百十五条―第百二十三条)

第十一章 専修学校(第百二十四条―第百三十三条)

第十二章 雑則(第百三十四条―第百四十二条)

第十三章 罰則(第百四十三条―第百四十六条)

附則

第一編 総則(第一条〜第十八条) ※あなたの条文目的/基本理念/機会均等/責務/国・地方/教育者・保護者/政治的中立/定義/適用範囲/行政原則(審査手続含む)/計画評価公表/連携/安全環境/救済/国際連携/到達認定と教育の分離・均衡・連携/将来(継続改善)

第二編 学校教育学校制度一般、学籍・転学・修了、教育課程の編成・公表、規律・懲戒の限界(比例原則の具体化)、教科書制度、学校給食(“教育上の支援”として最低限だけ。栄養・衛生は33へ参照)

第五編 高等教育大学・高専・専門(ここはあなたの制度設計次第で分岐)、学修成果の可視化、質保証、学位・到達の関係(第十六条の具体化)

第六編 社会教育公民館・図書館・博物館との接続は「教育としての原則」だけ置く(施設法は別にしても良い)

第七編 生涯学習学習歴の本人帰属、学び直し、学習成果の社会的通用(職業能力開発法制とは相互参照)

第八編 教育支援就学支援金、大学等修学支援、特別支援就学奨励、へき地、不就学・夜間中学の機会確保、読書バリアフリー、日本語教育(ここに“機会確保”系を集約すると判例対応が強い)

第九編 教育職員免許、研修、服務・懲戒(手続保障)、外部協働教育者の位置づけ

第十編 私立学校私学の公共性・透明性・設置者責務・助成との関係(助成の財源型は8へ)

第十一編 教育行政国・地方の行政運営、監督の限界(条件監督+手続)、第三者機関、紛争処理

第十二編 教育財政標準費用・国庫負担の基本(8へのブリッジ)、費用負担原則(第六編と二層構造)

第十三編 附則経過措置・名称整理(あなたが言う「4は名称附則」など)

<以下は、教育職員の章にする>

第八条 校長及び教員(教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)の適用を受ける者を除く。)の資格に関する事項は、別に法律で定めるもののほか、文部科学大臣がこれを定める。

第九条 次の各号のいずれかに該当する者は、校長又は教員となることができない。

一 拘禁刑以上の刑に処せられた者

二 教育職員免許法第十条第一項第二号又は第三号に該当することにより免許状がその効力を失い、当該失効の日から三年を経過しない者

三 教育職員免許法第十一条第一項から第三項までの規定により免許状取上げの処分を受け、三年を経過しない者

四 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者

第十条 私立学校は、校長を定め、大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に届け出なければならない。

第十一条 校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

<保健医療法に送る>

第十二条 学校においては、別に法律で定めるところにより、幼児、児童、生徒及び学生並びに職員の健康の保持増進を図るため、健康診断を行い、その他その保健に必要な措置を講じなければならない。

第十三条 第四条第一項各号に掲げる学校が次の各号のいずれかに該当する場合においては、それぞれ同項各号に定める者は、当該学校の閉鎖を命ずることができる。

一 法令の規定に故意に違反したとき

二 法令の規定によりその者がした命令に違反したとき

三 六箇月以上授業を行わなかつたとき前項の規定は、市町村の設置する幼稚園に準用する。この場合において、同項中「それぞれ同項各号に定める者」とあり、及び同項第二号中「その者」とあるのは、「都道府県の教育委員会」と読み替えるものとする。

第十四条 大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事は、当該学校が、設備、授業その他の事項について、法令の規定又は都道府県の教育委員会若しくは都道府県知事の定める規程に違反したときは、その変更を命ずることができる。

第十五条 文部科学大臣は、公立又は私立の大学及び高等専門学校が、設備、授業その他の事項について、法令の規定に違反していると認めるときは、当該学校に対し、必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

文部科学大臣は、前項の規定による勧告によつてもなお当該勧告に係る事項(次項において「勧告事項」という。)が改善されない場合には、当該学校に対し、その変更を命ずることができる。

文部科学大臣は、前項の規定による命令によつてもなお勧告事項が改善されない場合には、当該学校に対し、当該勧告事項に係る組織の廃止を命ずることができる。

文部科学大臣は、第一項の規定による勧告又は第二項若しくは前項の規定による命令を行うために必要があると認めるときは、当該学校に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。

第二章 義務教育

第十六条 保護者(子に対して親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。以下同じ。)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

第十七条 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校の課程、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満十五歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間においてこれらの課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。

保護者は、子が小学校の課程、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十五歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、義務教育学校の後期課程、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。

前二項の義務の履行の督促その他これらの義務の履行に関し必要な事項は、政令で定める。

第十八条 前条第一項又は第二項の規定によつて、保護者が就学させなければならない子(以下それぞれ「学齢児童」又は「学齢生徒」という。)で、病弱、発育不完全その他やむを得ない事由のため、就学困難と認められる者の保護者に対しては、市町村の教育委員会は、文部科学大臣の定めるところにより、同条第一項又は第二項の義務を猶予又は免除することができる。

第十九条 経済的理由によつて、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない。

第二十条 学齢児童又は学齢生徒を使用する者は、その使用によつて、当該学齢児童又は学齢生徒が、義務教育を受けることを妨げてはならない。

第二十一条 義務教育として行われる普通教育は、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)第五条第二項に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

一 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。

二 学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。

三 我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

四 家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。

五 読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。

六 生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。

七 生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。

八 健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。

九 生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。

十 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。

第三章 幼稚園

第二十二条 幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。

第二十三条 幼稚園における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

一 健康、安全で幸福な生活のために必要な基本的な習慣を養い、身体諸機能の調和的発達を図ること。

二 集団生活を通じて、喜んでこれに参加する態度を養うとともに家族や身近な人への信頼感を深め、自主、自律及び協同の精神並びに規範意識の芽生えを養うこと。

三 身近な社会生活、生命及び自然に対する興味を養い、それらに対する正しい理解と態度及び思考力の芽生えを養うこと。

四 日常の会話や、絵本、童話等に親しむことを通じて、言葉の使い方を正しく導くとともに、相手の話を理解しようとする態度を養うこと。

五 音楽、身体による表現、造形等に親しむことを通じて、豊かな感性と表現力の芽生えを養うこと。

第二十四条 幼稚園においては、第二十二条に規定する目的を実現するための教育を行うほか、幼児期の教育に関する各般の問題につき、保護者及び地域住民その他の関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うなど、家庭及び地域における幼児期の教育の支援に努めるものとする。

第二十五条 幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項は、第二十二条及び第二十三条の規定に従い、文部科学大臣が定める。

文部科学大臣は、前項の規定により幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項を定めるに当たつては、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第四十五条第二項の規定により児童福祉施設に関して内閣府令で定める基準(同項第三号の保育所における保育の内容に係る部分に限る。)並びに就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第十条第一項の規定により主務大臣が定める幼保連携型認定こども園の教育課程その他の教育及び保育の内容に関する事項との整合性の確保に配慮しなければならない。

文部科学大臣は、第一項の幼稚園の教育課程その他の保育内容に関する事項を定めるときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。

第二十六条 幼稚園に入園することのできる者は、満三歳から、小学校就学の始期に達するまでの幼児とする。

第二十七条 幼稚園には、園長、教頭及び教諭を置かなければならない。

幼稚園には、前項に規定するもののほか、副園長、主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭、事務職員、養護助教諭その他必要な職員を置くことができる。

第一項の規定にかかわらず、副園長を置くときその他特別の事情のあるときは、教頭を置かないことができる。

園長は、園務をつかさどり、所属職員を監督する。

副園長は、園長を助け、命を受けて園務をつかさどる。

教頭は、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)を助け、園務を整理し、及び必要に応じ幼児の保育をつかさどる。

主幹教諭は、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)及び教頭を助け、命を受けて園務の一部を整理し、並びに幼児の保育をつかさどる。

指導教諭は、幼児の保育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、保育の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。

教諭は、幼児の保育をつかさどる。

特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を置くことができる。

学校の実情に照らし必要があると認めるときは、第七項の規定にかかわらず、園長(副園長を置く幼稚園にあつては、園長及び副園長)及び教頭を助け、命を受けて園務の一部を整理し、並びに幼児の養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を置くことができる。

第二十八条 第三十七条第六項、第八項及び第十二項から第十七項まで並びに第四十二条から第四十四条までの規定は、幼稚園に準用する。

就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律第四章の規定は、幼稚園に準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

第二十七条の二第一項園児について園児(幼稚園に在籍する幼児をいう。以下同じ。)について第二十七条の二第二項第三号指定都市等所在施設地方公共団体(公立大学法人を含む。)が設置する幼稚園指定都市等の長当該幼稚園が所在する都道府県の教育委員会第二十七条の五第一項ただし書都道府県知事又は市長都道府県知事第二十七条の六第一項主務省令文部科学省令審議会等教育、医療、心理、福祉又は法律に関する専門的な知識を有する者のうちから当該所管行政庁があらかじめ指定する者(以下「専門的な知識を有する者」という。)

第二十七条の六第二項及び第三項審議会等専門的な知識を有する者

第二十七条の七 主務省令文部科学省令主務大臣文部科学大臣

第四章 小学校

第二十九条 小学校は、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを目的とする。

第三十条 小学校における教育は、前条に規定する目的を実現するために必要な程度において第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

前項の場合においては、生涯にわたり学習する基盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をはぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養うことに、特に意を用いなければならない。

第三十一条 小学校においては、前条第一項の規定による目標の達成に資するよう、教育指導を行うに当たり、児童の体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努めるものとする。この場合において、社会教育関係団体その他の関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならない。

第三十二条 小学校の修業年限は、六年とする。

第三十三条 小学校の教育課程に関する事項は、第二十九条及び第三十条の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第三十四条 小学校においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書又は文部科学省が著作の名義を有する教科用図書を使用しなければならない。

前項に規定する教科用図書(以下この条において「教科用図書」という。)の内容を文部科学大臣の定めるところにより記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)である教材がある場合には、同項の規定にかかわらず、文部科学大臣の定めるところにより、児童の教育の充実を図るため必要があると認められる教育課程の一部において、教科用図書に代えて当該教材を使用することができる。

前項に規定する場合において、視覚障害、発達障害その他の文部科学大臣の定める事由により教科用図書を使用して学習することが困難な児童に対し、教科用図書に用いられた文字、図形等の拡大又は音声への変換その他の同項に規定する教材を電子計算機において用いることにより可能となる方法で指導することにより当該児童の学習上の困難の程度を低減させる必要があると認められるときは、文部科学大臣の定めるところにより、教育課程の全部又は一部において、教科用図書に代えて当該教材を使用することができる。

教科用図書及び第二項に規定する教材以外の教材で、有益適切なものは、これを使用することができる。

第一項の検定の申請に係る教科用図書に関し調査審議させるための審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。以下同じ。)については、政令で定める。

第三十五条 市町村の教育委員会は、次に掲げる行為の一又は二以上を繰り返し行う等性行不良であつて他の児童の教育に妨げがあると認める児童があるときは、その保護者に対して、児童の出席停止を命ずることができる。

一 他の児童に傷害、心身の苦痛又は財産上の損失を与える行為

二 職員に傷害又は心身の苦痛を与える行為

三 施設又は設備を損壊する行為

四 授業その他の教育活動の実施を妨げる行為市町村の教育委員会は、前項の規定により出席停止を命ずる場合には、あらかじめ保護者の意見を聴取するとともに、理由及び期間を記載した文書を交付しなければならない。

前項に規定するもののほか、出席停止の命令の手続に関し必要な事項は、教育委員会規則で定めるものとする。

市町村の教育委員会は、出席停止の命令に係る児童の出席停止の期間における学習に対する支援その他の教育上必要な措置を講ずるものとする。

第三十六条 学齢に達しない子は、小学校に入学させることができない。

第三十七条 小学校には、校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。

小学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭その他必要な職員を置くことができる。

第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときその他特別の事情のあるときは教頭を、養護をつかさどる主幹教諭を置くときは養護教諭を、特別の事情のあるときは事務職員を、それぞれ置かないことができる。

校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。

副校長は、校長を助け、命を受けて校務をつかさどる。

副校長は、校長に事故があるときはその職務を代理し、校長が欠けたときはその職務を行う。この場合において、副校長が二人以上あるときは、あらかじめ校長が定めた順序で、その職務を代理し、又は行う。

教頭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる。

教頭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)に事故があるときは校長の職務を代理し、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)が欠けたときは校長の職務を行う。この場合において、教頭が二人以上あるときは、あらかじめ校長が定めた順序で、校長の職務を代理し、又は行う。

主幹教諭は、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の教育をつかさどる。

指導教諭は、児童の教育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、教育指導の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。

教諭は、児童の教育をつかさどる。

養護教諭は、児童の養護をつかさどる。

栄養教諭は、児童の栄養の指導及び管理をつかさどる。

事務職員は、事務をつかさどる。

助教諭は、教諭の職務を助ける。

講師は、教諭又は助教諭に準ずる職務に従事する。

養護助教諭は、養護教諭の職務を助ける。

特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を、養護教諭に代えて養護助教諭を置くことができる。

学校の実情に照らし必要があると認めるときは、第九項の規定にかかわらず、校長(副校長を置く小学校にあつては、校長及び副校長)及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を置くことができる。

第三十八条 市町村は、その区域内にある学齢児童を就学させるに必要な小学校を設置しなければならない。ただし、教育上有益かつ適切であると認めるときは、義務教育学校の設置をもつてこれに代えることができる。

第三十九条 市町村は、適当と認めるときは、前条の規定による事務の全部又は一部を処理するため、市町村の組合を設けることができる。

第四十条 市町村は、前二条の規定によることを不可能又は不適当と認めるときは、小学校又は義務教育学校の設置に代え、学齢児童の全部又は一部の教育事務を、他の市町村又は前条の市町村の組合に委託することができる。

前項の場合においては、地方自治法第二百五十二条の十四第三項において準用する同法第二百五十二条の二の二第二項中「都道府県知事」とあるのは、「都道府県知事及び都道府県の教育委員会」と読み替えるものとする。

第四十一条 町村が、前二条の規定による負担に堪えないと都道府県の教育委員会が認めるときは、都道府県は、その町村に対して、必要な補助を与えなければならない。

第四十二条 小学校は、文部科学大臣の定めるところにより当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずることにより、その教育水準の向上に努めなければならない。

第四十三条 小学校は、当該小学校に関する保護者及び地域住民その他の関係者の理解を深めるとともに、これらの者との連携及び協力の推進に資するため、当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況に関する情報を積極的に提供するものとする。

第四十四条 私立の小学校は、都道府県知事の所管に属する。

第五章 中学校

第四十五条 中学校は、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的とする。

第四十六条 中学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第四十七条 中学校の修業年限は、三年とする。

第四十八条 中学校の教育課程に関する事項は、第四十五条及び第四十六条の規定並びに次条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第四十九条 第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十五条及び第三十七条から第四十四条までの規定は、中学校に準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第四十六条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第四十六条」と読み替えるものとする。

第五章の二 義務教育学校

第四十九条の二 義務教育学校は、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を基礎的なものから一貫して施すことを目的とする。

第四十九条の三 義務教育学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第四十九条の四 義務教育学校の修業年限は、九年とする。

第四十九条の五 義務教育学校の課程は、これを前期六年の前期課程及び後期三年の後期課程に区分する。

第四十九条の六 義務教育学校の前期課程における教育は、第四十九条の二に規定する目的のうち、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを実現するために必要な程度において第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

義務教育学校の後期課程における教育は、第四十九条の二に規定する目的のうち、前期課程における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第四十九条の七 義務教育学校の前期課程及び後期課程の教育課程に関する事項は、第四十九条の二、第四十九条の三及び前条の規定並びに次条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第四十九条の八 第三十条第二項、第三十一条、第三十四条から第三十七条まで及び第四十二条から第四十四条までの規定は、義務教育学校に準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第四十九条の三」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第四十九条の三」と読み替えるものとする。

第六章 高等学校

第五十条 高等学校は、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを目的とする。

第五十一条 高等学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

一 義務教育として行われる普通教育の成果を更に発展拡充させて、豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。

二 社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。

三 個性の確立に努めるとともに、社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。

第五十二条 高等学校の学科及び教育課程に関する事項は、前二条の規定及び第六十二条において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第五十三条 高等学校には、全日制の課程のほか、定時制の課程を置くことができる。

高等学校には、定時制の課程のみを置くことができる。

第五十四条 高等学校には、全日制の課程又は定時制の課程のほか、通信制の課程を置くことができる。

高等学校には、通信制の課程のみを置くことができる。

市(指定都市を除く。以下この項において同じ。)町村(市町村が単独で又は他の市町村と共同して設立する公立大学法人を含む。)の設置する高等学校については都道府県の教育委員会、私立の高等学校については都道府県知事は、高等学校の通信制の課程のうち、当該高等学校の所在する都道府県の区域内に住所を有する者のほか、全国的に他の都道府県の区域内に住所を有する者を併せて生徒とするものその他政令で定めるもの(以下この項において「広域の通信制の課程」という。)に係る第四条第一項に規定する認可(政令で定める事項に係るものに限る。)を行うときは、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。都道府県(都道府県が単独で又は他の地方公共団体と共同して設立する公立大学法人を含む。)又は指定都市(指定都市が単独で又は他の指定都市若しくは市町村と共同して設立する公立大学法人を含む。)の設置する高等学校の広域の通信制の課程について、当該都道府県又は指定都市の教育委員会(公立大学法人の設置する高等学校にあつては、当該公立大学法人)がこの項前段の政令で定める事項を行うときも、同様とする。

通信制の課程に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第五十五条 高等学校の定時制の課程又は通信制の課程に在学する生徒が、技能教育のための施設で当該施設の所在地の都道府県の教育委員会の指定するものにおいて教育を受けているときは、校長は、文部科学大臣の定めるところにより、当該施設における学習を当該高等学校における教科の一部の履修とみなすことができる。

前項の施設の指定に関し必要な事項は、政令で、これを定める。

第五十六条 高等学校の修業年限は、全日制の課程については、三年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、三年以上とする。

第五十七条 高等学校に入学することのできる者は、中学校若しくはこれに準ずる学校若しくは義務教育学校を卒業した者若しくは中等教育学校の前期課程を修了した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。

第五十八条 高等学校には、専攻科及び別科を置くことができる。

高等学校の専攻科は、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

高等学校の別科は、前条に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

第五十八条の二 高等学校の専攻科の課程(修業年限が二年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(第九十条第一項に規定する者に限る。)は、文部科学大臣の定めるところにより、大学に編入学することができる。

第五十九条 高等学校に関する入学、退学、転学その他必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第六十条 高等学校には、校長、教頭、教諭及び事務職員を置かなければならない。

高等学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭、養護助教諭、実習助手、技術職員その他必要な職員を置くことができる。

第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときは、教頭を置かないことができる。

実習助手は、実験又は実習について、教諭の職務を助ける。

特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を置くことができる。

技術職員は、技術に従事する。

第六十一条 高等学校に、全日制の課程、定時制の課程又は通信制の課程のうち二以上の課程を置くときは、それぞれの課程に関する校務を分担して整理する教頭を置かなければならない。ただし、命を受けて当該課程に関する校務をつかさどる副校長が置かれる一の課程については、この限りでない。

第六十二条 第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十七条第四項から第十七項まで及び第十九項並びに第四十二条から第四十四条までの規定は、高等学校に準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第五十一条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第五十一条」と読み替えるものとする。

第七章 中等教育学校

第六十三条 中等教育学校は、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、義務教育として行われる普通教育並びに高度な普通教育及び専門教育を一貫して施すことを目的とする。

第六十四条 中等教育学校における教育は、前条に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

一 豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと。

二 社会において果たさなければならない使命の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。

三 個性の確立に努めるとともに、社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。

第六十五条 中等教育学校の修業年限は、六年とする。

第六十六条 中等教育学校の課程は、これを前期三年の前期課程及び後期三年の後期課程に区分する。

第六十七条 中等教育学校の前期課程における教育は、第六十三条に規定する目的のうち、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを実現するため、第二十一条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

中等教育学校の後期課程における教育は、第六十三条に規定する目的のうち、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すことを実現するため、第六十四条各号に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。

第六十八条 中等教育学校の前期課程の教育課程に関する事項並びに後期課程の学科及び教育課程に関する事項は、第六十三条、第六十四条及び前条の規定並びに第七十条第一項において読み替えて準用する第三十条第二項の規定に従い、文部科学大臣が定める。

第六十九条 中等教育学校には、校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない。

中等教育学校には、前項に規定するもののほか、副校長、主幹教諭、指導教諭、栄養教諭、実習助手、技術職員その他必要な職員を置くことができる。

第一項の規定にかかわらず、副校長を置くときは教頭を、養護をつかさどる主幹教諭を置くときは養護教諭を、それぞれ置かないことができる。

特別の事情のあるときは、第一項の規定にかかわらず、教諭に代えて助教諭又は講師を、養護教諭に代えて養護助教諭を置くことができる。

第七十条 第三十条第二項、第三十一条、第三十四条、第三十七条第四項から第十七項まで及び第十九項、第四十二条から第四十四条まで、第五十九条並びに第六十条第四項及び第六項の規定は中等教育学校に、第五十三条から第五十五条まで、第五十八条、第五十八条の二及び第六十一条の規定は中等教育学校の後期課程に、それぞれ準用する。この場合において、第三十条第二項中「前項」とあるのは「第六十四条」と、第三十一条中「前条第一項」とあるのは「第六十四条」と読み替えるものとする。

前項において準用する第五十三条又は第五十四条の規定により後期課程に定時制の課程又は通信制の課程を置く中等教育学校については、第六十五条の規定にかかわらず、当該定時制の課程又は通信制の課程に係る修業年限は、六年以上とする。この場合において、第六十六条中「後期三年の後期課程」とあるのは、「後期三年以上の後期課程」とする。

第七十一条 同一の設置者が設置する中学校及び高等学校においては、文部科学大臣の定めるところにより、中等教育学校に準じて、中学校における教育と高等学校における教育を一貫して施すことができる。

第八章 特別支援教育

第七十二条 特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする。

第七十三条 特別支援学校においては、文部科学大臣の定めるところにより、前条に規定する者に対する教育のうち当該学校が行うものを明らかにするものとする。

第七十四条 特別支援学校においては、第七十二条に規定する目的を実現するための教育を行うほか、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校の要請に応じて、第八十一条第一項に規定する幼児、児童又は生徒の教育に関し必要な助言又は援助を行うよう努めるものとする。

第七十五条 第七十二条に規定する視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者の障害の程度は、政令で定める。

第七十六条 特別支援学校には、小学部及び中学部を置かなければならない。ただし、特別の必要のある場合においては、そのいずれかのみを置くことができる。

特別支援学校には、小学部及び中学部のほか、幼稚部又は高等部を置くことができ、また、特別の必要のある場合においては、前項の規定にかかわらず、小学部及び中学部を置かないで幼稚部又は高等部のみを置くことができる。

第七十七条 特別支援学校の幼稚部の教育課程その他の保育内容、小学部及び中学部の教育課程又は高等部の学科及び教育課程に関する事項は、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準じて、文部科学大臣が定める。

第七十八条 特別支援学校には、寄宿舎を設けなければならない。ただし、特別の事情のあるときは、これを設けないことができる。

第七十九条 寄宿舎を設ける特別支援学校には、寄宿舎指導員を置かなければならない。

寄宿舎指導員は、寄宿舎における幼児、児童又は生徒の日常生活上の世話及び生活指導に従事する。

第八十条 都道府県は、その区域内にある学齢児童及び学齢生徒のうち、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者で、その障害が第七十五条の政令で定める程度のものを就学させるに必要な特別支援学校を設置しなければならない。

第八十一条 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。

小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。

一 知的障害者

二 肢体不自由者

三 身体虚弱者

四 弱視者

五 難聴者

六 その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの前項に規定する学校においては、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特別支援学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。

第八十二条 第二十六条、第二十七条、第三十一条(第四十九条及び第六十二条において読み替えて準用する場合を含む。)、第三十二条、第三十四条(第四十九条及び第六十二条において準用する場合を含む。)、第三十六条、第三十七条(第二十八条第一項、第四十九条及び第六十二条において準用する場合を含む。)、第四十二条から第四十四条まで、第四十七条及び第五十六条から第六十条までの規定は特別支援学校に、第二十八条第二項の規定は特別支援学校の幼稚部に、第八十四条の規定は特別支援学校の高等部に、それぞれ準用する。

第九章 大学

第八十三条 大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする。

大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。

第八十三条の二 前条の大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を展開させることを目的とするものは、専門職大学とする。

専門職大学は、文部科学大臣の定めるところにより、その専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、及び実施し、並びに教員の資質の向上を図るものとする。

専門職大学には、第八十七条第二項に規定する課程を置くことができない。

第八十四条 大学は、通信による教育を行うことができる。

第八十五条 大学には、学部を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、学部以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

第八十六条 大学には、夜間において授業を行う学部又は通信による教育を行う学部を置くことができる。

第八十七条 大学の修業年限は、四年とする。ただし、特別の専門事項を教授研究する学部及び前条の夜間において授業を行う学部については、その修業年限は、四年を超えるものとすることができる。

医学を履修する課程、歯学を履修する課程、薬学を履修する課程のうち臨床に係る実践的な能力を培うことを主たる目的とするもの又は獣医学を履修する課程については、前項本文の規定にかかわらず、その修業年限は、六年とする。

第八十七条の二 専門職大学の課程は、これを前期二年の前期課程及び後期二年の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年の後期課程(前条第一項ただし書の規定により修業年限を四年を超えるものとする学部にあつては、前期二年の前期課程及び後期二年以上の後期課程又は前期三年の前期課程及び後期一年以上の後期課程)に区分することができる。

専門職大学の前期課程における教育は、第八十三条の二第一項に規定する目的のうち、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を育成することを実現するために行われるものとする。

専門職大学の後期課程における教育は、前期課程における教育の基礎の上に、第八十三条の二第一項に規定する目的を実現するために行われるものとする。

第一項の規定により前期課程及び後期課程に区分された専門職大学の課程においては、当該前期課程を修了しなければ、当該前期課程から当該後期課程に進学することができないものとする。

第八十八条 大学の学生以外の者として一の大学において一定の単位を修得した者が当該大学に入学する場合において、当該単位の修得により当該大学の教育課程の一部を履修したと認められるときは、文部科学大臣の定めるところにより、修得した単位数その他の事項を勘案して大学が定める期間を修業年限に通算することができる。ただし、その期間は、当該大学の修業年限の二分の一を超えてはならない。

第八十八条の二 専門性が求められる職業に係る実務の経験を通じて当該職業を担うための実践的な能力を修得した者が専門職大学等(専門職大学又は第百八条第四項に規定する目的をその目的とする大学(第百四条第五項及び第六項において「専門職短期大学」という。)をいう。以下同じ。)に入学する場合において、当該実践的な能力の修得により当該専門職大学等の教育課程の一部を履修したと認められるときは、文部科学大臣の定めるところにより、修得した実践的な能力の水準その他の事項を勘案して専門職大学等が定める期間を修業年限に通算することができる。ただし、その期間は、当該専門職大学等の修業年限の二分の一を超えない範囲内で文部科学大臣の定める期間を超えてはならない。

第八十九条 大学は、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の学生(第八十七条第二項に規定する課程に在学するものを除く。)で当該大学に三年(同条第一項ただし書の規定により修業年限を四年を超えるものとする学部の学生にあつては、三年以上で文部科学大臣の定める期間)以上在学したもの(これに準ずるものとして文部科学大臣の定める者を含む。)が、卒業の要件として当該大学の定める単位を優秀な成績で修得したと認める場合には、同項の規定にかかわらず、その卒業を認めることができる。

第九十条 大学に入学することのできる者は、高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者若しくは通常の課程による十二年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。

前項の規定にかかわらず、次の各号に該当する大学は、文部科学大臣の定めるところにより、高等学校に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学の定める分野において特に優れた資質を有すると認めるものを、当該大学に入学させることができる。

一 当該分野に関する教育研究が行われている大学院が置かれていること。

二 当該分野における特に優れた資質を有する者の育成を図るのにふさわしい教育研究上の実績及び指導体制を有すること。

第九十一条 大学には、専攻科及び別科を置くことができる。

大学の専攻科は、大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

大学の別科は、前条第一項に規定する入学資格を有する者に対して、簡易な程度において、特別の技能教育を施すことを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

第九十二条 大学には学長、教授、准教授、助教、助手及び事務職員を置かなければならない。ただし、教育研究上の組織編制として適切と認められる場合には、准教授、助教又は助手を置かないことができる。

大学には、前項のほか、副学長、学部長、講師、技術職員その他必要な職員を置くことができる。

学長は、校務をつかさどり、所属職員を統督する。

副学長は、学長を助け、命を受けて校務をつかさどる。

学部長は、学部に関する校務をつかさどる。

教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。

准教授は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。

助教は、専攻分野について、教育上、研究上又は実務上の知識及び能力を有する者であつて、学生を教授し、その研究を指導し、又は研究に従事する。

助手は、その所属する組織における教育研究の円滑な実施に必要な業務に従事する。

講師は、教授又は准教授に準ずる職務に従事する。

第九十三条 大学に、教授会を置く。

教授会は、学長が次に掲げる事項について決定を行うに当たり意見を述べるものとする。

一 学生の入学、卒業及び課程の修了

二 学位の授与

三 前二号に掲げるもののほか、教育研究に関する重要な事項で、教授会の意見を聴くことが必要なものとして学長が定めるもの教授会は、前項に規定するもののほか、学長及び学部長その他の教授会が置かれる組織の長(以下この項において「学長等」という。)がつかさどる教育研究に関する事項について審議し、及び学長等の求めに応じ、意見を述べることができる。

教授会の組織には、准教授その他の職員を加えることができる。

第九十四条 大学について第三条に規定する設置基準を定める場合及び第四条第五項に規定する基準を定める場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない。

第九十五条 大学の設置の認可を行う場合及び大学に対し第四条第三項若しくは第十五条第二項若しくは第三項の規定による命令又は同条第一項の規定による勧告を行う場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない。

第九十六条 大学には、研究所その他の研究施設を附置することができる。

第九十七条 大学には、大学院を置くことができる。

第九十八条 公立又は私立の大学は、文部科学大臣の所轄とする。

第九十九条 大学院は、学術の理論及び応用を教授研究し、その深奥をきわめ、又は高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培い、文化の進展に寄与することを目的とする。

大学院のうち、学術の理論及び応用を教授研究し、高度の専門性が求められる職業を担うための深い学識及び卓越した能力を培うことを目的とするものは、専門職大学院とする。

専門職大学院は、文部科学大臣の定めるところにより、その高度の専門性が求められる職業に就いている者、当該職業に関連する事業を行う者その他の関係者の協力を得て、教育課程を編成し、及び実施し、並びに教員の資質の向上を図るものとする。

第百条 大学院を置く大学には、研究科を置くことを常例とする。ただし、当該大学の教育研究上の目的を達成するため有益かつ適切である場合においては、文部科学大臣の定めるところにより、研究科以外の教育研究上の基本となる組織を置くことができる。

第百一条 大学院を置く大学には、夜間において授業を行う研究科又は通信による教育を行う研究科を置くことができる。

第百二条 大学院に入学することのできる者は、第八十三条の大学を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする。ただし、研究科の教育研究上必要がある場合においては、当該研究科に係る入学資格を、修士の学位若しくは第百四条第三項に規定する文部科学大臣の定める学位を有する者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とすることができる。

前項本文の規定にかかわらず、大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、第八十三条の大学に文部科学大臣の定める年数以上在学した者(これに準ずる者として文部科学大臣が定める者を含む。)であつて、当該大学院を置く大学の定める単位を優秀な成績で修得したと認めるもの(当該単位の修得の状況及びこれに準ずるものとして文部科学大臣が定めるものに基づき、これと同等以上の能力及び資質を有すると認めるものを含む。)を、当該大学院に入学させることができる。

第百三条 教育研究上特別の必要がある場合においては、第八十五条の規定にかかわらず、学部を置くことなく大学院を置くものを大学とすることができる。

第百四条 大学(専門職大学及び第百八条第二項の大学(以下この条において「短期大学」という。)を除く。以下この項及び第七項において同じ。)は、文部科学大臣の定めるところにより、大学を卒業した者に対し、学士の学位を授与するものとする。

専門職大学は、文部科学大臣の定めるところにより、専門職大学を卒業した者(第八十七条の二第一項の規定によりその課程を前期課程及び後期課程に区分している専門職大学にあつては、前期課程を修了した者を含む。)に対し、文部科学大臣の定める学位を授与するものとする。

大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、大学院(専門職大学院を除く。)の課程を修了した者に対し修士又は博士の学位を、専門職大学院の課程を修了した者に対し文部科学大臣の定める学位を授与するものとする。

大学院を置く大学は、文部科学大臣の定めるところにより、前項の規定により博士の学位を授与された者と同等以上の学力があると認める者に対し、博士の学位を授与することができる。

短期大学(専門職短期大学を除く。以下この項において同じ。)は、文部科学大臣の定めるところにより、短期大学を卒業した者に対し、短期大学士の学位を授与するものとする。

専門職短期大学は、文部科学大臣の定めるところにより、専門職短期大学を卒業した者に対し、文部科学大臣の定める学位を授与するものとする。

独立行政法人大学改革支援・学位授与機構は、文部科学大臣の定めるところにより、次の各号に掲げる者に対し、当該各号に定める学位を授与するものとする。

一 短期大学(専門職大学の前期課程を含む。)若しくは高等専門学校を卒業した者(専門職大学の前期課程にあつては、修了した者)又はこれに準ずる者で、大学における一定の単位の修得又はこれに相当するものとして文部科学大臣の定める学習を行い、大学を卒業した者と同等以上の学力を有すると認める者 学士

二 学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるものに置かれる課程で、大学又は大学院に相当する教育を行うと認めるものを修了した者 学士、修士又は博士学位に関する事項を定めるについては、文部科学大臣は、第九十四条の政令で定める審議会等に諮問しなければならない。

第百五条 大学は、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の学生以外の者を対象とした特別の課程を編成し、これを修了した者に対し、修了の事実を証する証明書を交付することができる。

第百六条 大学は、当該大学に学長、副学長、学部長、教授、准教授又は講師として勤務した者であつて、教育上又は学術上特に功績のあつた者に対し、当該大学の定めるところにより、名誉教授の称号を授与することができる。

第百七条 大学においては、公開講座の施設を設けることができる。

公開講座に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第百八条 大学は、第八十三条第一項に規定する目的に代えて、深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な能力を育成することを主な目的とすることができる。

前項に規定する目的をその目的とする大学は、第八十七条第一項の規定にかかわらず、その修業年限を二年又は三年とする。

前項の大学は、短期大学と称する。

第二項の大学のうち、深く専門の学芸を教授研究し、専門性が求められる職業を担うための実践的かつ応用的な能力を育成することを目的とするものは、専門職短期大学とする。

第八十三条の二第二項の規定は、前項の大学に準用する。

第二項の大学には、第八十五条及び第八十六条の規定にかかわらず、学部を置かないものとする。

第二項の大学には、学科を置く。

第二項の大学には、夜間において授業を行う学科又は通信による教育を行う学科を置くことができる。

第二項の大学を卒業した者は、文部科学大臣の定めるところにより、第八十三条の大学に編入学することができる。

第九十七条の規定は、第二項の大学については適用しない。

第百九条 大学は、その教育研究水準の向上に資するため、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の教育及び研究、組織及び運営並びに施設及び設備(次項及び第五項において「教育研究等」という。)の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するものとする。

大学は、前項の措置に加え、当該大学の教育研究等の総合的な状況について、政令で定める期間ごとに、文部科学大臣の認証を受けた者(以下「認証評価機関」という。)による評価(以下「認証評価」という。)を受けるものとする。ただし、認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。

専門職大学等又は専門職大学院を置く大学にあつては、前項に規定するもののほか、当該専門職大学等又は専門職大学院の設置の目的に照らし、当該専門職大学等又は専門職大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況について、政令で定める期間ごとに、認証評価を受けるものとする。ただし、当該専門職大学等又は専門職大学院の課程に係る分野について認証評価を行う認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。

前二項の認証評価は、大学からの求めにより、大学評価基準(前二項の認証評価を行うために認証評価機関が定める基準をいう。以下この条及び次条において同じ。)に従つて行うものとする。

第二項及び第三項の認証評価においては、それぞれの認証評価の対象たる教育研究等状況(第二項に規定する大学の教育研究等の総合的な状況及び第三項に規定する専門職大学等又は専門職大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況をいう。次項及び第七項において同じ。)が大学評価基準に適合しているか否かの認定を行うものとする。

大学は、教育研究等状況について大学評価基準に適合している旨の認証評価機関の認定(次項において「適合認定」という。)を受けるよう、その教育研究水準の向上に努めなければならない。

文部科学大臣は、大学が教育研究等状況について適合認定を受けられなかつたときは、当該大学に対し、当該大学の教育研究等状況について、報告又は資料の提出を求めるものとする。

第百十条 認証評価機関になろうとする者は、文部科学大臣の定めるところにより、申請により、文部科学大臣の認証を受けることができる。

文部科学大臣は、前項の規定による認証の申請が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認証をするものとする。

一 大学評価基準及び評価方法が認証評価を適確に行うに足りるものであること。

二 認証評価の公正かつ適確な実施を確保するために必要な体制が整備されていること。

三 第四項に規定する措置(同項に規定する通知を除く。)の前に認証評価の結果に係る大学からの意見の申立ての機会を付与していること。

四 認証評価を適確かつ円滑に行うに必要な経理的基礎を有する法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。次号において同じ。)であること。

五 次条第二項の規定により認証を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない法人でないこと。

六 その他認証評価の公正かつ適確な実施に支障を及ぼすおそれがないこと。

前項に規定する基準を適用するに際して必要な細目は、文部科学大臣が、これを定める。

認証評価機関は、認証評価を行つたときは、遅滞なく、その結果を大学に通知するとともに、文部科学大臣の定めるところにより、これを公表し、かつ、文部科学大臣に報告しなければならない。

認証評価機関は、大学評価基準、評価方法その他文部科学大臣の定める事項を変更しようとするとき、又は認証評価の業務の全部若しくは一部を休止若しくは廃止しようとするときは、あらかじめ、文部科学大臣に届け出なければならない。

文部科学大臣は、認証評価機関の認証をしたとき、又は前項の規定による届出があつたときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第百十一条 文部科学大臣は、認証評価の公正かつ適確な実施が確保されないおそれがあると認めるときは、認証評価機関に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。

文部科学大臣は、認証評価機関が前項の求めに応じず、若しくは虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき、又は前条第二項及び第三項の規定に適合しなくなつたと認めるときその他認証評価の公正かつ適確な実施に著しく支障を及ぼす事由があると認めるときは、当該認証評価機関に対してこれを改善すべきことを求め、及びその求めによつてもなお改善されないときは、その認証を取り消すことができる。

文部科学大臣は、前項の規定により認証評価機関の認証を取り消したときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第百十二条 文部科学大臣は、次に掲げる場合には、第九十四条の政令で定める審議会等に諮問しなければならない。

一 認証評価機関の認証をするとき。

二 第百十条第三項の細目を定めるとき。

三 認証評価機関の認証を取り消すとき。

第百十三条 大学は、教育研究の成果の普及及び活用の促進に資するため、その教育研究活動の状況を公表するものとする。

第百十四条 第三十七条第十四項及び第六十条第六項の規定は、大学に準用する。

第十章 高等専門学校

第百十五条 高等専門学校は、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。

高等専門学校は、その目的を実現するための教育を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。

第百十六条 高等専門学校には、学科を置く。

前項の学科に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第百十七条 高等専門学校の修業年限は、五年とする。ただし、商船に関する学科については、五年六月とする。

第百十八条 高等専門学校に入学することのできる者は、第五十七条に規定する者とする。

第百十九条 高等専門学校には、専攻科を置くことができる。

高等専門学校の専攻科は、高等専門学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者に対して、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的とし、その修業年限は、一年以上とする。

第百二十条 高等専門学校には、校長、教授、准教授、助教、助手及び事務職員を置かなければならない。ただし、教育上の組織編制として適切と認められる場合には、准教授、助教又は助手を置かないことができる。

高等専門学校には、前項のほか、講師、技術職員その他必要な職員を置くことができる。

校長は、校務を掌り、所属職員を監督する。

教授は、専攻分野について、教育上又は実務上の特に優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授する。

准教授は、専攻分野について、教育上又は実務上の優れた知識、能力及び実績を有する者であつて、学生を教授する。

助教は、専攻分野について、教育上又は実務上の知識及び能力を有する者であつて、学生を教授する。

助手は、その所属する組織における教育の円滑な実施に必要な業務に従事する。

講師は、教授又は准教授に準ずる職務に従事する。

第百二十一条 高等専門学校を卒業した者は、準学士と称することができる。

第百二十二条 高等専門学校を卒業した者は、文部科学大臣の定めるところにより、大学に編入学することができる。

第百二十三条 第三十七条第十四項、第五十九条、第六十条第六項、第九十四条(設置基準に係る部分に限る。)、第九十五条、第九十八条、第百五条から第百七条まで、第百九条(第三項を除く。)及び第百十条から第百十三条までの規定は、高等専門学校に準用する。

第十一章 専修学校

第百二十四条 第一条に掲げるもの以外の教育施設で、職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ることを目的として次の各号に該当する組織的な教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び我が国に居住する外国人を専ら対象とするものを除く。)は、専修学校とする。

一 修業年限が一年以上であること。

二 授業時数が文部科学大臣の定める授業時数以上であること。

三 教育を受ける者が常時四十人以上であること。

第百二十五条 専修学校には、高等課程、専門課程又は一般課程を置く。

専修学校の高等課程においては、中学校若しくはこれに準ずる学校若しくは義務教育学校を卒業した者若しくは中等教育学校の前期課程を修了した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれと同等以上の学力があると認められた者に対して、中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて前条の教育を行うものとする。

専修学校の専門課程においては、高等学校若しくはこれに準ずる学校若しくは中等教育学校を卒業した者又は文部科学大臣の定めるところによりこれに準ずる学力があると認められた者に対して、高等学校における教育の基礎の上に、前条の教育を行うものとする。

専修学校の一般課程においては、高等課程又は専門課程の教育以外の前条の教育を行うものとする。

第百二十六条 高等課程を置く専修学校は、高等専修学校と称することができる。

専門課程を置く専修学校は、専門学校と称することができる。

第百二十七条 専修学校は、国及び地方公共団体のほか、次に該当する者でなければ、設置することができない。

一 専修学校を経営するために必要な経済的基礎を有すること。

二 設置者(設置者が法人である場合にあつては、その経営を担当する当該法人の役員とする。次号において同じ。)が専修学校を経営するために必要な知識又は経験を有すること。

三 設置者が社会的信望を有すること。

第百二十八条 専修学校は、次に掲げる事項について文部科学大臣の定める基準に適合していなければならない。

一 目的、生徒の数又は課程の種類に応じて置かなければならない教員の数

二 目的、生徒の数又は課程の種類に応じて有しなければならない校地及び校舎の面積並びにその位置及び環境

三 目的、生徒の数又は課程の種類に応じて有しなければならない設備

四 目的又は課程の種類に応じた教育課程及び編制の大綱

第百二十九条 専修学校には、校長及び相当数の教員を置かなければならない。

専修学校の校長は、教育に関する識見を有し、かつ、教育、学術又は文化に関する業務に従事した者でなければならない。

専修学校の教員は、その担当する教育に関する専門的な知識又は技能に関し、文部科学大臣の定める資格を有する者でなければならない。

第百三十条 国又は都道府県(都道府県が単独で又は他の地方公共団体と共同して設立する公立大学法人を含む。)が設置する専修学校を除くほか、専修学校の設置廃止(高等課程、専門課程又は一般課程の設置廃止を含む。)、設置者の変更及び目的の変更は、市町村の設置する専修学校にあつては都道府県の教育委員会、私立の専修学校にあつては都道府県知事の認可を受けなければならない。

都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、専修学校の設置(高等課程、専門課程又は一般課程の設置を含む。)の認可の申請があつたときは、申請の内容が第百二十四条、第百二十五条及び前三条の基準に適合するかどうかを審査した上で、認可に関する処分をしなければならない。

前項の規定は、専修学校の設置者の変更及び目的の変更の認可の申請があつた場合について準用する。

都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、第一項の認可をしない処分をするときは、理由を付した書面をもつて申請者にその旨を通知しなければならない。

第百三十一条 国又は都道府県(都道府県が単独で又は他の地方公共団体と共同して設立する公立大学法人を含む。)が設置する専修学校を除くほか、専修学校の設置者は、その設置する専修学校の名称、位置又は学則を変更しようとするときその他政令で定める場合に該当するときは、市町村の設置する専修学校にあつては都道府県の教育委員会に、私立の専修学校にあつては都道府県知事に届け出なければならない。

第百三十二条 専修学校の専門課程(修業年限が二年以上であることその他の文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(第九十条第一項に規定する者に限る。)は、文部科学大臣の定めるところにより、大学に編入学することができる。

第百三十三条 第五条、第六条、第九条から第十二条まで、第十三条第一項、第十四条及び第四十二条から第四十四条までの規定は専修学校に、第百五条の規定は専門課程を置く専修学校に準用する。この場合において、第十条中「大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に」とあるのは「都道府県知事に」と、同項中「第四条第一項各号に掲げる学校」とあるのは「市町村(市町村が単独で又は他の市町村と共同して設立する公立大学法人を含む。)の設置する専修学校又は私立の専修学校」と、「同項各号に定める者」とあるのは「都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、同項第二号中「その者」とあるのは「当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、第十四条中「大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事」とあるのは「市町村(市町村が単独で又は他の市町村と共同して設立する公立大学法人を含む。)の設置する専修学校については都道府県の教育委員会、私立の専修学校については都道府県知事」と読み替えるものとする。

都道府県の教育委員会又は都道府県知事は、前項において準用する第十三条第一項の規定による処分をするときは、理由を付した書面をもつて当該専修学校の設置者にその旨を通知しなければならない。

第十二章 雑則

第百三十四条 第一条に掲げるもの以外のもので、学校教育に類する教育を行うもの(当該教育を行うにつき他の法律に特別の規定があるもの及び第百二十四条に規定する専修学校の教育を行うものを除く。)は、各種学校とする。

第四条第一項前段、第五条から第七条まで、第九条から第十一条まで、第十三条第一項、第十四条及び第四十二条から第四十四条までの規定は、各種学校に準用する。この場合において、第四条第一項前段中「次の各号に掲げる学校」とあるのは「市町村の設置する各種学校又は私立の各種学校」と、「当該各号に定める者」とあるのは「都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、第十条中「大学及び高等専門学校にあつては文部科学大臣に、大学及び高等専門学校以外の学校にあつては都道府県知事に」とあるのは「都道府県知事に」と、第十三条第一項中「第四条第一項各号に掲げる学校」とあるのは「市町村の設置する各種学校又は私立の各種学校」と、「同項各号に定める者」とあるのは「都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、同項第二号中「その者」とあるのは「当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事」と、第十四条中「大学及び高等専門学校以外の市町村の設置する学校については都道府県の教育委員会、大学及び高等専門学校以外の私立学校については都道府県知事」とあるのは「市町村の設置する各種学校については都道府県の教育委員会、私立の各種学校については都道府県知事」と読み替えるものとする。

前項のほか、各種学校に関し必要な事項は、文部科学大臣が、これを定める。

第百三十五条 専修学校、各種学校その他第一条に掲げるもの以外の教育施設は、同条に掲げる学校の名称又は大学院の名称を用いてはならない。

高等課程を置く専修学校以外の教育施設は高等専修学校の名称を、専門課程を置く専修学校以外の教育施設は専門学校の名称を、専修学校以外の教育施設は専修学校の名称を用いてはならない。

第百三十六条 都道府県の教育委員会(私人の経営に係るものにあつては、都道府県知事)は、学校以外のもの又は専修学校若しくは各種学校以外のものが専修学校又は各種学校の教育を行うものと認める場合においては、関係者に対して、一定の期間内に専修学校設置又は各種学校設置の認可を申請すべき旨を勧告することができる。ただし、その期間は、一箇月を下ることができない。

都道府県の教育委員会(私人の経営に係るものにあつては、都道府県知事)は、前項に規定する関係者が、同項の規定による勧告に従わず引き続き専修学校若しくは各種学校の教育を行つているとき、又は専修学校設置若しくは各種学校設置の認可を申請したがその認可が得られなかつた場合において引き続き専修学校若しくは各種学校の教育を行つているときは、当該関係者に対して、当該教育をやめるべき旨を命ずることができる。

都道府県知事は、前項の規定による命令をなす場合においては、あらかじめ私立学校審議会の意見を聞かなければならない。

第百三十七条 学校教育上支障のない限り、学校には、社会教育に関する施設を附置し、又は学校の施設を社会教育その他公共のために、利用させることができる。

第百三十八条 第十七条第三項の政令で定める事項のうち同条第一項又は第二項の義務の履行に関する処分に該当するもので政令で定めるものについては、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。

第百三十九条 文部科学大臣がする大学又は高等専門学校の設置の認可に関する処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。

第百四十条 この法律における市には、東京都の区を含むものとする。

第百四十一条 この法律(第八十五条及び第百条を除く。)及び他の法令(教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)及び当該法令に特別の定めのあるものを除く。)において、大学の学部には第八十五条ただし書に規定する組織を含み、大学の大学院の研究科には第百条ただし書に規定する組織を含むものとする。

第百四十二条 この法律に規定するもののほか、この法律施行のため必要な事項で、地方公共団体の機関が処理しなければならないものについては政令で、その他のものについては文部科学大臣が、これを定める。

第十三章 罰則

第百四十三条 第十三条第一項(同条第二項、第百三十三条第一項及び第百三十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による閉鎖命令又は第百三十六条第二項の規定による命令に違反した者は、六月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。

第百四十四条 第十七条第一項又は第二項の義務の履行の督促を受け、なお履行しない者は、十万円以下の罰金に処する。

法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても、同項の刑を科する。

第百四十五条 第二十条の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。

第百四十六条 第百三十五条の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。

附則

第一条 この法律は、昭和二十二年四月一日から、これを施行する。ただし、第二十二条第一項及び第三十九条第一項に規定する盲学校、聾ろう学校及び養護学校における就学義務並びに第七十四条に規定するこれらの学校の設置義務に関する部分の施行期日は、政令で、これを定める。

第二条 この法律施行の際、現に存する従前の規定による国民学校、国民学校に類する各種学校及び国民学校に準ずる各種学校並びに幼稚園は、それぞれこれらをこの法律によつて設置された小学校及び幼稚園とみなす。

第三条 この法律施行の際、現に存する従前の規定(国民学校令を除く。)による学校は、従前の規定による学校として存続することができる。

前項の規定による学校に関し、必要な事項は、文部科学大臣が定める。

第四条 従前の規定による学校の卒業者の資格に関し必要な事項は、文部科学大臣の定めるところによる。

第五条 削除

第六条 私立の幼稚園は、第二条第一項の規定にかかわらず、当分の間、学校法人によつて設置されることを要しない。

第七条 小学校、中学校、義務教育学校及び中等教育学校には、第三十七条(第四十九条及び第四十九条の八において準用する場合を含む。)及び第六十九条の規定にかかわらず、当分の間、養護教諭を置かないことができる。

第八条 中学校は、当分の間、尋常小学校卒業者及び国民学校初等科修了者に対して、通信による教育を行うことができる。

前項の教育に関し必要な事項は、文部科学大臣の定めるところによる。

第九条 高等学校、中等教育学校の後期課程及び特別支援学校並びに特別支援学級においては、当分の間、第三十四条第一項(第四十九条、第四十九条の八、第六十二条、第七十条第一項及び第八十二条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、文部科学大臣の定めるところにより、第三十四条第一項に規定する教科用図書以外の教科用図書を使用することができる。

第三十四条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により使用する教科用図書について準用する。

第十条 第百六条の規定により名誉教授の称号を授与する場合においては、当分の間、旧大学令、旧高等学校令、旧専門学校令又は旧教員養成諸学校官制の規定による大学、大学予科、高等学校高等科、専門学校及び教員養成諸学校並びに文部科学大臣の指定するこれらの学校に準ずる学校の校長(総長及び学長を含む。)又は教員としての勤務を考慮することができるものとする。